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Appetite for Destruction / Guns N' Roses * 1987 Geffen


 80年代はなんといってもハードロックも大盛り上がりの時期。その中でも名曲がいくつもありますが、すぐに頭に浮かぶのがデフ・レパード“フォトグラフ”や、ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O' Mine」。表層がハードなだけで骨格となる曲自体が素晴らしいので、どんなアレンジで演っても最高です。ガンズはシェリル・クロウも演ってましたが、ムチャムチャええです。ボン・ジョヴィとかナイト・レンジャーもチャート・ヒットのは良い曲ばっかでした。特にガンズは、特徴的な声質にファッションも人気だったアクセル・ローズに、レスポールをカッコよく弾き倒すスラッシュとキャラ立ちも良く、忘れようとしても思い出せないペルソナです(←これでいいのだ)。スラッシュはマイケル・ジャクソンとも共演してましたが、我々ストーンズ・フリークからすると印象的だった89年ツアーでの“地の塩Salt Of The Earth”でのアクセル&イジーとのライヴ共演。メタル界に留まらず、様々なところからお声が掛かる盛況ぶりでした。
そんなことでガンズ・アンド・ローゼズ、もういっぺん聴いてみます。密林感満載の「Welcome to the Jungle」や、リフでも魅了の「Paradise City」はエアロスミス直系の激ハードR&Rで盛り上げます。そして個人的1等賞は間違いな傑作「Sweet Child O' Mine」。先般のミュージック・マガジン80年代ベスト100選出もこの曲で、私もビデオ・クリップで観た時から一番のお気に入りです。後半のwhere do we go now?あたりの劇的な展開も文句無しで、ドアーズの“L.A.ウーマン”後半のギア・チェンジに匹敵のカッコよさ。見事全米1位も獲得です。また、独特のヘヴィネスで迫る「It's So Easy」、「Nightrain」なんかはハンブル・パイ辺りの継承者をも感じます。他で印象的なのは、ブラック・サバス的にエキセントリックな「My Michelle」、モーター・ヘッド並に超速で脳へ炭酸注入してくれる「You're Crazy」あたり。ガンガン来ます。
デラックス版では、やはり先輩エアロスミス「Mama Kin」、AC/DCWhole Lotta Rosie」とカヴァーも演ってますが、キラリ光るのがドラマティックな展開で感動的なボブ・ディラン「Knockin' on Heaven's Door」。メタリックに変貌させたプレスリーHeartbreak Hotel」にストーンズJumpin’Jack Flash」なんてのも聴けます。一方でアンプラグドな試みもやっていて、フォーキーな「Used to Love Her」、哀愁スロウ「Patience」など、他もエエ曲演ってます。
「爆音で鼓膜まで耳掃除までしてくれそうな音。ラウドなサウンドならガンズにおまかせ!」

Sweet Child O' Mine

Knockin' on Heaven's Door

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