CoCo債について個人的まとめ その2
CoCo債について個人的まとめ その1では調べきれなかったことを追加しておく。CoCo債では自己資本比率低下による普通株式への転換や元本削減といったトリガーイベント以外に、償還のスキップなるイベントが起こることがある。
CoCo債の償還について
時々CoCo債の償還スキップというニュースがある。CoCo債は償還期限がないが、償還可能日を迎えれば返済できる。
償還可能日が来た時に返済をして、新たにその時の金利条件に応じて新規に起債することがほとんどだが、状況に応じて償還をスキップすることもある。
超低金利で起債した債券を償還して新たに高金利で資金を調達するぐらいならスキップしたほうが良いということだ。もちろんスキップすれば次回の調達金利が上がるリスクはある。
CoCo債の償還スキップの事例
サンタンデール銀行(2019年スキップ)
ドイツ銀行(2020年スキップ)
ドイツ銀スキップのニュース
https://jp.reuters.com/article/deutsche-bank-bonds-idJPKBN20Z050
CoCo債を含む劣後債のスキップに関する考察
https://finance-gfp.com/?p=1698
CoCo債ファンドやハイブリッド証券ファンドは、月次レポートや運用報告からは銘柄別の利回りはわかるものの償還可能日はわからない。
グローバルCoCo債ファンドの月次レポートには、ウニクレディトの異なる利回り(4.45%と7.5%)の銘柄が記載されているので、これは調達時期の金利条件によるものかと思う。
100程度の銘柄に分散されているようだが、そのいくつかは同じ金融機関の別の債券である。実際に1つの金融機関がどの程度の割合をしめているのか知りたいところである。
また、2023年は金利が高い状況が続くと思うがその影響が償還にどのような影響があるのか気になるところである。
※投資はご自分の判断で。筆者は年間20万~30万円ほどしか投資してません。