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川瀬智子の世界〜Tommy february⁶& heavenly⁶徹底解説〜
the brilliant greenのボーカル、川瀬智子によるソロプロジェクト
「Tommyfebruary⁶」と「Tommy heavenly⁶」が世界的に再注目されているこの機会に
Tommyの作品をより楽しんで見ていただくため
今回はその2つのプロジェクトのキャラクター設定やMVの細かな設定、ストーリー、裏話などを
Tommyの過去の音楽雑誌でのインタビューやテレビで語った内容、メイキングムービーの副音声や過去のtwitterのツイートなどを元にまとめてご紹介したいと思う。
キャラクター解説
Tommyfebruary⁶
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トミーフェブラリーは川瀬智子のブライトサイドの人格として2001年に誕生したキャラクターであり
シングル「EVERYDAY AT THE BUS STOP」でデビューした。
名前の由来は川瀬智子の誕生日2月6日から。
シックスは読んでも読まなくても良いらしい(自分の気持ちが良い方でOKとのこと)
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曲は80年代のユーロビート調でアナログシンセサイザーなど電子楽器を使ったヴィンテージ感のあるレトロでポップなサウンドが特徴的だ。
ステージパフォーマンスでは基本常にチアガールズ達が5人ほどついている
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トレードマークはキャットアイ型のフレームをした眼鏡(眼鏡のブランドはセリマオプティークのミホ)
イメージカラーは赤、白、ベビーピンク、ベビーブルー、パステルカラーなど
フェブラリーの性格は基本テキトーで投げやりだが、神経質な部分や体裁を気にする部分があり、その矛盾を抱えている。
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アルコール・ホリック(アル中)で常に本やノートと一緒にスキットルに入れた酒を隠し持っていて、昼間から飲酒する。
作家志望で恋愛小説が好きで自分に夢中(ナルシスト)な部分がある
惚れっぽいけど熱しやすく冷めやすい。
お気に入りの絵本は「シャドウ・ライト・プリンセス」
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デビューシングルではチアリーダーの頭を爆破する空想をしたり、ラグビー部にむかってボウリングの球を投げたり、卓球でテニスラケットを使用したりと
地味な見た目や可愛らしくポップな世界観に反してかなりデンジャラスでトリッキーなキャラクターであるが
後に誕生するTommy heavenly⁶の事は
自分が言えない本音を言ってくれるような救いの存在として心から必要としており、崇拝しているが、人前では「あの子は私を惑わせる悪魔、私の悪魔的な部分は彼女のせいだから」などと自分の失敗やダークな一面を全てheavenly⁶のせいにして責任をなすりつけている。
今まで自分の中の矛盾やストレス、フラストレーションの発散として飲んでいたアルコールも
heavenly⁶が誕生してからは飲む頻度が減り
徐々に飲酒描写が減った
が、しかし反動なのか今度はシュガージャンキーの様な感じになり
甘いもの(ロリポップやカップケーキなど)を常に食べてるイメージのキャラになっていった。
ケーキは上の苺の部分とその周りのわずかなところしか食わない。
Tommy heavenly⁶
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トミーフェブラリーの悪しき人格(ダークサイド)として2003年に誕生
設定では10月31日のハロウィンの夜にフェブラリーが精神分裂して生まれたキャラクターであるが
10月31日が(とみい)と読めてダジャレっぽいのがダサくて嫌だと言う事からデビューシングルのリリースは7月16日に前倒しでズラされた。
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名前の由来はフェブラリーにとってヘヴンリーは自分の本質であり、自由を象徴している天国的な存在なので、建前で生きることに嫌気がさしているフェブラリーにとってはhellではなく最高にheavenlyな存在であるという意味から。
6乗はただのオマケ(フェブラリーとお揃いの見え方のためにつけてある)
フェブラリーが溜め込んだフラストレーションや孤独感、劣等感といったマイナス面を表現しており、フェブラリーの睡眠中や酒に酔った時に覚醒して現れる。
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曲は初期の頃はオルタナティヴ・ロック、グランジ、オルタナティヴ・メタルなどバンドサウンドが特徴的であったが
活動中期からゴシックメタルやハードロックなどハードめになりアイメイクもより濃くなった
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イメージカラーは黒、パッションピンク、バイオレット、ブラッディーレッドなど
性格はいわゆるツンデレ。
常にイラついていたり不機嫌な態度でいる事が多く、本音をズバズバ言うタイプで破壊的。
体裁を気にして良い子ちゃんぶりっ子しているフェブラリーが心から嫌い。
しかもフェブラリーは表向きでは「仲良くしよう」と言ってくる癖に裏では全てヘヴンリーに責任をなすりつけるため殺したいほど憎んでいる。
しかし「I♥Xmas」のMVや「HOT CHOCOLAT」のMVなどではフェブラリーに冷めた態度をとりつつも一応一緒に居たりするし
フェブラリーのブライス人形を可愛がっていたりと本当は仲良くしたい様子
死神の仕事をしており、ミュージックビデオでは様々なステージに派遣されゴースト達を狩る。
2人を取り巻くストーリー
ここからはミュージックビデオ作品を参考に
フェブラリーとヘヴンリーのストーリーと世界観を解説する。
基本的にはヘヴンリーの誕生後から
ブライトサイドとダークサイドの2つの人格が織り成すストーリーが本格的に展開されはじめるため、ヘヴンリーが物語の軸を担っている。
まずはヘヴンリーのシングルおよびMV作品に込められた裏テーマや細かい設定などを解説していこうと思う。
Tommy heavenly⁶
ファーストシングル
「Wait till I can dream」
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この作品はヘヴンリー誕生というよりは
フェブラリーが自分の中にあるヘヴンリーという存在に気がついたシーンがMVで映像化されている。
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丸い穴からヘヴンリーを除き込んで
わざとらしく「あらまぁ!」みたいな驚いたリアクションをするフェブラリーが注目ポイント。
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ヘヴンリーがフェブラリーのブライスドールと同じアイコンタクトをするシーンも見所だ。
Tommy heavenly⁶
4thシングル
「I'm Gonna SCREAM+」
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この作品はTommyの世界観を広げたターニングポイントとなっており
川瀬智子自身とセキ★リュウジによって監督・編集を行うようになった。
Tommy作品の中では今までに無いフルCGを多用したMVになっている
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ストーリーはTommy heavenly⁶が死神の仕事を任され、ゴーストを狩って魂を回収するべく
馬車に乗って天空からお菓子の森に降り立つところからはじまる。
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手に持っているチョコレートはゴースト探知機であり食料であり安定剤
明確な位置を教えてくれるわけではなく、曖昧であるが光りながら何となくゴーストのいる場所を知らせてくれる。(死神の本部から支給されるらしい)
ヘヴンリー自身、この死神の仕事を好きでやっているわけでなく
クールな表情を見せながらも内心は恐怖や不安を抱えながら遂行しているらしく
その安定剤として探知機のチョコレートをかじって食べて心を落ち着かせる必要があるとの事。
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というのも、このゴースト刈りをするステージは"アイスクリームの月"がその世界を維持できる時間を示すタイムリミットとなっており
カラメルソースが降り注ぎ徐々にアイスクリームの月が溶けていくのだ。
この月が完全に溶け切った時に、今いるステージも消滅するため
その前に任務を終わらせて脱出しなければいけないという
なんとも命懸けな仕事だ(それは怖いはず)
そして物語には、雲の上から死神のヘヴンリーをアシストするもう1人の白いヘヴンリーが登場する。
これは現在の時間軸のヘヴンリーではなく
未来のヘヴンリーとの事。
未来の白いヘヴンリーは、過去に一度このステージの任務に挑んだが
その際にゴースト探知機を全て食べきってしまった上に鎌を持っていない状態でラスボスと遭遇してしまい、任務を失敗してしまったらしい。
そのため未来から過去に戻り、過去の自分をアシストする事で任務を成功させ未来を変えようとしている。
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お菓子の森の中を徘徊する中で、マシュマロで出来た雪だるまが登場する
この雪だるまは中身がチョコレートになっているため
鎌で首をはねて中のチョコレートを使って
もう一度ゴースト探知機を作る事ができるのだ
これで一度食べきってしまっても安心。
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と、そこにナイトの亡霊が登場し鉢合わせになる。
これを未来の白いヘヴンリーは予知していたのだ
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黒いヘヴンリーはチョコレート作りの最中で鎌を持てない状態。
そこを白いヘヴンリーが魔法でアシストしてチョコレート作りの道具を鎌に変える。
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ナイトに向かって鎌を振ると、霊体は成仏して
カラフルなジェリービーンズに変わる
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このジェリービーンズにはそのステージで回収した亡霊が閉じ込められており
一定時間が経過すると中身が死神の本部に転送されて、ただのお菓子のジェリービーンズになる。
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そこで、回収したジェリービーンズのケースに使用されるのが
Tommy february6が「Love is forever」のMVで持っていたマイクのオモチャだ。
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そう、フェブラリーがおやつに食べていた
ジェリービーンズはヘヴンリーが死神の仕事で回収してきたものだったのだ。
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フェブラリーはそんな事も知らずに
「んー?なんかコレ食べても食べても気づいたら勝手に補充されてて減らないな……まぁいっか☆」みたいな感じで食べているが
それはヘヴンリーが命懸けで取ってきたジェリービーンズなので
大切に味わって食べてほしいものだ。
Tommy heavenly⁶
5枚目のシングル
「pray」
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言わずと知れたアニメ「銀魂」の初代オープニングテーマであり、トミーヘヴンリー最大のヒットを飛ばした名曲だ。
このMVは前回に引き続きヘヴンリーが死神の仕事を遂行する
死神シリーズ第2弾となっている。
ステージは銀魂から着想を得て江戸時代の街並みをベースした和風テイストにラスベガスの街の様なネオンが光るジャパニーズゴーストタウンとなっている。
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物語は、前回のお菓子の森での任務を終えて
自分のデスクに戻ってきたヘヴンリーが
次の指令を受けて、再び出動するところからはじまる。
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前回は馬車であったが、今回は和風ステージという事で牛車で参上。
前回使用していた武器の鎌は日本刀にチェンジして、ゴースト探知機はチョコレートから団子に変えた。
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今回は天空からステージの着地に失敗してしまい初っ端から大コケ。
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どうやらこのステージも未来のヘヴンリーが助っ人として牛車の中に忍び込んでいたようだ。
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サムライゴーストや忍者ゴーストとバトルしながら順調に魂を回収していく。
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途中で忍者ゴーストのカップルが登場する
Tommyいわく、これが今回のストーリーを作るにあたり最初に思い浮かんだメインの設定であるとの事。
この忍者ゴーストの2人は伊賀と甲賀の忍者で、結ばれないため仕方なく毒団子を食して自殺するのだが
亡霊となった今ではゴーストになった事にも気づかず、ずっと思い悩んでいるところで時が止まっている。
そこにヘヴンリーがスキップで現れ
"ハート斬り"で2人の亡霊を成仏させる。
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そんなこんなで、ステージのラスボスである
鎧武者の亡霊を発見。
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遠距離戦で勝ちを狙いたいヘヴンリーは
日本刀を弓にチェンジする
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そしてゴースト探知機で使用していた団子は、食べながらも串を捨てずにストックしていた様で、これを矢にチェンジ。
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しかし、最初の1発目こそ背中にヒットするも
次々に的を外してしまう。
追い込まれたラスト一本
場所を太鼓橋に移し、緊張感が走る中
未来のヘヴンリーが助け船をだし
弓矢に魔力をチャージするためTの文字が入った魔法のテニスラケットを振る
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すると、最後の一本が見事ヒットし
鎧武者ゴーストは成仏
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カラフルなジェリービーンズが降り注ぎ
無事任務完了!
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最後のシーンでは江戸時代風の現ステージから
ちょっと離れた後ろのところに近未来都市の様な街並みが見える
これが次回作のステージになる予定であったが
MVの予算やスケジュールの都合上、それは叶わなかった。
ちなみにこの時の衣装は2006年リリース当時のCHANELの最新コレクションを使用。
Tommy heavenly⁶
6枚目のシングル
「Lollipop Candy♥BAD♥girl」
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ハロウィンをテーマにしたこの楽曲のMVは
10月31日にちなんで10分31秒という
前代未聞の長尺映像作品となっている。
ここでファーストシングルの「Wait till I can dream」以来、フェブラリーとヘヴンリーが2度目の共演を果たす。
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これはハロウィンが異界と現世が入り乱れる日という事にもちなんでいる様だ。
フェブラリーとヘヴンリーは
川瀬智子から精神分裂した本体とは別の2つの人格であるため
肉体は一つしかないので、どちらかが起きている時はどちらかが眠らなければならない
それによって、フェブラリーとヘヴンリーが一つの肉体を巡って取り合いの喧嘩に発展するというのが今作のストーリーだ。
後半のシーンでは画面が2分割し、2人が
「何故邪魔するの?これからなのに!
「閉じ込めないで、退屈なの!」
「ふざけないでよ」
「ほっといて」
「ここから出して」
と口論しあっている。
最後は2人とも怒鳴り疲れて眠ってしまうため、ラストは元のオリジナルの川瀬智子の人格に戻ったのかもしれない。
Tommy heavenly⁶
7枚目のシングル
「I ♥ XMAS」
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ハロウィンに続いてこちらはクリスマスがテーマ。
前3作品がCGを多用しすぎてTommyが少し飽きを感じたため
今作はCGの使用を少し控えてシンプルめに。
そして働くOLを扱ったドラマ主題歌のタイアップがついていたのもあり、世界観がリンクするよう外ロケで行われた。
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いつもファンタジーな異界でストーリーを展開していたヘヴンリーが現実世界でリアルな歌詞を歌う作品になっている。
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このMVでは前作で大喧嘩をしていた
フェブラリーとヘヴンリーがまたしても共演しているが、喧嘩せずサンタを挟んで2人でリップシンクしているので
どうやら"一応"仲直りした様である。
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この中でのフェブラリーはサンタと一緒にプレゼントを配って飛んでる手伝いのバイトみたいなポジションらしい。
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また、この作品を"死神3部作"のラストとして位置付けるために
CGの馬車→CGの牛車→CGのトナカイのソリ
にしたかったらしいのだが
予算とスケジュールの都合により叶わず
遊園地にあるパンダの乗り物になった。
Tommy heavenly⁶
8枚目のシングル
「Heavy Starry Chain」
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ダーク白雪姫をコンセプトにした本作は
曲もビジュアルもヘヴンリーの中の王道を表現しており
全作品の中で最もゴシックテイストが強く現れている。
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死神シリーズやハロウィンシングルなど
CGを多用した異界系のストーリー仕立てな作品が続いていたが
今作は久しぶりにファーストシングル事の様なバンド体制のMVとなっている。
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それでも魔法陣からバックバンドを召喚してたりするので
相変わらずファンタジーなヘヴンリーではあるが。
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MVに棺桶が使用されているのは単なるゴシックアイコンとしてではなく
この曲が"恋の終わりを認めたく無い"という失恋をテーマにしており
"棺桶を用意されてるけれど入りたく無い"という気持ちを表している
白雪姫は物語の中で仮死状態になり、王子様のキスで目覚めるというストーリーだが
今作でダーク白雪姫を演じるヘヴンリーは「棺桶に入っても、あくまで王子様が迎えに来てくれる可能性に賭けてる」らしい。
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今作が一応"死神3部作"のラストを飾る作品らしいのだが
実は鎌は最初から持つ予定ではなく
撮影スタッフから「今日も鎌ありますよ」と言われて「あんのか、じゃあ持っとくか」と
その場のノリで持ったもの。
ちなみに今作で着ている衣装はバレンシアガ。
Tommy heavenly⁶
9枚目のシングル
「PAPERMOON」
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こちらも「pray」に続いてヒットした
アニメ「ソウルイーター」の2代目オープニングテーマ。
前作が童話「白雪姫」をモチーフにしたのに続いて今作は「オズの魔法使い」がテーマ。
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ドロシーに扮したヘヴンリーが
カカシ、ブリキ、ライオンをバックバンドに従えて高原でゴーストを刈りながら歌う。
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"死神3部作"は前作で完結したように思われたが
ソウルイーターが死神をテーマにしたアニメであるため
今作は死神シリーズ第4弾として作られた。
ロケ地は一見スイスの様に見えるが実は山梨。
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竜巻が来て家が飛ぶシーンでは家の窓の外から過去のヘヴンリーやブリグリのアイテム、パンダにまたがるフェブラリーなどが見えるが
これは「竜巻に巻き込まれた現実の世界からタイムマシーンの様に過去の残像が流れている」
つまり通過してきたメモリーの走馬灯みたいなものとの事。
ドロシーの衣装はドレスも靴も特注で
オズの魔法使いの原作をリスペクトして赤い靴にも全てスパンコールを貼り付けた。
また、オズの魔法使いのストーリーで
最初の髪型とオズ大王に会いに行く時の髪型の2パターンある事にも着目し
それもヘアアレンジで取り入れて再現している。
Tommy heavenly⁶
配信限定シングル
「I'M YOUR DEVIL」
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今作が実質Tommy heavenly⁶の誕生を描いた作品となっている。
ストーリーはハロウィンになったばかりの夜0事ごろ
フェブラリーが悪夢の世界に迷い込むところから始まる。
そして、まだその姿を知らないヘヴンリーに対して語りかける
フェブラリー「ここはどこ?あなたは誰?」
フェブラリー「あなたは私の友達?それとも私のテディベア?」
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するとヘヴンリーが答える
ヘヴンリー「私は"パーフェクトなあなた"ではないわ」
ヘヴンリー「願いを叶えにきた魔法使いでもない」
ヘヴンリー「私はいつもフレンドリーではないわ、でもいつもエネミーというわけでもない」
ヘヴンリー「私は…………あなたの悪魔よ」
ヘヴンリー「紅茶はいかが?ティーパーティの準備はできてるわ」
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ヘヴンリー「ここは安全だと思ってくれていいわ、でも、この世界が気に入らないなら、元の退屈な世界に帰してあげてもいいわよ」
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その言葉の誘いを受けてか
恐る恐るフェブラリーは棺桶の光を潜る
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するとヘヴンリーが現れ歌いだすといった流れだ。
この時点ではフェブラリーは完全にヘヴンリーの正体を認識できていないため
そこからヘヴンリーのファーストシングル
「Wait till I can dream」で初対面する事になる。
(それが精神世界なのか、酔っ払って眠ってる時の夢の中なのかは定かではない)
Tommy february6
「HOT CHOCOLAT」
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「Tommy february6」と「Tommy heavenly6」初の同時クレジットでのアルバムより
リード曲であるこの曲は
フェブラリーが上手くいかない、ついていない毎日やブルーな気持ちにウンザリしながらストレスを溜めており
「あーなんかもうトキメキがほしい!一時の夢でいいから!」という気持ちで甘いものを求めて
ショコラテリアに駆け足で向かうという話。
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MVではフェブラリーとヘヴンリーが仲良くマカロンを食べながらティータイムをしている。
このフェブラリーが溜め込んだストレスを
上手く発散できない、いい子ちゃんなフェブラリーに代わりに爆発して消化するのがヘヴンリーの役割であるため
この曲のMVでお茶会をしているシーンは
フェブラリーが「最近マジでついてなくて…もうしんどいの〜!でもそーゆーの悟られないようにしてて〜」と愚痴をこぼしながら
ヘヴンリーが「ふーん…(コイツまた私に自分が言えない事を代わりに言わそうとしてるな)」
みたいなガールズトーク的なシーンと捉えられるかもしれない。
Tommy february6
「FAIRY DUST」&「RUNAWAY」& 「ANGEL FADE」
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アルバム『TOMMY CANDY SHOP ♡ SUGAR ♡ ME』の中に収録されるこれらの曲は共通して
Tommy february6がTommy heavenly⁶のダークサイドに染まっていく過程を描いており
「FAIRY DUST」はTommy heavenly6がTommy february6を飲み込んで支配しようとしている様子が描かれている
※ファンによる解釈
「これからは私のやり方を試してみて。私を見て、私が言うことを何でもやってみて。」
→ 「もうキラキラポップな自分でいる必要なんてない。私の世界に染まりなさい」と誘い込んでいる
「あなたは流れ星、天国が落ちてくる。」
→ 「可愛くて夢見がちなfebruary6(天国)が、今、私の手によって堕ちてくる」という事
「私はあなたを待たないわ。あなたを誰とも共有しない。」
→ ヘヴンリーはフェブラリーを独占するつもりでいる
続く「RUNAWAY」もヘヴンリーがフェブラリーに語りかける歌になっており
※ファンの解釈
「あなたの嘘、聞くのは本当にイライラする。あなたの目には恐怖が見えるわ。」
→ 「自分が作った夢みたいなキャラを演じ続けてるけど、本当の自分はそれに息苦しさを感じてるんじゃないの?」と問いかけている
「怖がらないで、私にもっと近づいて。あなたが自由であることを知るべきよ。」
→ 「ポップでキラキラしたキャラを続けなくてもいいのよ、もっと私(ヘヴンリー)に寄ればいい、本当の自分を解放しなさい」と、フェブラリーにアンタも自由になりなよと誘っている
「夕日が見える?夜を目覚めさせて。今夜、ここで私の心をあなたのために解き放ってくれる?」
→ 「夢見る少女の時間は終わりよ、夜の世界(heavenlyの世界)へおいで」という感じ。
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なお、この曲にはミュージックビデオが存在するが
ヘヴンリー視点の歌をフェブラリーが歌っているという構図で
フェブラリーがヘヴンリーに乗っ取られかけている様子であるため
Tommyのビジュアルもダンスシーンでは黒を基調とした限りなくヘヴンリーに近いフェブラリーの姿をしている。
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そしてアルバムのメインを担う「ANGEL FADE」は視点がやっとフェブラリーに切り替わり、ヘヴンリーに支配されたフェブラリーの姿とその心情が描かれている。
「振り返ってみると、私は引き裂かれている
これが私…でも分かる…今、私は自由だ」
→完全にフェブラリーはヘヴンリーに乗っ取られた、でもおかげで自分でキツく縛り上げてきたキャラクターの鎖から解放された
「私の翼は弱く、力を失っていく」
→フェブラリーとしてのアイデンティティが薄れていくことを意味してる。
実際、ヘヴンリーの誕生によってフェブラリーは自分の闇の部分(アル中や奇行)をする必要が無くなりアイデンティティが薄れていた
しかし同時に、「私は再び生まれる」「鎖を断ち切る」という歌詞があるように
フェブラリーとしての制約が消えて、より本当の自分になれたと解釈している。
Tommy february6&Tommy heavenly6合体
フェブラリーがヘヴンリーサイドに染まり、いわゆる"闇堕ち"したが、それによって自由を手にした。
そのためか、その後フェブラリーとヘヴンリーは楽曲が基本同時クレジットによるリリースに変わり
フェブラリーのビジュアルもヘヴンリー寄りに染まった黒を基調としたダークな雰囲気に落ち着いた。
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「HALLOWEEN ADDICTION」は
フェブラリーとヘヴンリーの同時クレジットミニアルバムであり
その中のフェブラリー曲
「NEVER ENDING PARTY NIGHT 〜Why don't you Come with me? -私と一緒に来てみたらどう?-」のミュージックビデオは
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ヘヴンリーに乗っ取られた後の闇落ちフェブラリーなので
フェブラリーではあるがヘヴンリーが30%程居座る状態であるためビジュアルもいつもと違う泣き腫らした様なメイクにダークな表情を浮かべる。
「Tommy's Halloween Fairy tale」
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現時点でTommy february6、そしてTommy heavenly6のラストソングにあたるこのアルバムでは
もうすっかりフェブラリーも黒い服が板について
とうとうヘヴンリーとペアルックになってしまった。
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自分を開放して、無理にキャラクターを演じたり、良い子のフリや嘘をつかなくなったフェブラリーをヘヴンリーは以前の様に嫌ったり憎む事も無くなった様である
そのためヘヴンリーがまさかのスチール撮影で笑顔を見せる。
これは2人がついに、仲良し姉妹のような関係になった事を意味していると捉えていいだろう。
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しかし、それと引き換えに
もう赤やピンクのポップなトミーフェブラリーは居なくなってしまったのだろうか…?
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2人の仲が良くなったのは、めでたしめでたしだが
昔のフェブラリーが好きなフェブラリーファンからすれば複雑であるだろうし
グッドエンドともバッドエンドともとれる結果となった…。
以上が川瀬智子のソロプロジェクト
Tommy february⁶& heavenly⁶の設定、ストーリー、裏設定の全貌である。
こうして見ると、最後の「Tommy's Halloween Fairy tale」以降に音楽活動がストップし、リリースが途絶えたのも何となく理解できるかもしれない。
フェブラリーとヘヴンリーの壮大なストーリーは
フェブラリーがヘヴンリー側に染まり闇落ちした事でほぼ完結に近い状態になってしまった
ここからさらにストーリーを広げる事も、もしかしたら可能なのかもしれないが
あれからまる10年ストップしているのを見るに
完全に「やりきったんだろうな…」とも思ってしまう。
改めてこうしてストーリーをなぞってみると
本当にアッパレな設定と作り込みであった。
ファンとしては新曲(続編)を望む気持ちもあるが
中途半端なところで終わらず、きちんとオチのアルバムでフェブラリー&ヘヴンリーのストーリーが休止したのは、かなりキリが良いのでは無いかと思う。
是非、この解説記事を読んだ上で
改めてTommyの作品をじっくり聴いて、観ていただければ幸いだ。
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