江戸前寿司
日本の寿司の代名詞
「江戸前寿司とはなんでしょうか?」いきなりこのような質問をされたら、言葉につまってしまうかもしれません。そこで、今回は江戸前寿司について、簡単にご説明いたします。
1. 江戸前寿司とは?
・東京湾で捕れた魚や貝のことを「江戸前」と
言われていた。このことから東京湾でとれた
魚や貝を使用した寿司」のことである。
・刺身を塩や酢でしめるといった独特の技法を
用いた寿司」のことである。
・広義では「江戸前寿司=握り寿司」のことで
ある。
2. 江戸前寿司の歴史
・江戸前寿司は、実は寿司の中ではいちばん歴
史が浅い。
・1820年頃に、東京・両国で生まれたという
説がある。東京湾で捕れた新鮮な魚や貝(
=江戸前)をわざわざ塩に漬けて保存食に加
工するのはもったいないと、にぎりめしに刺
身をのせて食べたのが始まりと言われている
。
・酢を混ぜ合わせたご飯を握り、その上に魚や
貝や魚の刺身をのせて食べた。江戸時代にい
まの東京で生まれ、その後、全国へと広がっ
ていった。
3. 「酢締め」と「マグロのヅケ」
・酢締めは、江戸前寿司の伝統的な手法であ
る。魚や貝に軽く塩を振り、しばらく置い
てから酢につけて締める。このことで、刺身
に「新たなうまみ」をひきだした。
・江戸時代、日本近海でとれたマグロを多めに
仕入れた寿司屋がいた。読みが大きく外れ、
かなりの量が残ってしまった。捨てるのがお
しいと思ったその寿司屋はそれらのマグロを
醤油につけることで、新たな食材として売る
ことができた。これが「マグロのヅケ」の始
と言われている。
ここで、江戸前寿司以外の寿司をいくつかあげてみます。
・ます寿司(奈良県)
・鯖寿司(福井県・滋賀県・京都府)
・手こね寿司(三重県)
・柿の葉寿司(奈良県)
・めはり寿司(和歌山県)
・ままかり寿司(岡山県)
・岩国寿司(山口県)
主に「郷土寿司」して知られています。
江戸前寿司は日本全国に広がっています。このことから、江戸前寿司は「日本の寿司の代名詞」と言えるでしょう。