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四万るい
2019年4月22日 21:19
・前編はこちら 結局、俺の家に突然上がり込んだ(はずの)神様を自称するおかしな二人は、俺がいろいろと考え込んでいる間に姿をくらましてしまっていた。 まるでおかしな夢を見たようで両親に話をする気にもならず、俺は大学時代の友人にラインの返事だけして早めに休んだ。 もしかしたら暑気にやられたのかもしれない。うん、きっとそうだ。 いつものまどろみの中に僅かな違和感を覚えて、俺は意識を取り戻し
2019年4月22日 21:16
神様には二種類いる。一つは治める世界を自ら所有している神様だ。詳しく説明するとこの神様もまた幾つかに分けられるのだけれど――この説明は後回し。 もう一つは、治める世界を自ら所有していない神様。つまり彼らは、雇われの神様だ。 派遣、と言っても差支えない(実際、そう呼ばれているし)。 自分では治める世界を持っていないために、彼らは神様がいない無人の世界へ派遣されることになる。 そこに神様