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【 21日目 】医療情報技師試験 過去問解説 2022年度 医療情報システム系 問51~問55

【 目標 】


◆ 医療・医学系、医療情報システム系の合格

【 前提 】


◆ 2022年に一度受験し、情報処理技術系のみ合格。
◆ 2023年は医療・医学系と、医療情報システム系の合格を目指す。

【学習の流れ】


◆ 主に、医療に関する用語をまとめ、理解を深める。(5問/1日)
◆ まず、2021~2022年度の医療用語の学習を実施。
◆ 次に、頻出するとされているポイントを絞って学習を実施。
◆ 解答群の用語などを一つ一つ調べ、まとめる。


【 2022年度 医療情報システム系 】


<問51>
保健医療情報分野の標準規格(厚生労働省標準規格)に採用されていないのはどれか。


<解答>
1) SS-MIX2 ×
2) HL7 FHIR ×
3) IHE-ITI RFD ×
4) SNOMED-CT 〇
5) ISO 22077-1;2015(MFER) ×

<解説>
◆ SS-MIX2
日本の医療情報交換フォーマットの一つであり、厚生労働省標準規格として採用されている。医療情報の共有や連携に利用される

◆ HL7 FHIR
Fast Healthcare Interoperability Resources
国際的な医療情報交換のための規格。厚生労働省もFHIRを活用しているため、厚生労働省標準規格として採用されている

◆ IHE-ITI RFD
IHE(Integrating the Healthcare Enterprise)は、医療情報システムの相互運用性を向上させるための国際的な取り組み
IHE-ITI RFD(Radiology-Technical Framework)は、画像診断部門における情報の交換や連携に関する規格。厚生労働省標準規格として採用されている

SNOMED-CT
国際的な医学用語の標準規格
広範な医療情報の記述や検索に利用されるが、厚生労働省標準規格としては採用されていない

◆ ISO 22077-1;2015(MFER)
医療機器の人間工学的な設計と使用性に関する国際規格
厚生労働省標準規格として採用されている



<問52>
DICOMにより定義されていないのはどれか。

<解答>
1) 画像表示機器の輝度特性 ×
2) 放射線読影レポートの記録方法 ×
3) 放射線検査の被ばく線量の記録方法 ×
4) 人工知能によるCADの結果記録方法 ×
5) VNA(Vender Neutral Archive)の構築方法 〇

<解説>
DICOM自体は、画像表示機器の輝度特性、放射線読影レポートの記録方法、放射線検査の被ばく線量の記録方法についての規格を定めている
しかし、VNAの構築方法は、DICOM規格には含まれていない
VNAの構築方法は、システムの設計やネットワーク構成、データの保存方法などを含む個別の要件に基づいて設定される

◆ DICOM
医療画像の取得、送信、表示、保存に関する規格

◆ VNA
DICOM画像を中立的に保存・管理するためのアーカイブシステム
ベンダーに依存せず、異なるシステム間で画像や関連データを共有できるようにするために使用される



<問53>
IHEが提案する地域医療連携に関する統合プロファイルとその説明の組み合わせのうち誤っているのはどれか。


<解答>
1) PDQ - 患者基本情報問い合わせ ×
2) PIX - 時刻同期 〇
3) XCA - コミュニティ間連携 ×
4) XDS - 施設間情報共有 ×
5) ATNA - 監査証跡とノード認証 ×

<解説>
◆ PDQ
異なる医療機関間で、患者の基本情報を問い合わせるための統合プロファイル。患者の氏名、生年月日、性別などの基本情報を使用して、患者の所属医療機関や健康情報を特定することができる

◆ PIX 
異なる医療機関や、情報システム間で使用されている患者識別子を相互に参照し、関連付けるための標準的な統合プロファイル
患者の適切な識別と、関連情報の一元管理に貢献し、医療機関や情報システムの相互運用性を向上させる

◆ XCA
異なる地域の医療機関間で、電子的な情報交換を行うための統合プロファイル。XCAを使用することで、患者の健康情報や診断結果などを異なるコミュニティ間で共有することができる

◆ XDS
異なる医療機関間で、文書の共有を行うための統合プロファイル
XDSを使用することで、患者の画像、報告書、処方箋などの電子文書を異なる施設間で共有し、アクセスすることができる

◆ ATNA
医療情報システムの監査証跡や、ノードの認証を管理するための統合プロファイル
ATNAを使用することで、システムへのアクセスや情報の変更などの活動を監査し、追跡することができる



<問54>
SS-MIX2について誤っているのはどれか。


<解答>
1) 薬剤コードはYJコードで保存される 〇
2) 検査結果はJLAC10コードで保存される ×
3) 検査結果は更新前のデータも保存されている ×
4) 退院時サマリーは作成日のフォルダーに保存される ×
5) HL7メッセージのファイル名に診療科コードが含まれる ×

<解説>
SS-MIX2では、様々なデータ項目やコードセットが定義されている
薬剤に関連するデータ項目は「薬剤情報」であり、一般的にはJANコード(日本製薬医療機器等品目全体協会コード)や、JANM(日本薬剤師会マスタコード)などが使用される

◆ SS-MIX2
日本の医療情報の標準的なデータフォーマット
医療機関間での電子的な情報共有や連携を支援するために使用される



<問55>
次世代医療基盤法について誤っているのはどれか。ただし、「認定匿名加工医療情報作成事業者」をここでは「認定事業者」と略称する。


<解答>
1) 認定事業者は第三者提供に対する患者同意を必ずしもオプトインにより得る必要はない ×
2) 認定事業者が個人識別できないよう匿名加工処理されたデータであれば第三者提供ができる ×
3) 匿名加工情報を第三者提供した認定事業者は、匿名加工に要する費用の対価を第三者から得てもよい ×
4) 認定医療情報等取扱受託事業者は、認定事業者から匿名加工のためのデータ処理等を請け負うことができる ×
5) 患者から同意撤回があった場合、認定事業者から第三者提供されたデータについては、当該第三者機関に削除義務が生じる 〇

<解説>
次世代医療基盤法では、認定事業者が匿名加工された医療情報を第三者に提供する際には、患者の同意が必要である
同意を得た場合にのみ、第三者提供が可能となる

◆ 次世代医療基盤法
日本における医療情報の適正な管理・活用を目的とした法律
2016年に施行された
電子カルテや医療情報の電子化など、医療情報技術の進化に対応するための枠組みを整備し、医療情報の安全性とプライバシーの保護を確保することを目指している




【 今日のまとめ 】


◆ SS-MIX2

日本の医療情報交換フォーマットの一つであり、厚生労働省標準規格として採用されている。医療情報の共有や連携に利用される

◆ HL7 FHIR

Fast Healthcare Interoperability Resources
国際的な医療情報交換のための規格。厚生労働省もFHIRを活用しているため、厚生労働省標準規格として採用されている

◆ IHE-ITI RFD

IHE(Integrating the Healthcare Enterprise)は、医療情報システムの相互運用性を向上させるための国際的な取り組み
IHE-ITI RFD(Radiology-Technical Framework)は、画像診断部門における情報の交換や連携に関する規格。厚生労働省標準規格として採用されている

◆ SNOMED-CT

国際的な医学用語の標準規格
広範な医療情報の記述や検索に利用されるが、厚生労働省標準規格としては採用されていない

◆ ISO 22077-1;2015(MFER)

医療機器の人間工学的な設計と使用性に関する国際規格
厚生労働省標準規格として採用されている

◆DICOM

医療画像の取得、送信、表示、保存に関する規格

◆ VNA

DICOM画像を中立的に保存・管理するためのアーカイブシステム
ベンダーに依存せず、異なるシステム間で画像や関連データを共有できるようにするために使用される

◆ PDQ

異なる医療機関間で、患者の基本情報を問い合わせるための統合プロファイル。患者の氏名、生年月日、性別などの基本情報を使用して、患者の所属医療機関や健康情報を特定することができる

◆ PIX 

異なる医療機関や、情報システム間で使用されている患者識別子を相互に参照し、関連付けるための標準的な統合プロファイル
患者の適切な識別と、関連情報の一元管理に貢献し、医療機関や情報システムの相互運用性を向上させる

◆ XCA

異なる地域の医療機関間で、電子的な情報交換を行うための統合プロファイル。XCAを使用することで、患者の健康情報や診断結果などを異なるコミュニティ間で共有することができる

◆ XDS

異なる医療機関間で、文書の共有を行うための統合プロファイル
XDSを使用することで、患者の画像、報告書、処方箋などの電子文書を異なる施設間で共有し、アクセスすることができる

◆ ATNA

医療情報システムの監査証跡や、ノードの認証を管理するための統合プロファイル
ATNAを使用することで、システムへのアクセスや情報の変更などの活動を監査し、追跡することができる

◆ SS-MIX2

日本の医療情報の標準的なデータフォーマット
医療機関間での電子的な情報共有や連携を支援するために使用される

◆ 次世代医療基盤法

日本における医療情報の適正な管理・活用を目的とした法律
2016年に施行された
電子カルテや医療情報の電子化など、医療情報技術の進化に対応するための枠組みを整備し、医療情報の安全性とプライバシーの保護を確保することを目指している




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