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【読了】精霊歌士と夢見る野菜【前半】

今回はこの本を読みました。
2013年の作品なので、中古価格になっていますね……。
電子書籍では定価(¥632)で販売されているので、そちらをご利用ください。

著者は永瀬さらさ先生。
最近アニメ化になった「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました」シリーズが有名でしょうか。
その永瀬さらさ先生の角川ビーンズ受賞作です!

全3巻なので、シリーズ読破したら感想書こうか……、などと思っていましたが、1巻だけのレビューを記事にして、残りは全部読んでから書きます。

今回のお話は独特な世界観で生きる少女の青春ファンタジー、ですかね。

色々細かく設定されてるんですが……。
物語の世界では”歌”で植物と作物を育てます。
なので、私たちがやっている農業は衰退した世界だと思って読んでください。思えなければ、詰みです。

そのため、歌で作物を育てる”精霊歌士”という職業がいます。
”歌”でしか植物と作物を育てられない世界観のため、”精霊歌士”がいないとこの世界の住人は生きていけません。

主人公は契約した精霊”ラビィ”と共に、”精霊歌士”を目指すメロウという少女です。
”精霊歌士”の資格をとるため、音楽院の試験を受けましたが不合格。予備学生となり、働きながら”精霊歌士”を目指すことになります。
試験に不合格し、予備学生になったとしても、課題・試験に合格すると”精霊歌士”の資格、音楽院の卒業者と同じ資格を貰えるのです。
ここの設定もちょっと難しいですね。

ただ、不合格の生徒は試験で赤点を取ると、再試験なし、即刻、予備学生の資格をはく奪されます。そのため、合格者よりも資格を取るのは難しいです。
……そんなことを予備学生を監督する先生が言っとるんですが、成績が認められれば音楽院に引き抜かれるとか。
引き抜かれてるんなら、予備学生から”精霊歌士”になれたの”たった3人”じゃないじゃん!!! 

この難解かつ、突っ込みたくなる設定を受け入れれば、面白い作品でした。

落第生の落ちこぼれのメロウが、音楽院主席のエイディに出会い、互いに成長してゆく物語。

物語冒頭ではメロウは素直で真っすぐな女の子なんですが、物語が進んでいくうちに、弱い所を周りからグサグサと刺され、怒り、悲しみ、自分の過去や気持ちと向き合ってゆくという、色んな表情がある女の子でした。

エイディはヒモの適性がありますね。メロウの仕事や課題のヒントを与えてくれる時もあれば、一日中寝ていて怠けている時もありメロウに養ってもらっている。完全なヒモじゃないのは、金に困っていないところでしょうか(笑)

このシリーズはどんな物語になるのか楽しみですね。
シリーズ読破したら【後半】書きます。

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