
【 12日目 】医療情報技師試験 過去問解説 2022年度 医療情報システム系 問6~問10
【 目標 】
◆ 医療・医学系、医療情報システム系の合格
【 前提 】
◆ 2022年に一度受験し、情報処理技術系のみ合格。
◆ 2023年は医療・医学系と、医療情報システム系の合格を目指す。
【学習の流れ】
◆ 主に、医療に関する用語をまとめ、理解を深める。(5問/1日)
◆ まず、2021~2022年度の医療用語の学習を実施。
◆ 次に、頻出するとされているポイントを絞って学習を実施。
◆ 解答群の用語などを一つ一つ調べ、まとめる。
【 2022年度 医療情報システム系 】
<問6>
下記の記述、医療情報担当者倫理綱領(Code of Ethics for Health Information Professionals)における医療情報担当者が負う責務のなかのどれにあたるか。
医療の提供や計画に必要となる保健医療福祉情報について、収集、蓄積、伝送、利用、取り扱いが適切に行えるよう努めなければならない
<解答群・解答>
1) 社会的な責務 〇
2) 自身に関する責務 ×
3) 患者に対する責務 ×
4) 医療従事者に関わる責務 ×
5) 施設・雇用者に対する責務 ×
<解説>
◆ 医療情報担当者倫理綱領
医療情報管理や、医療情報技術に関わる専門家が遵守すべき、倫理的な指針や原則のセット医療情報の保護、機密性の維持、データの正確性と信頼性の確保、個人のプライバシー尊重、適切な情報の共有など医療情報の管理と利用に関連する倫理的な問題に取り組むための指針となる
2) 自身に関する責務
医療情報担当者は、自身の職業倫理や専門知識の向上に対する責任をもつ
3) 患者に対する責務
医療情報担当者は、患者に対して適切な情報提供やサービスを提供する責任がある
4) 医療従事者に関わる責務
医療情報担当者は、医療従事者(医師、看護師、医療スタッフなど)に対して適切な情報提供やサポートを行う責任がある
5) 施設・雇用者に対する責務
医療情報担当者は、所属する医療施設や雇用者に対して責任を負う
<問7>
病院情報システムについて誤っているのはどれか。
<解答>
1) 電子カルテシステムは診療記録を保管管理する ×
2) 医事会計システムは診療報酬明細書の作成を行う ×
3) オーダエントリシステムは医師の指示を他部門へ送付する ×
4) 輸血管理システムは他の病院情報システムと独立している 〇
5) 往診先で用いられる携帯端末は病院情報システムの一部である ×
<解説>
輸血の依頼や患者の輸血履歴、輸血成分の管理などの情報は、病院情報システム内で輸血管理システムと連携して管理される
◆ 輸血管理システム
医療現場での輸血プロセスをサポートするためのシステム
◆ 病院情報システム
病院や医療機関の運営や情報管理を支援するための包括的な情報システム
<問8>
テレラジオロジーについて誤っているのはどれか。2つマークしなさい。
<解答>
1) D to P型の遠隔治療である 〇
2) 画像はDICOM形式で交換することが一般的である ×
3) 画像診断専門医不足を解消するための一つの手段である ×
4) 画像診断専門医がTV会議システムの映像を見て読影する 〇
5) 画像データの伝送には気密性の高いネットワークが利用される ×
<解説>
1) D to D型である。また、遠隔治療ではなく、遠隔地からの画像診断を実現するための手段である
4) TV会議システムの映像ではなく、PACSや地域連携電子カルテなどで共有する
◆ テレラジオロジー
遠隔地からの画像診断を実現するための技術やサービス
画像をデジタル形式で取得し、ネットワークを介して遠隔地の医療施設や専門医に送信する遠隔地の医師は送られてきた画像を閲覧し、診断や読影を行うことができる
これにより、画像診断専門医の不足している地域でも高品質な診断が行えるようになる
遠隔地や地域間での医療の格差解消や緊急時の迅速な診断支援、専門医のコンサルテーションなどに活用される
◆ D to P ( Doctor to Patient )
医師から患者への遠隔医療や、オンライン診療を指す医師が遠隔地にいる患者と対話し、診断や治療の提案を行う方法
◆ D to D ( Doctor to Doctor )
医師から医師への画像・情報の共有、または相談・診断等を指す
地域医療機関や、遠隔地の医師が専門医と連携して診断・治療を行う場合に用いられる
<問9>
厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(令和4年1月一部改正)における「オンライン受診勧奨」にあたるのはどれか。2つマークしなさい。
<解答>
1) 高血圧患者の血圧コントロールを確認すること ×
2) 一般用医薬品を用いた自宅療養を含む経過観察をすること 〇
3) 具体的な疾患名を上げて、これに罹患している旨を伝達すること ×
4) 離島の患者を骨折疑いと診断し、ギプス固定などの処置の説明等を実施すること ×
5) 疑われる疾患などを判断して、疾患名を列挙し受診すべき適切な診療科を選択すること 〇
<解説>
「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、オンライン受診勧奨の具体的な例として
自宅療養や経過観察の必要な場合のオンライン受診を挙げている
また、疾患の判断や受診科の選択に関しても、オンライン診療が活用できる場合がある
具体的な疾患名を上げることが推奨されていない要因としては、主に2つあげられる
① プライバシー保護
疾患の具体的な名前をオンライン上で公に伝えることは、
患者のプライバシーに関わる情報の漏洩や
外部への不正アクセスのリスクを高める可能性がある
② 適切な診断の確認
オンライン診療では、診察や病歴の情報が限られている場合がある
疾患の診断は、症状や検査結果の確認を通じて行われるべきであり
疾患名を伝えるだけでは、十分な診断や適切な治療の確認ができない
<問10>
調剤業務に関するシステムに該当しないのはどれか。
<解答>
1) 電子薬歴システム 〇
2) 散薬調剤システム ×
3) 自動錠剤分包システム ×
4) 計数調剤支援システム ×
5) 薬剤ピッキングシステム ×
<解説>
調剤業務では主に、処方箋の受付・確認、医薬品の調剤・計量・包装、適切なラベルの作成、薬物の提供などを行う
患者の安全な薬物治療を確保するために重要な役割を果たし、正確性や品質管理が求められる
電子薬歴システムは調剤業務を支援するためのツールであり、薬剤の実際の計量や混合、包装などの作業自体を行うものではない
そのため、直接的な調剤作業に関与しないと言える
◆ 電子薬歴システム
医療現場での薬剤情報の管理と共有を支援するためのシステム
【 今日のまとめ 】
◆ 医療情報担当者倫理綱領
医療情報管理や、医療情報技術に関わる専門家が遵守すべき、倫理的な指針や原則のセット医療情報の保護、機密性の維持、データの正確性と信頼性の確保、個人のプライバシー尊重、適切な情報の共有など医療情報の管理と利用に関連する倫理的な問題に取り組むための指針となる
◆ 輸血管理システム
医療現場での輸血プロセスをサポートするためのシステム
◆ 病院情報システム
病院や医療機関の運営や情報管理を支援するための包括的な情報システム
◆ テレラジオロジー
遠隔地からの画像診断を実現するための技術やサービス
画像をデジタル形式で取得し、ネットワークを介して遠隔地の医療施設や専門医に送信する遠隔地の医師は送られてきた画像を閲覧し、診断や読影を行うことができる
これにより、画像診断専門医の不足している地域でも高品質な診断が行えるようになる
遠隔地や地域間での医療の格差解消や緊急時の迅速な診断支援、専門医のコンサルテーションなどに活用される
◆ D to P ( Doctor to Patient )
医師から患者への遠隔医療や、オンライン診療を指す医師が遠隔地にいる患者と対話し、診断や治療の提案を行う方法
◆ D to D ( Doctor to Doctor )
医師から医師への画像・情報の共有、または相談・診断等を指す
地域医療機関や、遠隔地の医師が専門医と連携して診断・治療を行う場合に用いられる
◆ 自宅療養・経過観察・疾患の判断や受診科の選択は、オンライン勧奨
◆ 電子薬歴システムシステム
医療現場での薬剤情報の管理と共有を支援するためのシステム