名古屋観光〜母と二人旅〜
皆さん、お久しぶりです。
お元気ですか?私は2月中旬、職場にて正社員の退職を受けてから人員不足に喘いでいる毎日です。
最大限に休みを削って店舗運営に励んでいますが、壮年期を間近に控えた身体には白髪が大量発生するほどの疲れが積み重なり、更にはこのご時世では酷く肩身の狭い喘息の発作が頻発した為、2/13の伊藤高志プロの勉強会を最後にリア麻は完全休業+ネト麻もほぼお休みしていました。
ただ年を重ねようとも多忙と言うものは身体に慣れてしまうもので、成績は奮わずも細々とネト麻を再開しています。
そんな私的には多忙極める中、田舎から車を5時間飛ばして母(以下ゆかり)がコロナ自粛明けを狙って3泊4日のスケジュールで眼鏡を作りにやって来ました。
ゆかり滞在2日目。棚卸を含む6連勤を前にした唯一の休みを利用し、名古屋観光を強行。
日々、写真をあまり撮らない私ですが珍しく沢山撮ったのでコチラに観光記として残しておこうと思います。
麻雀の【ま】の字も無いうえに少々長めですが、気が向いたら是非読み進めて頂ければ幸いです!
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10:00出発に合わせて辛い身体に鞭を打って起きたはずなのに10:15になっても身支度を完璧に済ませたまま、私はぼんやりと食卓に座っていた。
ゆかり・私・妹の女三人の中で一番キャピキャピ(死語)していて、一番オシャレ好きで、自称美人を貫き通す61歳の身支度を見守るところから名古屋観光は既に始まっていたのだ。
毎度スーツケースいっぱいに私服を詰め込んでやって来るゆかりと出掛ける時は【YKR COLLECTION】と言う名のファッションショーから始まる。
勿論、今回も例外ではなかった。2回目のお色直しを経て、3着目で本日の衣装が決まる。黒いロングワンピースとデニムジャケットであるが、中に着るブラウスが気に入らないと再び着替えに行ったときには豆から挽いたコーヒーが出来上がっていた。
ハンガーに掛かったままの洗い晒しのチュニックとジーンズを適当に着た私はコートを羽織り、いつ出掛けても問題無い状態で飲み終えたコーヒカップを洗う。
その背後でゆかりの化粧が厚く、厚く重ねられて行く。幾分か白過ぎるファンデーションのゆかりの顔に驚きを隠せないまま、遂に出発の時が来る。
天候は晴れ。良き観光日和だ。
24時間地下鉄乗車券を買い、まずは大曽根を目指す。第一観光ポイントは【徳川美術館】。雛まつり展と庭園を周る予定である。
東京1年、岐阜5年を途中で経ているが、愛知県民としては10年目にして初めて行く場所である。入念に電車を確認し、大曽根で下車。おそらく近くで仕事中だと思われるだっちぃ塾中の人にLINEをしたい思いを何度も押し殺し、徒歩15分の道のりを歩く。
道中、桜並木を撮るゆかり。出掛けてからも、タイツじゃなくて靴下の方が可愛かったかもー。靴下買おうかなー。と、靴下屋の見当たらない大曽根駅前でまだ衣装にこだわりを見せる強かさには、脱帽するしかない。
そして、写真を撮るときに立てる小指が絶妙で笑える。
私の田舎は雪深い土地であるため、桜の開花は遅い。ゴールデンウィーク頃にやっと満開になることも多い。それ故、ただ沿道に咲いた桜の風景の撮影は許せる。しかしパチンコ屋に隣接した何の変哲もないスーパー銭湯の写真を撮るなど寄り道が過ぎて、いつまでも徳川美術館に辿り着かない。
やっと辿り着いた徳川園入口。
徳川美術館内は写真撮影ほぼ禁止であり、お届けできないのが残念であるが小説の神様・志賀直哉が娘に贈った雛人形の趣の深さに震える。想像の雛人形では決してない。もし家に置いてあったとしたら、夜中は前を通れないだろう。一見の価値は十分ある。
そして何より、ライトなヲタクである私は元審神者として国宝である【後藤藤四郎】という短刀に会うという最大の目的を果たす。
神秘的な刀身の美しさにため息が出るほどだった。6月から刀剣のイベントが入るらしいので、全国の審神者たちが徳川美術館に集うことだろう。きっと私も行く。
館内の喫茶店にて【後藤藤四郎】と名の付いた創作和菓子を堪能し、いざ徳川園有料コーナーへ。
至る場所に小川、滝、池など水を感じる緑の中を歩く。あまり上を見過ぎると風景に似合わないビル群が見えるのは興醒めであるが、それさえ目に入れなければ心地良い素敵な庭園の一言に尽きる。
予定が迫っていなければ、もう少しゆっくり周りたい。そしてコロナが落ち着いたら、池の鯉に餌をやりながら2時間くらいボーッとしていたい。そんな場所である。
庭園内で結婚式も執り行われており、色打掛けに見を包んだ若く可愛らしい花嫁さんの写真撮影を目の前にしてゆかりは余計な一言を放つ。
「あんたも写真でも良いから結婚式すれば良いのに。」
…………いや、入籍もしてませんから。何かお考え違いでは?
とは言えず、渾身の微笑みスルーを決めながら大曽根駅へ戻るのだった。
そして、2ヶ所目は【名古屋城】である。
16年ぶりに地上へ舞い降りた金シャチを拝みに、いざ出発!
…と、言いたいところであるが、庭園散策の途中から足の痛みと疲労がMAXになりつつあり、とりあえずご飯を食べようということになる。
「名古屋っぽいモノが食べたいー。」
と、名古屋人の半数は日常的に食べていないだろう名古屋めしを羅列しながら、昨晩ずっと騒いでいたゆかりを満足させる為、金シャチ横丁にあるあんかけパスタ店へ駅から降りて2分で駆け込む。
そして15分程度であんかけパスタをかき込む。
さぁ、いざ行かん!名古屋城!!!はよ、金シャチ観たい!!
シャチホコ!シャチホコ!………ん?金シャチソフトクリームだと?
五歩進んだところで早速誘惑に負け、980円と金箔にいくらかけてるんだ?という、酷く綺羅びやかなソフトクリームに舌鼓を打つ。
やっと辿り着いた名古屋城東門は、金シャチをひと目みたいと集まった人々の検温待ちで長蛇の列である。この時点で既に10000歩は優に超えていた。日頃から室内で働く私には、この快晴が身に沁みて体力をどんどん奪っていく。
見事な青空に映える金シャチも激写でき、もう十分名古屋堪能したよねー、もう家に帰りたいなーと、ソワソワする私を尻目にゆかりは「今から急げばバンクシー展行けるね!」と、24時間地下鉄乗車券を掲げて今にも走り出しそうである。
本山からスタートした名城線はもうほぼ半周。
目指すは金山。
前売り券の買い方が分からず、入り口でeプラス登録に四苦八苦する私など眼中に無いゆかり。残念ながら小指は立っていない。
入り口に当日券売り場もあり、ネット予約で400円ほど安く入れてウキウキな私に「登録しなくても、ここで買えたんじゃないの?」と辛辣に言い放つゆかりに、本日2度目の微笑みスルーをかます。
バンクシー展は全館写真撮影可能という太っ腹。ゆかりが写真を撮らない訳がない。一番初めの作品からずっと携帯を握り締め、ここぞとばかりに写真を撮る、撮る、撮りまくる。
後から写真を見せてもらったが、もしかすると全作品写真に収めているかも知れない。
あなた、ちゃんと目で見てますか?と、問いたくなるくらい写真を撮る。そしてここで、遂に私も撮られる。周りの視線が酷く痛いのなどお構い無しで、ゆかりはご満悦である。
そしてお土産ショップで、3枚入のクリアファイルを買う。
ちょ、おま……徳川美術館でも名古屋城でもクリアファイル買ったよな?本日、6枚目のクリアファイルいるの?
心の中でツッコミながら、無言で渡されるお土産を私の鞄にしまう。各所で買い漁ったお土産で鞄はパンパンである。
以前、金山駅周辺に暮らしていたこともあり、慣れ親しんだ金山から様変わりしたお店に歓喜し、バンクシー展から間髪入れずにアスナル探索をしたいとの申し入れを丁重に断る。せめてお茶を飲ませてくれとスタバに直行。
いつもはエスプレッソをダブルで頼むことが多い私であるが、今日は冷たいのを飲ませておくれ。喉がカラカラである。
だっちぃ塾生から御厚意で頂いたLINEクーポン500円をギリギリまで使いたく、私は一番大きなアイスコーヒーを意地汚さ全開で注文。ゆかりは安定のホットコーヒートールサイズである。人のクーポンだから、何も考えていない。
それか、スタバのシステムを理解していないのどちらかだろう。
正直、どちらでも良い。
何故なら、私はこのアイスコーヒーを飲みながら恐怖に震えていた。
この名古屋観光、今まではほんの序章である。これから本当の試練が始まる……その名もウィンドウショッピング。
クリアファイルの件でお気づきだろうが、ゆかりの買い物は恐怖でしかない。
幼い頃から優秀な荷物持ちとして育てられた私は、ただYESと応えて従うだけである。
私は徐々に増える買い物を抱えながら、無の境地でゆかりの買い物を見守るのであった。
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名古屋観光記は以上です。
愛すべきゆかりは、明日の昼にはまた黄色のフィットを飛ばして雪深き新潟へと帰って行きます。
何だかんだ言って、凄く楽しい名古屋観光でした(*´ω`*)
ただ、とてつもなく疲れた。
オマケ
「楽しかったから、これお礼。」
…と、ゆかりが徐に私に持たせていた袋から最後に出してきたシャツの柄がコチラ。
麻雀牌をツモるとき、とても映えそうな袖です。
次のだっちぃ塾に着て行きたいと思います。