名前の由来を聞くことが好き
好きになった経緯
題名の通り、私は人の名前の由来を聞くことがとても好き。
もとを辿ると自分自身の名前の由来を知ったときからだったように思う。
ちなみに、澄(すみ)という名前は本名からお気に入りの1文字を掬い上げて付けたものだ。
「この子の明日が澄み渡りますように」
という願いを込めて名付けたのだと母から聞いた。
初対面の人からはなかなか正しく呼んでもらえない私の名前。学校で賞状を渡されるときにあまり接点のない先生から間違われたこともあって、隣にいる同級生や先輩と苦笑いしていた記憶もある。
けれど、由来を知ったときから私の名前は愛すべきものになった。
友達や先生から「素敵だよね」と言ってもらえると、とても嬉しい。
「ああ、この人は言葉と人を大切にしているんだ」と思う。
そんな人が自分の近くにいてくれることにホッとする。
そういう経緯で、初対面の人と少し打ち解けてきたくらいのタイミングに、私は大抵その人の名前の由来を聞く。
別に深い意味は無くてもいい。
こんな風に生きていってほしいという願いを込めた名前
響きの良さで付けた名前
大切な人から譲り受けた名前
素敵な人に付けてもらった名前
伸び伸びと育ってほしいから、意味は特にないらしいという名前
などなど、人の数だけあると思う。
その人を知る手がかりの一つとして、心に留めておきたい。
名前の意味を考える
それから、本当に勝手なのだけど、漢字から名前の意味を考えるのも好き。
個人情報なので本名は伏せるが、漢字2文字で「ひとみ」と読む、とってもかわいい後輩がいた。
2つの漢字のうち1文字目には美しい、2文字目には宝石や真珠という意味合いがものが使われていた(諸説あり)。
この2つを組み合わせて「ひとみ」と読むわけだ。
それぞれの漢字の意味を知ったとき、彼女の親御さんに対して、あっぱれ!としか言い様がないと思った。
後日、本人に名前の意味を改めて聞いてみると、
1文字目の漢字には聡明という意味合いを込めていて、そちらが本来の名前の意味になっているとのこと。
彼女は読書が好きで、その繋がりで仲良くなった。美しさでも聡明さでもどちらでもぴったりの瞳をもつ人だと思う。
やや興奮気味で考察を語る私を見て、
「自分の名前、気に入っているのでとっても嬉しいです。澄さんの名前も素敵ですよね!」
と彼女は笑って言ってくれた。
恋人の名前も好きだ。
こちらは特に考察せず、お付き合いする前の段階で率直に聞いてみた。
惺の字が入っている。
これまた、なかなか見ない漢字だと思った。
「心に星があるように」という願いが込められているとのことだった。
彼は少し不器用で、優しいが故に自己犠牲をしてしまうことがある。
だからその分悩みも多かったりする。
けれど、常に夢や目標を掲げていて、それに向かって努力し続ける強さがある。
一緒にいると自分も頑張ろうと思える。
彼にぴったりの素敵な名前だと思った。
名前の意味を考えるとき、漫画「宇宙兄弟」の主要人物・伊東せりかと父親とのエピソードを思い出す。
このエピソードを見ると「意味がない名前」というのもいいなぁと思ったりする。
そういうのを丸ごと含めて、私は名前の由来を聞くことが好きだ。
まとめ
名前は単なる記号でしかないのかもしれない。
自分の名前が好きじゃないという人も中にはいるだろう。
それでも、その理由も含めて目の前の人の新たな一面を知るきっかけになるのではないかと思う。
来年4月から小学校教員としてクラスを受け持ったら、子どもたちの名前をいち早く覚えて由来を聞いてみたい。
これからどんな名前の人と出会えるのか、どんな名前の子どもたちと一緒に成長していけるのか、とても楽しみ。