幼なじみと挑んだ詐欺の世界—16歳からのかけ子生活
初投稿
16歳、かけ子を始めた理由
地元の先輩が金をいっぱい持っていて、何してるんだろうかと思ってた。ある日、聞いてみたら、「電話営業をしてる」と。何それ?って思い、すぐに興味を持った。そして、次の週から一緒にやろうと決めた。
待ち合わせ場所は新宿。スーツを着て、金がない僕たちは無賃乗車。昼ご飯は100円ローソンで済ませ、いざ新宿へ。
一緒に行ったのは幼なじみのキム。二人で何もかも手探りで、どうせやるなら大きなことをやろうと思っていた。着いたビルは、交番前にある大きなビル。まさかここで詐欺が行われているなんて、その時は想像すらしてなかった。
ビルに入ると、広いワンフロアに30〜40人くらいの人たちが電話をかけているのが見えた。隣には給湯室や社長室、応接室まであって、僕はまるで大きな会社に入社できた気分になった。
そして、先輩に紹介されたのは石原さん(仮)という方。これから僕の上司になる人だという。見た目はスラっとしていて、まるでオシャレな雑誌のモデルみたいな人だった。
まさか、この人が詐欺をしているなんて、その時は全く考えてもみなかった。
続く