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LASIK手術前に読んでほしい基本事項まとめ【眼科専門医が解説】

LASIK手術の具体的な方法

こんにちは、日本眼科学会認定眼科専門医のDr.LIGHTです。
今回は、視力矯正手術として広く知られるLASIK手術について、具体的な方法や手順をわかりやすく説明します。


LASIKとは?

LASIK(Laser-Assisted In Situ Keratomileusis)は、角膜をレーザーで加工して視力を矯正する手術です。近視、遠視、乱視の治療に使用され、メガネやコンタクトレンズが不要になることを目指します。この手術は短時間で完了し、術後の回復も早いという特徴があります。


LASIKの歴史

LASIK手術の歴史は1980年代に始まりました。

  • 1980年代初頭: エキシマレーザーが初めて医学分野に導入され、角膜を精密に削る技術が開発されました。

    • エキシマレーザーの基本原理は、角膜組織を熱ダメージを与えずに蒸発させるというもので、これがLASIKの基盤となっています。

  • 1989年: スペインの眼科医、ルイス・ルオルト(Luis Ruiz)が、角膜フラップを用いた手術技術を開発しました。

    • これが現在のLASIKのフラップ作成技術の先駆けとなりました。

  • 1990年代: ギリシャの眼科医、イオアニス・パラカリス(Ioannis Pallikaris)が、エキシマレーザーとフラップ作成技術を組み合わせた手法を考案し、LASIKが確立されました。

    • この手法により、視力矯正の精度と安全性が大幅に向上しました。

  • 1995年: アメリカでLASIK手術がFDA(食品医薬品局)に承認され、世界的に普及が進みました。

  • 2000年代: フェムトセカンドレーザーが登場し、フラップ作成がより安全で精密になりました。

現在では、技術の進歩により手術の成功率が非常に高まり、多くの患者にとって信頼できる選択肢となっています。


手術の準備

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