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トレイルデザイン-Full-Bench Construction

Full-Bench Construction

トレイル作りの基本として「フルベンチ」という言葉がよく出てきます。フルベンチはトレイルを作る際に、元々の斜面(Exiting hillside)から、トレイル(tread)と法面(backslope)の部分の全てをカットする作り方です。

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Figure 26(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)

Partial-Bench Construction

そに対して、パーシャルベンチは一部カットして、残りの部分は土や石を盛る作り方です。

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Figure 27(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)

Full or Partial ?

では、フルベンチとパーシャルベンチはどちらが良いのでしょうか?トレイルの専門家によると、トレイルを作る時は基本的に可能な限りフルベンチにすべきと言われています。

フルベンチのデメリットはカットする土の量が多くなることです。しかし、トレイルは長持ちしメンテナンスも少なくて済みます。

パーシャルベンチはカットする土の量は少なくなりますが、盛る部分は崩れない様にする必要があり、技術的に難しく、侵食にも弱くなりがちです。

当然のこととしてトレイルはアウトスロープしましょう。法面(backslope)も周囲の地質などを見て適切な角度(基本は1:1)にします。

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Figure 27(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)

日本人の感覚だと、この土をカットするというのはちょっと抵抗があるのではないでしょうか。土をカットするということは当然そこの植生も取り除くことになってしまいます。特に法面(backslope)の部分までカットするのは余計なのでは?と感じてしまいがちです。

しかし法面の角度は雨などの流水による侵食を抑えて、流水をトレイルの外に排水するのに需要な要素となります。また、歩きやすいトレイルを作っておくことによってトレイルを外れるハイカーも少なくなるでしょう。結果としてトレイルや周辺の環境を守ることにつながるのでしょう。

では、日本の山岳地帯の場合はどうでしょうか。日本は火山成の山が多く、覆われている土の厚さが薄かったり、その下は火山灰や、ゴロゴロとした岩で覆われていることが多いです。そのため、植物が育つことのできる土が非常に貴重な場所もあります。そういった場所では必ずしもこの理論が適用できるとは限らないかもしれません。

参考

Trail Construction and Maintenance Notebook 2007

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