「なぜソフトウェアテストが必要か」の自分なりの答えを出してみた
「バグをたくさん見つけるため」ではない
まず始めに言えることは、バグを見つけることは手段であり目的ではないということです。
もしバグ検出数を頑張って増やすことを目標とした場合、どんな些末な出来事も別々に起票して報告しようとする心理が働きます。そのため、理解の浅いテスト担当者が、同じようなバグレポートを量産する悲劇が起こると思っています。
原因はたった1か所なのに、異なる現象だからとバグレポートを分けたところで、修正担当者がげっそりするだけです。
他に実際に起った悲劇もあるそうです。バグ起票ごとに報奨金を与えることにした結果、開発者自身が仕込んだバグを自分で見つけるという自作自演が発生してしまったそうです。
いずれにしても、バグレポート量産によるハッピーな未来が見通せなさそうです。
私の答えは「みんなで幸せになること」
じゃあ、何のためにソフトウェアテスト(以下、テスト)をするのかと問われれば
、私の答えは「みんなで幸せになること」だと思います。
「みんな」とは、ソフトウェアに直接的および間接的に関わる人々を指しています。
「幸せ」とは、ソフトウェアがもたらす不幸に晒されていない状態の事を指しています。
つまり、ソフトウェアの不具合によって悩む人々を可能な限り減らすことが、テストの目的。それが今の私なりの答えです。
何故ここに書いたのか?
きっかけは、インターン生向けの教育資料作成でした。なぜテストするかを説明することで、納得感をもってテストできると考えたので、資料に「なぜテストをするのか?」を盛り込もうと。
でも考えてみると、答えのない問題だなとしみじみ思いました。もはや、個人の思想とか主義主張なんですね。
今はこういう事を語り合えるテスト仲間が近くに居ないのですが、いつか誰かと語り合えたらいいなと思っています。