お笑い文化
毎日世界で色んなことが起こりすぎてるな。
色んなこと:ウイルスミスのビンタ騒動とか、ダウンタウンの漫才とか。
日本のエンタメの中で、他国と比べて特異に成熟している文化といえば私はお笑いと二次元かなあと思います。
日本のお笑い文化とかって、多分海外の人からすると本当に意味わからないじゃないですか。M-1とか、意味わからなすぎ。人を笑わせる仕事なのに、死ぬほど緊張して出てきて、おじさんたちが神妙な面持ちで芸に点数をつけて、一般人がみな評論家化して議論を繰り返す。「面白い」という感情の1つをスポーツのように競技化してる。日本の漫才って、100周くらい回って色んなシステムとかパターンとかされ尽くしてて、日本語遊びの細かさや、人間2人がただ会話するという芝居の上手さ、キャラクター設定と喋りの一致もしくは矛盾…等の点を計算し表現するという、これ以上ないくらい成熟した芸事です。
大衆の受け入れ方ということも含めて、日本人特有の陰湿で繊細な文化だと思います。
へんなの。けど、そもそも現代のお笑いの世界観を築いたダウンタウンの笑いというのは変だったのだから、当然です。説明のつかないおかしさ、イジり。誰にも思い付かない発想力の笑い。これを見た大衆が、やがて演者となり今の文化を担い、継承されていっています。本人の意図の範疇ではないとしても、「これを理解できない人にセンスがない」といった排他的な枠組みまで作ってしまいました。
昨日ダウンタウンの漫才のニュースを見て、ああ、もうこういう人たちは現れないのかも。と思いました。多様化し拡張される文化の中、新たな枠組み作りまでしてしまう程驚異的な影響力のある1組、というのは出てき難い。当然と言えば当然ですが、昨日のニュースを見て、そういう意味でも、とにかくリアルタイムで歴史上の偉人の話を聞いている感覚がして気持ちよかったのです。