りんくうS
京都ダート1200mのレースで最初のコーナーまでは約320mで200mも進まないうちにすぐに上り坂が続いてペースはスローになりやすい。コーナー角は阪神や東京に比べると小さいが札幌よりは大きい。一方で直線距離は328mと中央競馬場の中では短く、平坦。基本的には内枠と逃げ先行馬が有利なコースとなっている。
エーティーマクフィ
オープンクラスは0-5-1-1でリステッドはジュライSの10着のみ。個人的には1700mは距離が長かったようにも思えるし、出遅れて最後方からの競馬では福島コースでは届かないのでやむなし。前走はペルセウスSでオープンクラスで初めての馬券外の5着。ブリンカー着用で叩き2戦目となるが、直線はジリジリとした脚しか使えなかった。2走前の藤森Sはハイレベルなメンツが揃った1戦でブリンカーを着用して効果が出て2着。3勝クラスを勝った時は1200mは短い印象だったが、ここではかなりの手ごたえで1200mもベストに近い条件に思える。発馬は遅かったが、距離ロスを抑えてのコーナリングで末脚を伸ばしての0.1秒差の2着。今回は同じ舞台となる。4走前は天保山Sでこれもメンツは超ハイレベル戦で0.5秒差をつけられるが5着。京都1400mという条件も今回に近いところにあるのでGood。勝ち切れないという戦いが多いが、順番はいずれ回ってきそう。ここは有力。
エランティス
前走はフルーツラインカップで1着。後続には0.9秒差をつけており、圧勝。楽に逃がすとしぶとい一方でもまれ弱く、逃げられないと大敗する。ここ3走は逃げて2-1-0-0。左回りの方がいい馬ではあるが、前走は右回りでも圧勝しているので大丈夫。コース的にも前は取りやすいだろうし、昇級戦でいきなりはあってもよい。直線が平坦なコースもよい。
オメガシンフォニー
オープンクラスは3戦して0-0-0-3。まだ5着が最高で馬券内はない。3走前は千葉Sで中山1200mを走り、5着。1枠でロスなく立ち回ったが、砂をかぶってひるみながらの競馬でも直線は前が開いてからひと伸びした。中山1200mは得意なようで千葉Sはハンデ戦というのもよかった。2走前は越後Sで新潟1200mを走り、8着。テンから出すも回りが速かったため、位置が取れなかった。前走は休み明けのながつきSで中山1200mだったが、6着。今後を見据えて溜める競馬を検討しているとのことで、前走は休み明けで+16kgだったが、好位でうまく立ち回るも6着まで。オープンクラスに入ってからは掲示板にはくるものの、馬券にはなかなか来れないというのが現状。古馬になってからの成長力に欠けやすいヘニーヒューズ産駒らしく、ここは頭打ちになっている可能性がある。また京都の成績も一度だけ1400mの経験があるだけでワンパンチ足りずの5着。馬券内はあるかもしれないが、頭までは考えにくい。
カルネアサーダ
前走は藤森Sで7着。この時は状態面では非常に良さそうだったが、それで0.7秒差の7着だと少々厳しい。とはいえ、前走は久々のダート替わりでその前にダートを走ったのは去年の藤森Sで11着。ちょいちょいダートで走っているが、3勝クラス勝利を最後にオープンクラスでは馬券内に入っていない。むしろ1200mの芝のレースの方がよさそう。ただ今年福永厩舎に転厩して、前走がダート。何かしらの思惑はありそう。ただ現状は買いにくい。またドレフォン産駒は京都ダートと相性が良いし、叩き良化型の馬が多い。
クリノマジン
ビッグアーサー産駒でダート替わりの成績は悪い。初ダートとなるし、ひとまずは様子見が妥当。
ジャングロ
こちらも初ダートとなるが、重賞勝利馬。ダート適性は未知だが、斤量が59㎏。先週はこういうパターンでフリームファクシが圧勝していたが、そうそうあるパターンではない。父親のmore than readyの子は頭数は少ないが、結構ダートで走っており、more than ready自身もダートで活躍した馬。ダートで走れる後ろ盾は十分にあるし、馬自身の能力も重賞で勝利していることからも保証はされている。59㎏を克服できれば意外と走ってくるかもしれない。ただ前走は去年のオパールSで1年以上の休み明けという点には注意。
ジョーローリット
前走は3勝クラスを勝利してここが昇級戦。3歳牝馬で斤量は54㎏と軽いし、前走は同じ舞台で逃げ切り勝ちも魅力。タイムは平凡だが、ラストはいっぱいになるもよい内容。中央ダートの成績もこれで4-0-0-1となり、着外は心房細動が原因ではっきりしている。また、3走前の札幌ダート1000mは時計は遅いものの、調教が不足した中での勝利。スタートが速く、斤量も軽いのでハナは取りやすいし、コース的にも逃げ切りやすい。昇級戦で時計を詰める必要はあるが、有力候補。
スターターン
目下三連勝中で前走も2馬身差の勝利。ダートに替わってからは4着が一回あるだけで他はオール連対。前走は大山崎Sで京都1200mを走っており、ジョーローリットよりも時計は速い。前走はプラス20㎏も太目感はなく、成長分。4コーナーでゴチャついて窮屈にはなったものの、間を割ってから力強く抜け出しての1着。スムーズならもっと時計は詰められたと思う。2走前は直線で前とかなり差があってもエンジンがかかってからのスピードは目を見張るものがあり、翌日の3勝クラスよりも0.2秒速い時計。オープンでも十分に通用する素質がある。しかも前走は京都1200mで京都も経験済み。差し馬なのでごちゃついて差し損ねる可能性はゼロではないが、勝ちっぷりは強く、能力は上位。
ダノンセシボン
前走は昇級戦の藤森Sで14着。1着からは4秒差つけられる大敗だったが、逃げてバテてしまった。3勝クラス勝ち上がりは小倉1000mだが、ミドルペースの割にタイムはやや遅い。3走前の中山1200mは前残りで2着も前とは0.8秒差でダノンセシボンのタイムは標準。速い時計を求められると厳しいが、持ち時計としてはオープンクラスでも通用はする。前走は休み明けで馬体重は+14㎏だったことを考えると重かったか。1.15.3というタイムで負けるような馬ではないはず。今回は絞ってこれれば巻き返しはある。
ドンアミティエ
藤森Sは除外され、前走は室町Sで3着。京都1200mでも好走歴があるのは良い。しかも前走は+18kgで1着のイスラアネーロから0.1秒差。ただしハンデ戦で斤量は55㎏だった。今回は斤量57㎏になる。前走は取り消し開けで大幅の馬体重増となったが、冬場は体が増えるタイプらしい。前に壁を作ってレースを進めて好位追走し、差し馬の展開になった中での3着と考えると内容は濃い。囲まれると微妙な馬ではあるが、前に壁を突く他方が良い。斤量は増えるが、好位追走で有利な競馬はできそう。持ち時計も問題はない。
ハチメンロッピ
前走はペルセウスSで7着も追い込んで上りは1位。ただし、残念ながら前走は前残り決着しており、ペースもスローで展開が不向き。4コーナーで4番手以内にいた馬が掲示板を独占しているし、14番手からでは厳しい。それでも追い込んで7着なら悲観するような内容ではない。2走前は前が詰まって200mしか追えず、3走前もドスローで上りは34.9秒で限界の脚。京都1200mという舞台は微妙ではあるが、近走は超ハイレベル戦のメンツと戦い続けてきており、展開がハマれば突き抜けてもよい。ただスローを経験しすぎて1200mは微妙な気もする。1400mで買いたい馬。ポジション的にも東京向け。
パラシュラーマ
前走は藤森Sで4着。気難しい馬で囲まれると大敗しやすく、基本は後方からになりやすい。ただ、脚は使えるのでハマれば。前走は10番手から直線で追い込んできての4着。スタートで後手を踏んで後方からになるし、向正面で鞭が入って4コーナーからじわじわと差を詰めたが、4着。2走前の松風月Sは外枠発走になったが、4コーナーで後方もステッキが入ってからは外から勢いよく追い上げての3着。調教師も言っているように外枠が理想で揉まれずにレースをしたいとのこと。それよりも前のレースでは先行しており、それでも馬券には絡んでくる。オープンクラスでの成績を見てもすべて掲示板には入っているし、馬の力は十分にある。京都1200mの経験も豊富だし、そういう点ではプラス。揉まれない枠に入れば買いたい。すんなりと勝つ可能性もある。
ファーンヒル
前走は藤森Sで12着。もまれ弱い馬で前走はゲート審査開け。スタートは2番手だったが、徐々にポジションが落ちていき、4コーナーでは7番手。最終的には12着だった。案外な結果だが、オープンクラスは0-1-2-4で悪くない。2走前は越後Sで外枠発走になり、逆に揉まれない競馬ができて好走。3走前の室町Sは好位追走も10着。ルメールが騎乗しても9番人気だったのは意外。ゲート難の馬ではあるが、そのせいで外枠発走になりやすく、揉まれない競馬ができる。ある意味でずるい馬。ただ能力は別に低いわけでもなく、ただ気性面が邪魔をしているだけ。勝てるだけの力は持っていると思う。
ボナンザ
前走は藤森Sで8着。川田騎乗で3番人気だったが、ペースが速く、直線で失速。もともと休み明けで調教も追い不足だったので叩きと見て今回は見直せる。2走前は3勝クラスだったが、超ハイレベル戦で同じ京都1200mの舞台で斤量は57㎏背負って9番手から一気に差した。上りは36.6秒と速かった。ただ時計面でいえば馬場の割には少々遅い。2走前、3走前も京都1200mの3勝クラスでいずれもハイレベルなメンツ。時計面でいえば、2走前は馬場の割に速く、評価できる。前走はまだ出来上がっていなかったことを考慮するとここは巻き返し必至。2勝クラス以上はほぼすべて京都1200mで走っており、舞台としても得意。鞍上が川田から乗り替わるが、西村君なら問題はない。期待。
メズメライザー
オープンクラスの成績は0-1-1-3。前走はながつきSで14着と大敗。中山が得意な馬で、前走は中山1200mだったが、馬体重が減っており、中団の内で脚を溜めるも直線は失速。砂をかぶるともろい馬で前走のように最内で脚を溜めると大敗する。逆にNST賞は4コーナー大外から差し込んできての3着。3走前の松風月Sは後方13番手から伸びるも6着まで。基本的に外を回さないといけない馬で外枠が良い。ただ脚質的に京都は相性が良くなさそう。展開がハマらないと厳しいか。
ロードラディウス
前走は藤森Sで6着。ドレフォン産駒で京都とは相性がよさそう。ただオープンクラスに入ってからは掲示板に入ることができておらず、前走は1200mに短縮。先行集団から離れた6番手で距離ロスなく走るが、コーナーでエーティーマクフィーに絞められて遅れている。ただラストは盛り返しているし、締められなければもうちょっと上の着順は狙えた。まだオープンクラスは3戦しかしておらず、2走前は京都1400mで6着も0.9秒差。これは超ハイレベル戦のレースで回りが速く、後ろからになってしまった。3走前も超ハイレベル戦で欅Sで10着も相手が強すぎてやむなし。京都1200mでも勝ち上がっているし、前走から忙しいというわけでもなさそうなので叩き2戦目でどうか。前走は絞められた分もあるし、馬券には入るだけの力はありそう。
以上で現時点での印は
◎ジョーローリット
〇ボナンザ
▲エーティーマクフィ
☆スターターン
△ロードラディウス、ファーンヒル(内枠だと軽視)、パラシュラーマ、ドンアミティエ、ダノンセシボン、ジャングロ、エランティス
上位は強いが、穴も候補もかなりいて悩ましい一戦。出走馬と枠が決まってから再考。