【薬剤師に相談】妊娠初期ですがトラネキサム酸とベルタプレリズムの併用は大丈夫ですか?
【ご相談内容】
妊娠初期で出血があり、トラネキサム酸を処方されています。出血があれば食後1錠飲みます。ベルタプレリズムとの併用は大丈夫でしょうか?
■服用中の薬:トラネキサム酸
■使用予定のサプリ:ベルタプレリズム
【回答内容】
トラネキサム酸とベルタプレリズムの飲み合わせは薬学的に問題ないのでご安心下さい。ご体調の方はいかがでしょうか?
~お薬解説~
■トラネキサム酸の概要
喉の痛みや腫れがある際に必ずと言って良いほど処方されるトラネキサム酸ですが、皮膚科の領域では肝斑の治療にも使用されております。更に近年では美白系の化粧品や内服薬に対しての研究にも応用されており、幅広い使用用途のあるお薬となっております。また妊娠中は有益性投与になる為、どうしても必要な際は医師が処方してくれるお薬になります。
■トラネキサム酸の作用機序
トラネキサム酸は血を固める成分のフィブリンの分解を抑えて、出血を止めやすくしたり、再出血を抑えます。またプラスミンという酵素が炎症反応に関与するのですがトラネキサム酸はこのプラスミンを抑制します。これらの作用により喉の痛みや腫れを解消してくれます。
プラスミンですがもう1点厄介な作用があります。それがメラノサイトを刺激する為、その結果メラニンが沢山作られシミの原因になる事です。メラニンは紫外線から肌を守る為に適度な量は必要なのですが、産生が過剰すぎるとシミの原因に繋がります。トラネキサム酸はプラスミンを抑制する為、結果としてメラニンの生成が抑えられます。この点を応用したのが現在の美白系の商品に生かされています。
■まとめ
トラネキサム酸はこのように風邪症状にも美容にも使用できるお薬です。またトラネキサム酸に限らず、多くの薬が様々な作用を持っており、色んな症状に対して効果を示してくれます。
妊娠中はお薬の制限が沢山あるというイメージが強いかもしれませんが、適切な使い方を守れば使用できるケースも多いので、ご妊娠中の方は一人で我慢せず、早めのご受診がおすすめです。勿論、何かしらのご事情により受診出来ない場合はBELTA専属薬剤師まで直接ご連絡下さい。妊娠中でも使用できる市販薬や次回ご受診までに行っていただきたい養生法などをヒアリングを通して一緒に考えて参ります。
======
BELTAでは専門家相談を無料で実施中です。
気軽に下記のURLよりご相談ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?