見出し画像

「4.どちらを選ぶ~評価するということ」の脚注

「4.どちらを選ぶ~評価するということ」の脚注をまとめています


アンケート(あんけーと)

 演奏会に来て頂いたお客様に、演奏についての感想や聞きたい曲を記入してもらうもの。アマオケや学生の演奏会にはほぼ漏れなくついてくる。
 ここでのコメントが今後の演奏会の参考になるのではあるが、演奏者にしてみれば、どんなふうに聞いてもらったのかを知る手がかりになる。
 とはいうものの、聞きに行く方からすると、筆記用具を持っていくことは少なく、またホールの席は狭いことが多いので書きづらいし、終わったら隣の席の人が立ち上がって出ていこうとするので早々に切り上げなければならなかったりして、なかなか丁寧には書けないものでもある。そういう意味では、アンケートの枚数(回答数)の多さも反響の大きさを知る目安といえるかもしれない(良い意味でもよろしくない意味でも)。
 最近は、GoogleFormといったWebサービスを使うところも出てきていて、これは便利。

弦(げん)

 オーケストラの編成を示すときの区分の一つ。オーケストラの編成を大きく区分すると管楽器、打楽器、弦楽器。この弦楽器を略して「弦」。
 このうち弦楽器、大編成の際には1stバイオリン、2ndバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスで構成され、これをひっくるめて弦楽5部と言ったりする。演奏会のプログラムやCDなどの曲目紹介で編成が記載されるとき、管楽器や打楽器は「トランペット4、トロンボーン4」のように一つ一つ紹介されるのに、弦楽器は人数もひっくるめて「弦楽5部」としか表記されないのは十把一絡げでなんだかかわいそう。

判断できるのか(はんだんできるのか)

 当然のことながら、評価をする人はその評価の内容に通じている必要がある。特に人事考課ではなおさら。その仕事の中身が分かっている人が評価するから評価される側も納得するもの。異動してきたばかりの上司の評価が納得いかないのは「仕事の分からない人に評価されたくない」ということが多い。長くいる上司であっても、例えば客先に常駐するシステム開発・運用要員のように、ふだん身近に居なければ「見ていないくせに評価できるのか」といった不満に結びつく

1stバイオリンの方が多い(ふぁーすとばいおりんのほうがおおい)

 主旋律を華やかに弾いていたかと思えば、オブリガート(助奏)をしたり、はたまた細かく音を刻んで他の旋律の色づけになったりと、大変なパートなので、楽譜を見ると音符だらけで真っ黒…ということが少なくない。

誤奏率(ごそうりつ)

 誤奏率というものは存在しない(あるかもしれないけれど一般的ではない)。会社の中でこうした「比率」を用いた評価はよく使われるところ。業務がうまく進んでいるのかを捕捉したり、前年や他者と比較したりするとき、実数だけだと比べづらいので、全体に占める割合として計算する。例えば利益率やシェア、進捗率など。単位に%(パーセント)を用いることが多い。○○%とすると同じように見えるので、比較しやすいけれど、気をつけないと誤解することも多い。去年お客様が10人いらしてそのうちの3人がSNSで褒めてくれるのと、1万人いらして3千人が同様にSNSで褒めてくださるのと、どちらも比率では30%だけれど、インパクトは異なる。比率ではなく実数の大きさがものを言うときもある。数字の持つ意味が分かっていないと数字に振り回されてしまうことにも…

表現している(ひょうげんしている)

 きちんと評価をするためには、評価したいものがはっきりしていないと難しい。評価したいものがはっきりしたとしても、それを捉えようとしているもの(評価で言うと評価項目)が、評価したいものをきちんと示しているかどうかも大切。そして、評価したいものがはっきりしていてそれを捉える方法があったとしても、実行するのが難しいと言うこともある。手間がかかったり費用がかかったり。

プルト(ぷると)

 ドイツ語で譜面台、机のこと。 オーケストラの弦楽器奏者は2人で1台の譜面台を見ることから、奏者2人を1プルトと数える。指揮者に近い方から1プルト、2プルトと呼び、それぞれのプルト内で客席に近い方を表、逆の側を裏と呼ぶことが多い。ところで、同じパートでも楽譜が2つに分かれていることもあり、こうしたときは表と裏で分かれる。従って弾いている内容が違うことになる。知らないで客席から見ると、「あれ、なんだか二人で違うこと弾いてるよ。同じ楽譜見ているのに。間違ってじゃないの? くすくす」と思えるかもしれない。2人一緒に同じ譜面を見ているので、一方は譜面をめくる役でもある。通常は裏の人が譜面をめくることになっている

平素の行動(へいそのこうどう)

 人事考課の区分に「情意評価」とか「態度評価」というものがもうけられることがある。「積極性」とか「協調性」などがそうしたもの。普段の仕事ぶりを見て「あいつ、どんどん仕事に取り組んでいるな」といったときに「積極性」の評価が高くなる。こんな感じで仕事をしてほしいというのを「○○性」という言葉で表現できれば、それを評価することでそうした行動を取らせることができるとされることが、何を持って積極的というのか、どこまでやればいいのかは曖昧なので評価する人によって変わってしまうことが多い。また、「はいはい! ぼくやります!!」と見かけの積極さの陰でその仕事のいい加減さを見落としたり、一所懸命にやっていると周囲に「あの人、我が道を行くというか、チームワークを阻害しますよね」と上司に言われて協調性がないと思われたりすると言うことも起きてしまうことがある。また上司の方も「みんなまだやっているのに定時だから帰るだなんて、積極性も協調性もないやつだ」とか言ったりして、時間外労働が減らない原因になることもある

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?