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永久アムラー宣言

ミサモのおかげでプチ安室奈美恵リバイバルが起きているので、黙らずにはいられないアムラーがここにいる。はい、私です。

安室奈美恵という、伝説の歌姫。
安室奈美恵という、ひとりの人間。
安室奈美恵という、哲学。

私はいわゆる「アムラー世代」とはかなりかけ離れた、比較的若い世代のアムラーである。親の影響で安室ちゃんの曲に幼少期から触れたことがはじまりだった。その頃はレディー・ガガにも同時にハマっており、なんて贅沢な音楽体験をしていたんだと今更ながら思う。

まず顔がかわいい。衣装が良い。でも彼女はひたすら歌って踊るのみ。バラエティにはほとんど出ない。当時小学生の私には彼女を知るツールと言ったらWikiしかないため、隅から隅まで読みこんだ。もうその頃にはデビューして15年くらいは経っていたが、彼女の人生、アーティストとしてのキャリアを知るたびに、どんどん沼に吸い込まれていった。小学生の私はCDを買ってもらい、(今でも忘れない、YEAH-OH/Go Roundのシングル盤でした)あらゆる術を使ってライブ映像を見たり過去作を聴いたりした。

2017年。彼女は突然引退を発表した。
私は安室奈美恵というアーティストをもうかなり好きになっていたが、いわゆる「アムラーブーム」の時代は過ぎているし、どこまで知名度があり、どの程度影響力のある人なのかを知らずにいた。しかし引退発表のニュースは毎日大々的に報道され、引退までの間に数々のドキュメンタリーが制作され、あらゆる人たちが残念がっていた。いや、日本中が悲しんでいた。正直ここまで影響力のある人だとは思っていなかった。多少のムラはあれど、確実に日本の音楽史を牽引してきた立派な歌姫であったことを知った。

あのタイミングで引退することを決めたことに彼女なりの美学を感じ、とても誇らしく惚れ惚れした気持ちはあるが、引退から何年経っても、定期的に安室ちゃんが恋しくなって昔のライブを見返したり曲を聴いたりしてしまう人は、おそらく私だけではないだろう。

ときどき考える。
「安室奈美恵」の何がそんなに好きだったのか。
それは数えきれないほど挙げられるだろうが、私の場合は大きく分けるとふたつ。

ひとつは、ブレない生き方。そもそも安室ちゃんはアーティストとしてカリスマ性がものすごくあるのに、本人はすごく控えめでシャイな方である。あまり多くは語らないものの、歌と踊りで人を魅了することだけに全力を注ぐということへの情熱は並ならぬものがあったように思う。だから彼女は常に完璧にステージをこなす。振りを間違えたり歌詞を飛ばしたりしたことはほとんどない。コンサートではMCも入れずに、自分の歌と踊りだけをノンストップで届けることに集中する。思えば彼女の人生は、楽なことばかりではなかっただろう。それでも自分の歩みを止めることは一切せずに25年走り続けた。去るときまで、完璧な姿だけを見せつつづけてくれた。ここまでブレない生き方をしている人にはなかなか出会えない。ひとりの歌手として、女性として、沖縄出身(彼女がどれぐらい地元を背負っていたかはわからないが)として最後まで走り続けた姿は、多くの人々の誇りと力になった。

ふたつ目は、日本のポップス史において唯一無二の地位を確立したこと。当時では珍しいR&Bやヒップホップというジャンルを日本でやった女性ソロアーティスト。10代から40代までの4年代でミリオンセラーを達成したアーティスト、など肩書は数えきれないほどある。もちろん記録だけが全てではないけれども、後にも先にも、安室奈美恵のようなアーティストはもう出てこないのではないだろうか。

誰かに媚びを売るよりも自分がやりたいことを貫いた安室ちゃんだったけど、いつもファンのことを考えてくれていた。ファンのために毎回ツアーをたくさんやってくれた安室ちゃん。引退前には普段なかなか顔を出さないテレビや紅白にまで出てくれた。本当に最後まで安室ちゃんらしかったね。

みんな安室ちゃんが大好きで、安室ちゃんになりたくて、それぞれの記憶の中に安室ちゃんの"あの"曲がある。令和に生まれた子どもたちはきっと安室ちゃんの存在すらも知らずに生きていくのかもしれない。でも私は、もう二度とこんなアーティストは現れないだろうと思っているし、安室ちゃんと共に過ごしてきた時間が人生に流れていたから、周りにしつこいと言われても、もう誰も思い出さなくなっても、安室ちゃんのことを何度も何度も懐古しながら、今日も生きていくつもりです。


永遠にアムラーでありつづけます。
ずっと、私の初恋の人で憧れの存在です。


安室ちゃん、元気ですか?
年の瀬に近づくたびに、あなたの最後の紅白を思い出します。
私だけじゃなく、みんながあなたの音楽を今年も聴いて、救われたり、懐かしくて涙を流したりしたと思います。引退から5年が経っているのに。
いつも心に「安室奈美恵」が在ることを、まだまだ覚えていてほしいです。

どうか、お元気で。

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