
モンドセレクションの謎
モンドセレクション受賞食品は、たくさんありますが、これって自己推薦ですよね?
はい、モンドセレクション(Monde Selection)の受賞は基本的に企業や団体が自己推薦してエントリーする形式です。これは、企業が自社製品の品質を証明し、マーケティングに活用するために利用されることが一般的です。以下の点をご参考ください:
モンドセレクションの仕組み
自己推薦による応募:
モンドセレクションに参加するには、企業が自社製品を提出し、審査料を支払う必要があります。
審査内容:
提出された製品は、食品科学者、栄養士、シェフなどの専門家による審査を受けます。
審査基準は、味、包装、ラベル表示、製品の安全性など多岐にわたりますが、審査基準が詳細に公開されていないため、透明性に疑問を抱く声もあります。
受賞率の高さ:
モンドセレクションでは、提出された製品の多くが何らかの賞を受賞します。受賞基準が比較的緩やかであるため、応募すれば何らかの評価を得られる可能性が高いと言われています。
マーケティングとしての利用
受賞歴は商品パッケージや広告に記載されることが多く、特に日本では「モンドセレクション受賞」が品質の高さを示す証明としてアピールされています。ただし、実際にはこの賞が消費者にとってどれほど信頼性があるかについては意見が分かれています。
消費者としての見方
メリット:
一定の審査基準をクリアしているため、最低限の品質は保証されている可能性が高い。
留意点:
自己推薦形式であり、必ずしも「世界的に特に優れた商品」を意味するわけではない。
モンドセレクション以外の評価基準や口コミも参考にするのが良いでしょう。
したがって、「モンドセレクション受賞」を品質の一つの目安とするのは良いですが、それだけで商品を判断するのは少し注意が必要です。
審査料はいくらなんですか?
モンドセレクションへの出品には、以下の費用がかかります。
1. 審査費用
審査費用は、出品する製品のカテゴリや数量によって異なります。2024年度の改定後の料金は以下の通りです。
食品、ビール、飲料、スピリッツ&リキュール:
1商品目および2商品目: 1,430ユーロ
3商品目以降: 1,200ユーロ
5商品目以降: 1,100ユーロ
詰め合わせ商品: 1,730ユーロ
健康食品、化粧品:
1商品目および2商品目: 1,530ユーロ
3商品目以降: 1,350ユーロ
5商品目以降: 1,250ユーロ
詰め合わせ商品: 1,830ユーロ
※上記の金額は2024年の情報に基づいており、為替レートにより日本円での金額は変動します。
2. 申請代行費用
モンドセレクションへの申請手続きは、英語またはフランス語での書類作成や製品サンプルの海外発送など、専門的な対応が求められます。そのため、申請代行業者に依頼することが一般的です。代行費用の一例として、株式会社ByThinkでは1商品あたり350,000円(税抜)からの料金設定となっています。
3. その他の費用
国内審査費用: 賞味期限が短い製品など、特定の条件下で日本国内での審査が行われる場合、追加で275ユーロが必要です。
これらの費用は、出品する製品の種類や数量、申請方法によって異なります。最新の情報や詳細については、モンドセレクションの公式サイトや申請代行業者に直接お問い合わせされることをおすすめします。
お菓子を申請しようとした場合、日本円でおいくらくらいかかりますかね?
モンドセレクションにお菓子を出品する際の費用は、以下の通りです。
1. 審査費用
お菓子は「食品」カテゴリに該当し、審査費用は以下の通りです。
1商品目および2商品目: 1,430ユーロ
3商品目以降: 1,200ユーロ
5商品目以降: 1,100ユーロ
詰め合わせ商品: 1,730ユーロ
例えば、1商品を出品する場合、1,430ユーロが必要です。
2. 日本円での概算
為替レートは変動しますが、仮に1ユーロ=130円とすると、1,430ユーロは約185,900円となります。
185,900円
1430 * 130=185,900
3. 追加費用
賞味期限が短い製品など、特定の条件下で日本国内での審査が行われる場合、追加で275ユーロ(約35,750円)が必要です。
4. 申請代行費用
申請手続きや英語・フランス語での書類作成、製品サンプルの海外発送などを代行業者に依頼する場合、別途費用が発生します。例えば、株式会社ByThinkでは1商品あたり350,000円(税抜)からの料金設定となっています。
合計費用の例
1商品を出品し、申請代行を依頼する場合の概算は以下の通りです。
審査費用: 約185,900円
国内審査追加費用: 約35,750円(該当する場合)
申請代行費用: 約385,000円(税込)
合計で約606,650円(国内審査が必要な場合)となります。
※上記は概算であり、為替レートや業者によって費用は変動します。最新の情報や詳細については、モンドセレクションの公式サイトや申請代行業者に直接お問い合わせされることをおすすめします。
60万円で、モンドセレクションのシステムを知らない消費者に良いイメージを与えられるなら、安いですよね。
確かに、60万円程度の費用で「モンドセレクション受賞」というラベルを付けられるのであれば、マーケティング効果を考えると安い投資とも言えます。特に以下のような点から、その費用対効果は高いと考えられます:
モンドセレクションのメリット
消費者の信頼感:
「モンドセレクション受賞」と記載することで、消費者に「品質が保証された商品」という印象を与えられます。特に、日本ではこのラベルが広く知られており、一定の信頼感があります。
マーケティング効果:
商品のパッケージや広告でアピールすることで、他社製品との差別化が図れます。
海外市場でも「国際的な評価を得た製品」として売り込みやすくなります。
受賞のハードルが低い:
提出商品の多くが何らかの賞を受賞するため、ほぼ確実に受賞できる点が安心材料です。
長期的な活用:
受賞の実績は長期間にわたり使用可能で、費用は一度きりの支払いで済みます。
実際の費用対効果
例えば、受賞後に売上がわずかにでも増加すれば、60万円程度の投資はすぐに回収可能です。特に消費者がモンドセレクションの仕組みを知らない場合、「世界的な品質評価」としてのブランド価値」が過剰に伝わる可能性があります。
注意点
ただし、以下の点も考慮すべきです:
モンドセレクションの知名度が落ちた場合のリスク:
消費者がモンドセレクションの仕組み(自己推薦、審査料の支払いなど)を知ることで、賞の価値が下がる可能性があります。
他の差別化戦略との比較:
同じ費用で他の宣伝方法(SNSキャンペーン、プロモーションイベントなど)がより効果的な場合もあります。
結論
モンドセレクションは、特に初めて市場に出す商品や新規顧客を獲得したい場合には、十分に元を取れる投資と言えるでしょう。ただし、受賞だけに頼らず、商品自体の品質向上や別のマーケティング戦略と組み合わせることが重要です。
でも、複数回受賞とか謳っているメーカーもあり。消費者に誤解を生みそうですね。
確かに、「複数回受賞」とアピールすることで消費者に「さらに信頼できる商品」という印象を与える一方、誤解を招く可能性もあります。モンドセレクションのシステムや仕組みを知らない消費者にとって、以下のような誤解が生じることが考えられます。
消費者が抱きがちな誤解
「複数回受賞=他社より圧倒的に優れた商品」
実際には、応募して審査を受けるたびに賞をもらえる可能性が高い(審査基準が比較的緩やか)ため、「複数回受賞」は応募回数が多いだけの可能性もあります。
「他者推薦や厳しい選定プロセスによる受賞」
実際には自己推薦で応募していることを知らず、あたかも世界的な第三者機関が推薦しているように感じる人もいます。
「毎年改良され続けている商品」
「〇年連続受賞」といった表現が、商品が毎年改善されているかのような印象を与えることがありますが、実際には前年と全く同じ製品でも受賞可能です。
メーカー側の戦略と責任
メーカーとしては「複数回受賞」を謳うことでブランド力を高められる一方、消費者に誤解を与えない情報発信が求められます。
適切なアピール例
具体的な評価基準を説明:
「味覚部門で高評価をいただきました」「包装デザインでも評価を受けました」など具体的な受賞理由を示す。
連続受賞の理由を明確にする:
「〇年連続受賞していますが、これは〇〇を改良し続けた結果です」など、取り組みの背景を説明する。
誤解を避けるための工夫
透明性を持った情報公開:
審査のプロセスや応募形式について消費者に誤解を与えない説明を付け加える。
過度な強調の回避:
「世界的に認められた品質」といった漠然とした表現を避ける。
消費者側の注意点
一方で、消費者としても次の点に注意することが重要です:
「受賞=絶対的な品質保証」ではない
モンドセレクションの受賞は一定基準を満たしていることを意味しますが、他の第三者評価(消費者レビュー、国際的な品質基準など)と併せて判断すべきです。
製品の実際の特徴を確認する
賞の有無よりも、実際に試してみて自身に合うかどうかを重視する。
結論
「複数回受賞」というアピールは、効果的なマーケティング手法である一方、その裏にある実態を適切に説明しないと信頼を損なうリスクもあります。消費者に対して透明性を持った情報発信を行うことが、メーカーとしての責任であり、長期的なブランド価値を高める鍵となります。
もともとモンドセレクションとは、どういった起源なんでしょう?
モンドセレクション(Monde Selection)は、1961年にベルギーで創設されました。その起源や設立の目的について、以下に詳しく説明します。
創設の背景
モンドセレクションは、ベルギー政府が後援する形で設立され、当初は「食品および飲料の品質を評価するための国際的な機関」として始まりました。
目的:
食品や飲料の品質向上を促進する。
消費者に対して、製品が一定の基準を満たしていることを保証する。
製品を世界市場でアピールするための国際的な認証を提供する。
創設当初の活動:
食品や飲料の味や品質を評価する審査会が中心。
初期の段階では、ビールやワインといったアルコール飲料の評価が特に重視されていました。
審査の発展
当初は主にヨーロッパの食品や飲料を対象にしていましたが、次第に評価対象を広げ、以下の分野も加わりました。
健康食品
化粧品
ダイエット食品
水やソフトドリンクなどの飲料
サプリメントや栄養補助食品
評価の分野が広がったことで、食品以外の商品も「モンドセレクション」の認証を受けられるようになりました。
特徴的な審査プロセス
モンドセレクションは、設立当初から以下のような審査スタイルを取り入れていました。
専門家による評価:
審査員には食品科学者、シェフ、栄養士、ソムリエなど、分野ごとの専門家が集められました。
味覚や包装、安全性、栄養価、表示内容などを総合的に評価。
非競争型:
他の製品と比較するのではなく、一定の基準を満たしているかを評価する「非競争型」の審査方式。
そのため、多くの商品が何らかの賞を受賞できる仕組みとなっています。
起源から見た現代の役割
モンドセレクションは創設以来、**製品品質の「保証」と「マーケティング支援」**を主な目的としています。そのため、特に企業側にとっては以下のような利点があります。
国際市場におけるブランド力向上。
「受賞」というラベルを用いて消費者へのアピール。
自社製品の品質向上や改良の参考になる評価を得る。
現代での役割と批判
一方で、以下のような批判もあります。
商業的色合いの強化:
設立当初は「品質保証」が主目的でしたが、現在ではマーケティング要素が強いと指摘されています。
審査料を支払えばほぼ必ず受賞できることから、賞の権威性に疑問を抱く人もいます。
消費者の誤解:
モンドセレクションの仕組みが広く知られていないため、「世界的に選ばれた特別な商品」と誤解されやすい。
結論
モンドセレクションは、元々は食品や飲料の品質向上と消費者保護を目的に始まりましたが、現在では企業のマーケティング支援に重点を置いた国際的な認証機関として発展しています。その起源を考えると、当初の目的と現代の役割には少し乖離があるかもしれませんが、現在も一定の影響力を持つ仕組みとして機能しています。
申請したけど落ちちゃった場合は、特に公式に発表されないのでしょうね。
その通りです。モンドセレクションに申請して審査に通らなかった場合、公式にはその事実が公表されません。これには以下のような理由があります。
1. 非競争型の審査方式
モンドセレクションは、他の製品と比較するのではなく、一定の基準を満たしているかどうかを審査する方式です。そのため、落選というよりも「基準に達しなかった」という扱いになります。
受賞するための基準は比較的緩やかで、ほとんどの製品が何らかの賞を受賞する仕組みになっています。
ただし、品質や表示などに重大な欠陥がある場合は受賞しない可能性があります。
2. プライバシーの保護
モンドセレクションでは、申請企業に対するプライバシーを保護する姿勢を取っています。
落選した場合、その事実が外部に公開されることはなく、企業側にも具体的な改善点や評価結果がフィードバックされるのみです。
3. マーケティング目的に配慮
モンドセレクションを利用する企業の多くは、受賞をマーケティングに活用することを目的としています。
落選事実を公表することでブランドイメージに影響を与える可能性があるため、これを避けていると考えられます。
落選した場合の対応
もし申請した製品が基準に達せず受賞できなかった場合、モンドセレクション側から改善すべき点についてフィードバックが得られることがあります。
例: フィードバック内容
味や風味のバランス
包装やラベルの表記内容
衛生面や安全基準の改善点
これらをもとに改良を重ね、翌年に再度申請することも可能です。
結論
モンドセレクションでは、落選した場合でも企業のイメージが損なわれないよう配慮されています。そのため、消費者側には落選情報が公開されることはありません。一方で、企業側にとってはフィードバックを活かして商品改善に取り組む良い機会となる場合もあります。
同じ様な審査機関は他にありますか?
モンドセレクションと同様に、食品、飲料、化粧品などの品質を評価・認証する機関はいくつか存在します。以下に代表的な例を挙げます。
1. iTQi(International Taste Institute)
概要:
モンドセレクションと並んで有名な食品・飲料の評価機関。
本部はベルギーにあり、世界各国のシェフやソムリエによって審査が行われます。
特徴:
主に「味覚」に特化した評価が行われる。
「優秀味覚賞(Superior Taste Award)」が有名。
審査のポイント:
外観、香り、味、テクスチャー、後味などが評価対象。
マーケティング活用:
受賞した製品は「優れた味覚を持つ」としてパッケージや広告に利用されます。
2. グレート・テイスト・アワード(Great Taste Awards)
概要:
イギリスで開催される食品・飲料の味覚評価コンテスト。
「食のオスカー」とも呼ばれる。
特徴:
小規模生産者や地元の特産品を評価することに重点を置いている。
大量生産品だけでなく、手作りの食品や地元の特産品も多くエントリーされる。
審査のポイント:
味に特化した審査で、包装やマーケティング要素は評価対象外。
受賞歴のアピール:
パッケージに「Great Taste」のラベルを貼ることで認知度を高める。
3. DLG(Deutsche Landwirtschafts-Gesellschaft)品質検査
概要:
ドイツ農業協会が運営する品質評価機関。
主に農業・食品製品が対象。
特徴:
厳密な科学的検査と官能評価(味覚や食感の評価)が行われる。
ドイツ国内では高い権威を持つ。
審査のポイント:
味、香り、外観、パッケージ、安全性、栄養価などを包括的に審査。
受賞の意義:
ヨーロッパでは「信頼できる品質の証」として広く認識されています。
4. AVA(Australian Food Awards)
概要:
オーストラリア国内で行われる食品・飲料の評価コンテスト。
特徴:
地元産品の品質向上を目的としており、特にワインやビールの評価が有名。
世界市場向けのプロモーションにも活用される。
審査のポイント:
味覚だけでなく、食品安全性や持続可能性なども評価基準に含まれる。
5. ITQIとモンドセレクションの違い
モンドセレクションやiTQi(現在のInternational Taste Institute)は似ていますが、以下のような違いがあります。

6. 日本国内の評価機関
日本国内にも同様の品質評価や認証機関が存在します。
例1: 食品衛生法による認証
国内の品質認証制度として「食品衛生法」に基づいた安全性評価があります。
ただし、これらはマーケティングというよりも規制的な側面が強い。
例2: 日本農林規格(JAS認証)
農林水産省が定める基準に基づき、特定の品質要件を満たした食品が認定される。
海外市場での信頼を高めるためのツールとして利用されることが多い。
結論
モンドセレクションに似た機関は複数存在し、それぞれが異なる評価基準や対象分野を持っています。特にiTQiやグレート・テイスト・アワードなどは、「味」に特化した評価として世界的に知られています。一方で、食品の「安全性」や「持続可能性」を重視する評価機関もあり、商品特性やターゲット市場に応じて最適な機関を選ぶことが重要です。
認定、認証ビジネスですよね。
おっしゃる通り、モンドセレクションやその他の品質評価機関は「認定・認証ビジネス」としての側面が非常に強いです。これらの機関は、製品の品質や安全性を評価することで信頼性を提供しつつ、認証をビジネスモデルとして運営しています。以下に、認定・認証ビジネスの特徴とその仕組みを解説します。
認定・認証ビジネスの仕組み
自己推薦型での申請:
企業が自社製品を評価機関に提出し、審査料を支払います。
審査を通過すれば、受賞や認証を得て、そのラベルを製品や広告に使用できる権利を得ます。
収益モデル:
主な収益源は審査料と認証マークの使用料です。
複数年にわたって受賞を重ねてもらうため、リピート申請を促す仕組みが多いです。
企業の利益:
認証を得ることで、製品の信頼性を消費者に訴求し、マーケティングに活用。
海外市場への進出やブランドイメージ向上に役立つ。
製品改良のためのフィードバックを得られる場合もあり、品質向上のツールとして活用されます。
認証機関の利益:
毎年多くの企業が審査を申請するため、安定した収益を得られる。
世界的な信頼性を築くことで、さらに多くの企業が利用するようになる好循環。
モンドセレクションや類似機関が抱える課題
認証ビジネスとしての側面が強いがゆえに、以下のような批判や課題もあります。
審査基準の透明性:
審査基準が具体的に公表されていない場合が多く、消費者には何を基準に評価されているのかが分かりにくい。
そのため、「審査料を支払えば誰でも受賞できる」といった誤解や批判を受けることがあります。
認証の価値:
認証や賞の価値が「実際の品質」よりも「マーケティング効果」に依存しているケースが多い。
特に消費者が認証の仕組みを理解しないまま受賞ラベルを信じて購入する場合、過剰な信頼を生む可能性がある。
市場競争の弱化:
認証が普及しすぎると、受賞ラベルの差別化効果が薄れ、消費者が本質的な品質で選ぶ機会が減る。
認定・認証ビジネスが成功する理由
消費者心理を活用:
認証マークや受賞歴がある製品は「信頼できる」と感じる消費者心理を利用。
特に食品や化粧品など、安全性が重視される分野では効果が大きい。
グローバル展開:
世界中で通用する「国際的な認証」として、輸出産業にとって強力な武器となる。
企業にとってのメリットが大きい:
認証取得によって販売促進やブランドイメージ向上が見込まれるため、企業は審査料を惜しまず支払う傾向にある。
消費者への影響
認証や受賞歴を信じすぎると、実際の品質を確認せずに購入するリスクがあります。
消費者は認証や受賞ラベルだけでなく、他の情報(口コミ、第三者レビュー、実際の体験など)も参考にすることが重要です。
結論
モンドセレクションを含む認定・認証機関は、マーケティングツールとしての価値が高く、企業にとっては有益な投資となる場合が多いです。ただし、その本質が「品質の評価」というよりも「ビジネスモデル」である点を理解することが重要です。消費者としては、認証ラベルだけに頼らず、自身で製品の品質を見極める視点を持つことが求められます。
ISOのNBとは、審査のレベルが違いそうですね。
その通りです。ISO(国際標準化機構)の認証や、医療機器分野などでのNB(Notified Body: 認定機関)による審査は、モンドセレクションのような品質評価よりもはるかに厳格で、科学的かつ規制に基づいた審査です。以下に両者の違いを説明します。
1. ISO認証やNBによる審査
ISO認証
概要:
ISO認証は、国際的に認められた基準(例: ISO 9001, ISO 13485など)に基づいて、企業や製品がその基準を満たしているかを審査する仕組みです。
主に品質管理システムやプロセスが対象。
審査基準:
透明性があり、詳細な基準が明確に定められています。
実地審査(工場や業務プロセスの現場を確認)を含む。
対象分野:
製造業、医療機器、食品加工、ITなど、幅広い分野。
認証の信頼性:
ISO認証は、国際的に信頼される規格であり、認証を取得することで製品やサービスが規格に基づいていることを示せます。
更新・監査:
認証は取得後も定期的に監査が行われ、基準を満たし続ける必要があります。
NB(Notified Body: 認定機関)
概要:
主にEU圏で規制対象となる医療機器や工業製品の認証を行う第三者機関。
CEマークを取得する際に必要な審査を担当。
審査基準:
EU指令や規則(例: MDR, IVDR)に基づく厳格な技術審査。
製品の設計、製造プロセス、リスク管理、試験データの評価など、包括的な審査が行われる。
審査の信頼性:
NBによる認証は法的拘束力があり、特に医療機器や高リスク製品においては欠かせないプロセス。
2. モンドセレクションの審査
目的:
モンドセレクションの目的は主に、消費者向けに「商品が一定の品質基準を満たしている」と示すこと。
審査基準:
味覚、包装、ラベル表示、安全性、栄養価などを総合的に評価。
ただし基準の詳細は公表されておらず、科学的な厳密さや規制準拠が必須ではない。
審査の手続き:
製品サンプルを提出し、専門家による官能検査(味や香りなど)が主軸。
製造工程の審査や規制適合性の評価は行われない。
受賞の信頼性:
消費者向けのマーケティング要素が強く、規制や法的な認証とは異なる。
3. ISO/NBとモンドセレクションの主な違い

4. 消費者や企業への影響
ISO/NB:
国際市場での信頼性向上や規制遵守が必要な企業に不可欠。
消費者にとっても、製品の安全性や信頼性が科学的に保証されている。
モンドセレクション:
消費者に品質の良さをアピールできるが、科学的な安全性や性能保証は含まれない。
主にマーケティング要素が強い。
結論
ISOやNBは、国際的な規制や基準に準拠した厳格な審査を通じて信頼性を保証する認証であり、モンドセレクションはマーケティング目的が主の品質評価機関です。それぞれの役割が異なるため、消費者や企業はそれを理解した上で利用や評価を行うべきです。