謝罪の意味について〜謝るとはどういうことか〜
人を怒らせたとき、謝ります。といいますか、謝らないですよ、なんて口に出したら、それは相手を怒らせることになります。
その意味で、謝ることになります。といいますのは、謝っても何かも解決はしないからです。
これ以上怒らせないためだけに人は謝ると思っています。
やってしまったことはどうにもならないですし、補填できることなどないからです。
例えば、誰かにお気に入りのカバンをなくされたとします。そのなくした人もそりゃ悪気はないでしょうよ。
ないんでしょうけど、なくなったんです。かばんが。小さいものではないのに。なくなるわけです。
なくしてしまったのは何でですか?と聞いたら、知りませんと答える。そうすると喧嘩になります。
なんだとーって話になるでしょう。そうならないためにもとりあえず
「大変申し訳ありませんでした」と謝るわけです。
で、どうするのか。かばんはなくなったので、補填としてはお金で解決するか、カバンで解決するか。第三の方法か。
こうなるわけです。
別のカバンと言ってもべらぼうに高価なカバンってこともないでしょうから、実際はお金で解決でしょうね。
これは、ザ、解決!ではないのです。だってね
かばんはなくなっているから
そう、かばんってなくなるんですよ。
じゃあさきほどの謝罪は何のために。何の方向性の話だったのか。
そう、とりあえずこれ以上怒らせないため。これ以外の効果はないのです。
開き直っていないことを示し、顔がゆがんだことを見せる。
それ以外に意味はない。
それが謝罪なのではないでしょうか?
かばんがなくなったことで相手が得するのも違うので。
民法上も損害賠償の意味は等価的均衡ですので、得はしないのです。
ならばやはり、これ以上怒らせない。そう。かばんはもうないのだから。
その上で代案を出すわけです。完全にどうにもならないことであれば、代案もなかなか難しいですが、そうでないなら、この段階では代案が可能となります。
この謝罪からの代案についてはまた別の機会に。