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牛乳の栄養がすごい

バランスよく含まれている成分や効能等について解説いたします



〈目次〉

1.はじめに
2.【栄養バランスがよい】牛乳の主な成分と種類
(1)牛乳の主な成分
(2)【牛乳の6分類】主な成分と特徴
①牛乳
②成分調整牛乳
③低脂肪牛乳
④無脂肪牛乳
⑤加工乳
⑥乳飲料
3.牛乳に含まれる栄養成分と効能
(1)吸収効率のよいカルシウム
(2)良質なたんぱく質
(3)消化・吸収効率のよい乳脂肪
(4)腸を整えカルシウムの吸収を促す乳糖

1.はじめに
牛乳は栄養バランスが優れており、準完全栄養食品の1つです。

牛乳には三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物に加えて、カルシウムなどのミネラルやビタミン類などが含まれています。

今回は、牛乳の栄養成分や効能等について解説いたします。

2.【栄養バランスがよい】牛乳の主な成分と種類
まず、牛乳の基本的な成分とタイプごとの特徴について、ご説明いたします。

(1)牛乳の主な成分
牛の乳から絞ったままの乳汁を生乳といいます。


この生乳の成分を調整せず、加熱殺菌したものが牛乳です。

牛乳の組成(含まれている成分やその量)は87.4%の水分と12.6%の乳固形分で、乳固形分はさらに3.8%の乳脂肪、8.8%の無脂乳固形分に分かれます。

文部科学省の日本食品標準成分表によると、牛乳200g当たりの主な成分は以下の通りです。


(2)【牛乳の6分類】主な成分と特徴

生乳を原料とする製品は、乳脂肪分の含有量や添加原料の有無などの違いに応じて、省令でいくつかのタイプに分類されています(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)。

代表的な6タイプの牛乳について、主な成分と特徴について解説いたします。


①牛乳

生乳を原料とする製品のうち、牛乳は成分を調整せず、加熱殺菌しただけのものです。

牛乳の乳脂肪分は3.0%以上、無脂乳固形分は8.0%以上とされています。

「~以上」と表示されるのは、季節や飼育環境、牛の個体差などによって牛乳の成分が変わるためです。

なお、牛乳のパッケージに「成分無調整」と表示する義務はありませんが、多くの製品ではほかの種類と区別しやすいよう表示されています。


②成分調整牛乳
成分調整牛乳は、生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルといった成分の一部を除去して調整したものです。


成分調整牛乳の乳脂肪分は1.5%以上、無脂乳固形分は8.0%以上とされます。

調整の方法や除去する成分はメーカーや商品によって異なるため、味もさまざまです。


③低脂肪牛乳
低脂肪牛乳は、生乳から乳脂肪分の一部を除去したものです。


乳脂肪分以外の成分は牛乳と変わりません。
低脂肪牛乳の乳脂肪分は0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分は8.0%以上とされます。

乳脂肪分が少ないため、味や風味は牛乳よりも淡白です。


④無脂肪牛乳

無脂肪牛乳は、生乳からほとんどの乳脂肪分を除去したものです。

無脂肪牛乳の乳脂肪分は0.5%未満、無脂乳固形分は8.0%以上とされます。

低脂肪牛乳よりもさらにあっさりとした、淡白な味・風味が特徴です。


⑤加工乳
加工乳は、生乳に脱脂乳や脱脂粉乳、クリームやバターなどの乳製品を加えて成分を調整したものです。

原料が生乳のみではないため、牛乳とは区別されます。

加工乳の無脂乳固形分は8.0%以上で、脂肪分については規定されていません。

加える乳製品の種類や加工方法によって、味や風味のバリエーションも豊富です。

乳脂肪分が4.0%を超える「特濃」や「濃厚」タイプも、加工乳や乳飲料に分類されます。


⑥乳飲料
加工乳に加えられるのは乳製品に限定されていますが、乳飲料は牛乳の成分以外の原料を使用できます。


省令では乳固形分のみ3.0%以上と規定されていますが、加えるものや加工の仕方によってバリエーションが豊富です。

カルシウムや鉄を加えて栄養を強化したタイプや、コーヒーや果汁で味や風味をプラスしたタイプなどがあります。


3.牛乳に含まれる栄養成分と効能
牛乳に含まれる代表的な栄養成分と効能について解説いたします。

(1)吸収効率のよいカルシウム
牛乳100g当たりには約110mgのカルシウムが含まれています。


カルシウムは丈夫な骨や歯をつくるのに欠かせず、不足状態が続くと骨粗しょう症になりやすいため、子どもから高齢者まで積極的に摂りたいミネラルです。

また、カルシウムには神経の興奮を抑制して落ち着かせる効果や、血液を凝固させたり筋肉を収縮させて動かしたりする作用があります。

牛乳より含有量が多い食品もありますが、カルシウムは体内で吸収されにくいため、量とともに吸収率の高さが重要です。

カルシウムの吸収率は小魚が約33%、野菜類が19%であるのに対し、牛乳・乳製品は約40%と最も高く、優れています。

カルシウムは意識的に摂らないと不足しがちですが、牛乳であれば1日にコップ1杯(200ml)で目標摂取量の約3分の1を効率よく摂ることが可能です。

(2)良質なたんぱく質
牛乳のたんぱく質の約80%は、アミノ酸を豊富に含むカゼインです。

体内では合成されない必須アミノ酸9種類もバランスよく含むため、完全栄養食の卵に次ぐ良質なたんぱく質といわれます。

カゼインは不溶性で固まりやすく、体内でゆっくり吸収されるのが特徴です。

カゼインが消化される過程で生成される物質には、小腸でカルシウムの吸収を助けたり、免疫反応を調節したりする働きがあります。

牛乳コップ1杯(200ml)当たりのたんぱく質(7.2g)は卵1個当たりの含有量(Mサイズで約6g)よりも多いため、牛乳はたんぱく質の供給源としても優秀です。


(3)消化・吸収効率のよい乳脂肪
乳脂肪は小さな脂肪球の状態で含まれており、飲みやすく消化・吸収されやすいよう、製造工程で均質化されています。


牛乳の乳脂肪は少量でも多くのエネルギーを効率よく生産できるため、子どもや高齢者にとって重要なエネルギー源です。

また、乳脂肪は脂溶性ビタミンA、D、E、Kが溶け込んでおり、不足しがちなビタミンの供給源でもあります。


(4)腸を整えカルシウムの吸収を促す乳糖
牛乳に含まれる炭水化物のほとんどが乳糖です。


乳糖は腸で善玉乳酸菌のエサとなって腸内環境を整えるほか、体内で吸収されにくいカルシウムや鉄の吸収を促す作用があります。

また、乳糖の構成成分であるグルコース(ブドウ糖)やガラクトースは、脳や神経の成長と発達にとっても欠かせない成分です。


参照元:「ふるさと納税 DISCOVERY」Webサイト

以上

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