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【実録!ロマンス詐欺】Day9: ロマンス詐欺のお仕事、まあまあホワイト


このnoteでは、ロマンス詐欺により3ヶ月で3500万円をむしりとられたアラフォー女子が、この先同じ思いをする人が一人でも少なくなるよう、自身の体験を当時の心情とともに包み隠さず公開します。


ロマンス詐欺師CarlとLinkedInで知り合ってから9日目。

日本語訳すると・・


Carl:「おはよう、まさこ 😊
僕は普段夜11時までには寝るから、君のメッセージを見逃してしまったよ。昨晩はよく眠れたかな?

君の言う通りだね。資産を管理する方法を知ることは、お金を稼ぐ方法を知るよりも大事だと思う 👍 7月31日の日本銀行の利上げで物価は上がったけど、ドル円の為替レートが良い差になっていて、今は投資するにはいいタイミングだと思うよ 😌

まさこなら、今の経済状況をちゃんと理解しているんだろうね。金融を理解するのはそんなに難しくないけど、一生懸命勉強して、少しずつ知識を身につけていけば、きっと早く成長できるよ。アジアではシンガポールや香港が金融の中心地で、多くの人が金融について学んでいるんだ。君は今、何か金融商品に投資しているの?

あはは、僕はまだドバイに行ったことはないけど、未来の旅行リストには入れてあるんだ。あの街はとても賑やかで豪華だし、中東料理もすごく美味しいらしいから、君も行ってみる価値があると思うよ。一番多く旅行したのはヨーロッパで、長い文化の歴史や自然の生態系が本当に魅力的なんだ。フィンランド、フランス、イタリア、ドイツ、スイスに行ったことがあるよ。次の旅行先はアイスランドかノルウェーにしようかなって考えてる 😆

夏に沖縄でダイビングしようと思っていたんだけど、11月20日だと寒いかなって少し心配してるんだ。それに熊本もすごく綺麗だと聞いたよ。熊本城や火山があるんだってね。

いろいろ考えてくれてありがとう。XXがうまくいくよう、心から願っているよ 😊」


今回の投稿から新しく始めたことがある。
Carlのメッセージを日本語訳するのにChatGPTを導入したのである。

実は最初の2回くらいは、何も使わずに自分で一から翻訳していた。その後、前回まではGoogle翻訳を使った上で、トーンや語尾を手打ちで修正していた。
しかし今回からはChatGPTを導入し、プロンプトに「# 男性が恋愛感情のある女性に対して優しく語りかける口調で訳してください」といったもろもろの注文をつけることで、ほぼ出力結果のコピペで済むようになった。

今現在の私の心情についてはまた別の機会に詳しく書きたいと思うが、この変化はひとえに、私のCarlへの気持ちがなくなったことを意味している。

noteを書き始めた当初は、詐欺真っ只中の頃の、彼に対する気が狂いそうなほどの強い気持ちはなくなっていたものの、なんだかんだ、「Carlとの思い出を辿りたい、その上で清算したい」という乙女心的なものがわずかに残っていた。
だからこそ、彼の言葉をなぞりたくて自分で手動翻訳していたのである。

しかし今は、この翻訳作業が「クソだるい」以外の何物でもなく、「私から3500万円も取った上に、さらに私の貴重な時間をどうでも良い翻訳作業で奪うのか」という怒りが湧き上がってきたため、現代のテクノロジー進化の恩恵を受けて生産性を向上させることにしたのである。

こうやってメッセージを読み返してみて初めて気づいたが、CarlはDay8で「金融」という単語を初めて出した後、この日Day9では4回も「金融」を連呼している。
その上、「君は今、何か金融商品に投資しているの?」という、きちんと勉強してきた人であれば、「あっ、これ進研ゼミでやったところだ!」発言まで飛び出している。

これ、今の若い人にはわからないのでしょうか?

しかしながら私はきちんと進研ゼミをやっていなかっため、このフラグに気づくことができなかった。無念である。

私の中では「Carl=意識高い系」という方程式が出来上がっており、なおかつ、中華系の人はお金の話が好きらしい、という先入観があったため、「意識高く人生における資産形成についても考えているんだな」程度にしか思わなかったのである。

詐欺の大切な伏線となる金融の話以外の部分は、いつも通り何の面白みもない内容であった。

この日のメッセージで彼は「僕は普段夜11時までには寝る」と宣言しているが、この後もきっちりとこれを守っており、シンガポール時間23時(=日本時間24時)を超えてメッセージが来ることはほぼなかった。

その上、この後いつか出てくるが、彼は「デジタルデトックスday」などと命名して、スマホから離れる=私にメッセージを送らない日まで別途設定していた。

ロマンス詐欺師の仕事は、残業もなく、ちょこちょこ自分のタイミングで休暇も取ることもできる、なかなかホワイトな仕事なのである。

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