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vol.2 インタビュー : 吉田 琉平
Explore Kyoto vol.2
< Profile >
吉田 琉平 | Yoshida Ryuhei
2001年 大阪府出身
2023年 大阪デザイナー専門学校 イラストレーション学科 卒業
高校生のときのギャラリー巡りをきっかけに独学で絵を描き始め、2021年より活動を開始。
Q
ルーツについて教えてください。
A
高校生二年生のときに始めたギャラリー巡りをきっかけに活動を始めました。 作品を見に行くのはもちろん、作家さんやギャラリストさんにも色々お話を聞きに行くのがとても楽しく、 そのなかで、公募展のお誘いなど受けるようになり、そこから自身の作品を制作し始めました。 また、私が通っていた専門学校もギャラリー巡りの一環で存在を知り、当時在籍されていた学生方の作品に惹かれ、進学を決めました。 私の周りにそういった活動をされている人や環境がなかったので、ギャラリー巡りをきっかけに開拓をしていき、今に至ります。
Qどのような作品を制作しているか教えてください。
A
私自身、シーズンごとに絵柄が変化しつづけていて、最初はペンとマーカーで紙に描いており、 その次は木を支持体にペンの細密画とアクリル絵具を組み合わせた表現、画材の他にも石や砂などの素材を加えてみたりして、 現在は、はんだごてやバーナーをメインに使った焼いて表現する作風で活動しています。 私にとって焼くという表現は、自身の存在証明としてとらえており、熱の暖かみやゆらぎ、素材を焼くことで変化する様子から 生きているということを実感し、熱で表現した作品たちは活力に満ちた生きた存在として表現しています。
Q
最近の作品は人をメインに挑戦的に描いているように感じました。
A
昨年から顔のモチーフを積極的に取り入れ始めました。 今までは抽象的な表現で制作をしていて、綺麗な形や質感などの外見の美しさを求めて描いてたところから、 感情や雰囲気といった内面的な感覚を表現したいと思い、より伝えやすさを考えたとき、顔や表情のあるものが良いと思い、 描き始めました。
Q
焼いて描くことは、アクリル絵の具や絵の具で描くのとは、違う味わいがあるのでしょうか?
A
一番は焼くことによる表現や素材の質感があると思います。 制作についてでもお話ししましたが、私は焼いて表現ことに生きていると感じている部分があり、 焼くことで表現された作品たちにも、生きている存在として認識していて、私の主観としてはこのような違いを感じています。 外見としても、焼き色や木の素材の味わいなどが魅力と考えております。 焼くことによる自然の暖かみのある色合いや浮かび上がってくる木目、木目に関しては、木の種類ごとによっても 変化が生まれますので、このような部分は絵具の表現とは違う魅力と考えています。
Q
どのような想いで制作に取り組んでいますか?
A
より多くの場所でたくさんの人に見ていただけるように取り組んでいます。 現在は関西での活動がほとんどなので、東京などのより規模が大きい場所で展示をし、いずれ海外でも 出展を目標に取り組んでいます。 あとはこの活動で生活できるほどの稼ぎを得れるように頑張りたいです。
Q
東京や海外に展開するとなると、大きな作品を制作する予定はありますか?
A
今のところはんだごてで制作した一番大きい作品が約150cmの作品や、バーナーなんかでは100号辺りになります。 やはり大規模なアートイベントでは大きな作品の印象がありますので、今後参加する予定のアートフェアやコンペでは より一層大きな作品を制作する予定です。 大きい作品でできる表現もあったり、あとは立体作品もいずれ制作していきたいと考えているので、今後も色々挑戦していきます。
Q
アートに関わる魅力について教えてください。
A
やはり表現したいものものを創るという面白さがあります。 日常を過ごすなかで、ふと浮かんだものやたまたま目についたものからイメージを膨らませたりして制作していて、 どんな出会いがあるかなととワクワクしながら制作しています。 そして、創って表現することと同じぐらい面白いと感じるのが、アートを通じて人と出会うことです。 私もギャラリー巡りをきっかけに今まで知らなかった世界の人たちとたくさん出会うことができました。 アートを通じて、出会い、会話をし、つながりが生まれる。これもアートが持つ魅力の一つだと思います。
Q吉田さんがアーティストとして目指していることを教えてください。
A
まずは活動範囲を広げることです。 関西だけではなく、さまざまな場所で私の作品を見ていただき、たくさんの人とのつながりが作れるアーティストが目標です。 現在は、東京などでの活躍の場所を増やしていき、いずれ海外での展示を目指しています。 そしてもう一つは、この活動で生活できるぐらいプロとして稼げるアーティストとしてなりたいです。
Q
例えば活動の幅を広げていくというのは、他のアーティストさんと合同で制作展示なども考えていますか?
A
そういう意味でも活動範囲を広げていきたいです。 昨年も自身が代表出展や企画者としてイベントを開催させていただきました。 周りの同世代の子もあまり外で積極的に展示している印象があまりなくて、私をきっかけにギャラリーなどで 展示をしてみることにつながってくれたり、若い人でもどんどん活動してくれる人が増えると嬉しいです。
Q
今後新たな表現方法だったり、やってみたいことはありますか?
A
色々ありますが、強いて言うと立体作品ですね。 平面作品がしっかりと自身の作品の顔として確立ができてからになると思いますが、いずれ挑戦してみたいです。 それこそ、今までが変化の連続の表現なんで今の表現も、今後また変化するかもしれないし、どうなるかは未知数です。 最近でいうと、二月の個展では、初めての空間を意識した展示構成を組んでみたり、日々、新たなことに挑戦しています。 今後も自身が思い浮かべる世界を、思う存分、楽しんで挑戦してまいりたいです。
インタビュアー : 岩永 稜央