トレイルデザイン-Trail System Layouts
トレイル作る際には、まずあなたの目指すトレイルに最適なレイアウトを考える必要があります。日本の登山道の場合、登山口から山頂を目指して、帰りは来た道を戻るレイアウトが多いですが、行きと帰りで違うルートが取れる山もあります。さらに富士山のような山では、いくつかの登山口があり、さらに山頂を周回することもできます。このように、レイアウトをどのようにするかによって、利用する人に様々な利用体験を提供することができます。
また、レイアウトを決めると同時に、想定する利用者に合わせた難易度を決めるkとも大切です。初級者向けのトレイルであればあまりアップダウンは少なくして、道幅も広めにとった方が良いかもしれません。上級者向けならば、道幅は狭くして、なるべく手を掛けずにウィルダネス感を味わってもらった方が良いかもしれません。
レイアウトのパターンはいくつかありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。まずはレイアウトの例をいくつか見てみましょう。
Liner Trail Layout(Point-to-Point)
ある地点からある地点へ向かう一番シンプルなレイアウトです。途中に見所があればそこに伸びるトレイルをつけることもあります。
メリット
何と言ってもシンプルで分かりやすい
デメリット
来た道を戻らなければならない
基本的に、最初から最後まで難易度を統一する必要がある
Single Loop System
短いトレイルからロングトレイルまで広く使われています。また湖や湿原を一周するトレイルなどにもよく使われるレイアウトです。
メリット
ライナートレイルと違い、同じ道を通らなくて良い
デメリット
利用者に選択肢がないこと
難易度は一種類になる
Stacked Loop System
これは一つのトレイルヘッドから複数のループを重ねたようなレイアウトです。
メリット
複数の難易度・利用体験を設定できる
状況に応じて、途中でルート変更も可能
デメリット
一部利用者が重なる
Multiple Loop System
これは一つのトレイルヘッドから放射状に複数のループがあるレイアウトです。ループごとに違った難易度や体験を設定すると良いでしょう。
メリット
スタックドループより明確に複数の難易度・利用体験を設定できる
デメリット
ルートの変更はできない
Spoked Wheel System
ループ状のトレイルの中心にトレイルヘッドがあって、トレイルヘッドからループに向かってスポークのようにいくつかのトレイルが伸びているレイアウトです。
メリット
複数の難易度・利用体験を設定できる
利用者が自由にルートを決められる
トレイルヘッドへの復帰がしやすい
デメリット
利用者が自分でルートを考える必要がある
難易度が曖昧になる
Maze System
これは複数のライナートレイルやループトレイルを組み合わせたレイアウトです。いろいろな体験をつくることができますが、難易度は一つに統一した方がよいです。ここではオリエンテーリング開催するのにも適しています。当然迷いやすので、マップやマーキングをしっかり行う必要があります。
メリット
複数の利用体験を設定できる
利用者が自由にルートを決められる
オリエンテーリングにも最適
デメリット
利用者が自分でルートを考える必要があり、迷いやすい
詳細なマップやマーキングが必要
難易度は一つにする必要がある
参考
■「トレイルデザイン実践ガイド」TOPページ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?