丑三つ時の快。 2020.10.30
夜半に目が覚める。いつの頃からか思い出せないが、ここ数年。還暦を迎えてからだろうか。一旦深く寝た後に、主に仕事のことを煩悶しつつ覚醒する。僕の場合は、良く聞く生理現象ではない。いずれにしても加齢によるものには違いないと観念している。
無理に寝ようとはしない。起き出して、時間を見る。午前3時前なら、酒が欲しくなる。キッチンに降り、焼酎など、何かアルコールを仕込み、机に座り、PCを開く。FBやインスタをチェックしたら、そのままYOU TUBEなどに走らないようPCは閉じる。おもむろに、机の両サイドに積み上げてある本に手が伸びる。こうして僕の読書タイムが始まる。
読みたいけれど、日中はなかなか読めない。何の因果か夜更けにぽかりと現れる時間。頃は闇と静寂。集中するにはまたとない。と言うわけで、般若湯を嘗め嘗め、項をめくる。近ごろは、近代経済学の本が多い。からきし苦手な領域だが、それだけに良き解説書に巡り逢うと面白くて仕方がない。痩せた直観に血肉が付く。世の中が少しだけ見えてくる。