森のボードゲーム、「きこりものがたり」を開発しました! 3月には説明会も開催します。
日本の森林の約4割は、人の手により植栽された「人工林」と呼ばれる森です。
この人工林は、戦後復興期や高度経済成長期など、各時代の旺盛な木材需要に対応するため、木材として好まれ、成長が早く、日本の自然環境に広く適応できるスギやヒノキなどを、肥料革命・燃料革命により役割を終えた原野や里山林に植えることで増えてきました。
しかしその後、外国から値段の安い木材の輸入増加や、新建材の台頭などにより国産木材の需要が減少、現在では、伐期を迎えたにも関わらず伐採されずに高齢化している人工林が増えています。
森林が吸収するCO2量は、木が若いときは多く、一定期間を過ぎると徐々に減っていくため、計画的な伐採で森林を若返らせることが必要です。
私たちは、日本の森林や林業を取り巻く社会の変化と森林管理の問題に対して、多くの子どもたちが楽しみながらも関心・理解を深めていくきっかけとなるよう、森のボードゲーム「きこりものがたり」を開発しました。このゲームは、参加することで、森でどんな問題が起こっているかを疑似体験することができます。
今回、この「きこりものがたり」を緑の少年団や学校などにおける多様な学習機会に活用頂けるきっかけとなるよう、使い方などに関する説明会を実施させて頂きます。
また説明会に参加された緑の少年団や学校関係者などから要望があった場合は、試験的に貸し出しも実施する予定です。
▼使い方説明会の概要
日時:2023年3月1日(水)16:45~17:15
形式:オンライン会議システム「ZOOM」
講師:宮村連理(一般社団法人東京学芸大Explayground推進機構)、木俣知大(一般社団法人東京学芸大Explayground推進機構)
参加費:無料
申込み:コチラのフォームからお願いします。
※本企画は同日13:30~16:30に開催される「森林環境教育・森林ESD」「緑の少年団」推進全国セミナー2023の終了後に開催いたします。同セミナーの参加申込みフォームと一体となっておりますが、ご承知おきください。
【その他】
本説明会にご参加頂いた緑の少年団や学校関係者の皆様には、試験的に貸し出しも実施する予定です。
また緑の少年団や学校関係者向けに、地域で体験会も検討しています。ご希望の方は、説明会でご相談ください。
▼小学校で学ぶ日本の森
日本の学校教育では、小学5年生の社会「我が国の国土の自然環境と国民生活の関わり」のなかで、森林とわたしたちのくらしについて学びます。
しかしながら、子どもたちにとっては、身近でなくなってしまった森やその営みについて、実感を持って取り組むことが難しくなっているようです。
そこで、森でどんな問題が起こっているかを実感できるよう、私たちは「きこりものがたり」の開発に着手しました。
是非、授業などでご活用ください。
▼森のボードゲーム「きこりものがたり」の遊び方
チームごとに「きこり」に扮し、1ターンと呼ばれる10年のなかで、カードを引くことで発生する「植林」「木の成長」「イベント」「価格の提示」「伐採&販売」などを体験します。
イベントでは災害で木が枯れてしまったり、価格もその時々で上下したりします。どのタイミングで伐採&販売するかをチームで検討し、いかに利益を上げていくかを競っていくゲームです。
▼木育ガール“キキちゃん”によるやってみた動画
私たちのラボ「未来の森の教室」にも参加している東京学芸大学大学院の学生、木育ガール“キキちゃん”が、「きこりものがたり」を体験している動画はこちらからご覧いただけます。