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幼馴染はキュートな吸血鬼 103話 騎馬戦?
「父さん、旭をお願いね」そう言い残し、私とジーナはルナさんと共にベースキャンプへ向かった。
ベースキャンプへ到着するとルナさんはみんなを集める。
「よく聞いて、今度の戦いは勝てる可能性が少ない、だから参加は自由よ!」
「ルナさん!」特別訓練生たちは驚いている。
「自由なら俺は参加しますよ」只野さんがニッコリ微笑んだ。
「自由だったら俺も」
「私も参加します」
結局全員参加することになってしまった。
「みんなありがとう」ルナさんは目頭を抑えている。
「早速作戦を立てましょうよ」只野さんが拳を握る。
「そうね」ルナさんは強く頷く。
「ジーナさん、前回ラミアの特殊部隊は武器を使わなかったのですが……………」只野さんが口籠る。
「おそらく……………使う必要が無いと思ったんだと…………」ジーナも口籠った。
「相当なめられてたのね」ルナさんが笑う。
「前回ジーナさんと七香さんの体力が消耗しすぎだと思うんです、だから今回はチームで防御して一瞬の攻撃だけ二人にしてもらう方が良いと思うんです」只野くんはメガネを少し上げる。
「そうね、それだったら少しは楽になるかもね」ルナさんは強く頷いている。
「こっちもシンクロでバリヤーを作りその間から二人に攻撃してもらうのはいかがでしょうか?」
「それは良いけど………すぐにシンクロなんてできるかしら」ルナさんが不安そうに呟く。
「実はもう練習してるんです」只野さんが合図すると3人のチームが3組形成された。
「七香さん、ジーナさん、そしてルナさん、この3人の中に入ってバリヤーの中から攻撃してください」
「そう言うこと?」ルナさんは微笑んだ。
私は早速3人の中へ入り練習してみる。
「メガ!攻撃してみて」ルナさんが指示すると彼は手をかざして私たちへ攻撃してきた。
私の周りの3人が手を繋ぎ防御してくれた。
メガくんのパワーが少し緩んだ。
「今です!」3人の中心の子が合図した。
私はメガ君の脳を軽く撫でる。
「おわっ!!」メガ君は頭を抑えた。
「七香ちゃん、どんな感じ?」ルナさんが聞いた。
「大丈夫です、感じがつかめました!」私は頷く。
「じゃあ、ジーナと私も練習ね」ルナさんは同じようにして攻撃のタイミングを掴んだ。
ジーナもすぐに感覚を掴んだようだ。
「まるで運動会の騎馬戦ね」ルナさんは少し笑った。