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知識ゼロで始まったポルトガル語クラスを受けるのはどんな人々

ポルトガル語の初級クラスが始まった。

受講者は20人。そのうちなんと私を除いた全員が「ゴールデンビザで永住権を取得する条件」のためにポルトガル語クラスをとる人々だった。私のように憧れてた街にすみたかったからなどという酔狂な人はいない。


このクラスを終了するとポルトガル語レベルの証明書がもらえて、それが永住権申請に使えるのだという。テストが6回もある。私が受ける理由は授業料がお得だったからだが、知らなかったとはいえなんだか負担の重いクラスをとることになってしまった。

受講者の出身国は、アフガニスタン、イラン、イラク、パレスチナ、エジプト、シリア、ジョーダン、フィリピン、香港(中国)など。ゴールデンビザのプロセスを始める一歩は50万ユーロ(日本円で8千万円)以上の不動産物件をポルトガルで購入することが条件らしいので、みなさん既に豪華不動産を所得していらっしゃる。みんなお金あるなあ。

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受講者の話ではありませんが。

発展途上といわれる国でも、たとえ最貧国と言われる国でも現地のお金持ちは日本のお金持ちよりでもよっぽど金持ちだ。でも彼らは自国の貧乏人にお金を回すようなことはしない。そこんとこは国連や世銀や”先進国”なんかの国際社会にまかせて、自分達は自分達のために富をためて脱出をはかる。以前働いたことのある某国では大統領自身がそうだった。国内での富の分配はおこなわれないので富の偏りはすごい。

そういう状況で(例えば日本が国内の貧困を他所目に)そういう国々の貧困撲滅とかいって大金をばら撒くのはどうなの?自国民で助け合うべきでは?と思う人がいるのは当然だけれど、戦争で荒廃したり、政治の腐敗が進んで税金や支援金が国民の福祉につかわれずにどこかに消えたり、政治家だったら多額の脱税をしても罪に問われない国(なんだか最近の日本みたいだ。ついに日本もそういう国の仲間入りか、、、)で、自分に8千万円があったら自分の家族の幸せのために何をする?富の配分が行われない国で8千万円の私財を貧困撲滅に使ってどれだけ有効なのか?と考えると単純ではない。

と、いろいろ言いたいことがあるがここではこの話に深入りしない。

(ちなみに別のクラスは全員がアメリカ人だけのアメリカ人の”ゴールデンビザ取得者向け”のクラスでした。)

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さてと、肝心のポルトガル語だが、知識ゼロっていってるのに、いきなり聞き取りクイズがあったりして前途多難です。他の受講者は過去に初級クラスを受けているという人がほとんど。なんどか「知識ゼロなのに続けて大丈夫なのか不安です」といったが先生はDon't worryを繰り返すので、信じることにするが不安ではある。とにかく3月末まで頑張ればcertificateがもらえるなら頑張るか。なんかもらえるのはいい。