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【 35日目 】医療情報技師試験 過去問解説 2021年度 医療・医学系 問06~問10
【 目標 】
◆ 医療・医学系、医療情報システム系の合格
【 前提 】
◆ 2022年に一度受験し、情報処理技術系のみ合格
◆ 2023年は医療・医学系と、医療情報システム系の合格を目指す
【学習の流れ】
◆ 主に、医療に関する用語をまとめ、理解を深める(5問/1日)
◆ まず、2021~2022年度の医療用語の学習を実施
◆ 次に、頻出するとされているポイントを絞って学習を実施
◆ 解答群の用語などを一つ一つ調べ、まとめる
【 2021年度 医療・医学系 】
<問6>
医科の診療報酬改定は、通常何年毎に実施されるか。
<解答>
1) 1年
2) 2年
3) 3年
4) 5年
5) 10年
<解説>
診療報酬は、医療サービスの対価として支払われる金額であり、医療の進化や社会経済情勢の変化に応じて、見直される必要がある
そのため、日本では厚生労働省が定期的に診療報酬の見直しを行い、2年ごとに改定を行っている
改定の内容は、医療の進歩や技術の導入、患者のニーズの変化などを考慮して行われる。また、特定の領域や診療項目においては、より頻繁な改定が行われる場合もある
◆ 診療報酬改定
医療サービスの対価として支払われる、診療報酬の金額や基準を見直し、改定すること
医療機関や医療従事者にとって重要な要素であり、改定の結果によって、収益や医療の提供方法が影響を受けることがある。また、改定には多くの関係者が関与し、議論や交渉が行われる
<問7>
保健医療機関が患者自己負担以外の診療報酬を請求する主たる相手方はどれか。
<解答>
1) 厚生労働省
2) 健康保険組合
3) 審査支払機関
4) 保険加入者(被保険者)
5) 患者が居住する地方自治体
<解説>
審査支払機関は、医療費の請求や支払いに関わる機関であり、保険者や社会保険事務所などがその役割を担っている
審査支払機関は、診療報酬の請求書や診療明細書を受け取り、保険適用や支払いの審査を行う。審査では、医療サービスの適正性や請求された診療内容の妥当性、保険の適用範囲などが確認される。審査完了後、審査支払機関は保険金の支払いを行う
1) 厚生労働省
厚生労働省は、国の政策立案や医療制度の運営を担当する省庁だが、直接診療報酬の支払いを行う相手方ではない
2) 健康保険組合
健康保険組合は、保険者の一形態であり、保険金の支払いを行う側ではあるがが、直接的に診療報酬を請求される相手方ではない
4) 保険加入者(被保険者)
保険加入者や被保険者は、医療を受ける側であり、診療報酬の請求や支払いの申請を行う相手方ではない
5) 患者が居住する地方自治体
地方自治体は、医療や福祉に関する支援や施策を行っているが、診療報酬の支払いを担当する主たる相手方ではない。診療報酬の請求と支払いは保険制度に基づいて行われるため、地方自治体とは異なる範疇である
<問8>
DPCコードを決定する傷病名はどれか。
<解答>
1) 入院時併存傷病名
2) 入院後発症傷病名
3) 入院の契機となった傷病名
4) 医療資源をもっとも投入した傷病名
5) 検査費がもっとも投入された傷病名
<解説>
DPCコードを決定する際は、患者の入院において、最も医療資源を必要とする傷病名が選ばれる。これは、医療行為の重症度や、複雑さを考慮して、診療行為を分類するための指標となる。医療資源の投入度合いが高い傷病名ほど、診療報酬が増額される傾向がある
入院の契機となった傷病名は、患者が入院した主な理由を示すものではあるが、DPCコードの決定には直接的には関与しない。また、入院時併存傷病名や、入院後発症傷病名も、DPCコードの決定には関与しない
◆ DPCコード(Diagnosis Procedure Combination)
日本の診療報酬制度において使用されるコード体系
患者の診断や手術などの医療行為を分類し、それに基づいて診療報酬が算定されるシステム
主に入院患者の診断(傷病名)と手術(手術コード)を表す
<問9>
保険診療として認められているのはどれか。(2つ選択)
<解答>
1) 禁煙外来
2) 健康診断
3) 自然分娩
4) 帝王切開
5) 予防接種
<解説>
1) 禁煙外来
喫煙者が禁煙を支援するための医療サービス
保険診療として認められており、喫煙者が健康のために禁煙を希望した場合、医師や保険診療での支援を受けることができる
2) 健康診断
予防医療の一環として、一般人に対して定期的に健康状態をチェックする検査や検診のこと
健康診断は予防目的で行われるため、一部は保険診療として認められていますが、全ての項目が保険適用となるわけではない
3) 自然分娩
自然な経膣分娩のこと。自然分娩は、一般的には自然のプロセスに従い、母体と胎児の健康状態が安定しており、医学的な介入が必要ない場合に選択される分娩方法である。そのため、特別な医療処置や手術が必要ない限り、保険診療の対象とはならない
4) 帝王切開
妊娠・出産において、母体や胎児の健康を考慮し、腹部を切開して子宮から胎児を取り出す手術。保険診療として認められている
5) 予防接種
疾病の予防や感染症の拡大を防ぐために行われるワクチン接種
予防接種は予防医療の一環として重要な役割を果たしているが、一部の予防接種が保険診療として認められている一方で、全ての予防接種が保険適用となるわけではない
<問10>
民間資格はどれか。
<解答>
1) 保健師
2) 管理栄養士
3) 救急救命士
4) 視能訓練士
5) 臨床心理士
<解説>
1) 保健師、2) 管理栄養士
日本国家資格であり、厚生労働省が認定する資格
公的な資格であり、保健や栄養に関する専門的な知識・技術を持つことが求められる
3) 救急救命士
基本的には、一般社団法人日本救急医学会が主催する試験に合格し、所定の教育訓練を修了した者に与えられる資格
公的な資格であり、救急現場での救命処置や、救急医療に関する知識・技術を持つことが求められる
4) 視能訓練士
日本視能訓練士会が実施する試験に合格し、所定の訓練を修了した者に与えられる資格
公的な資格であり、視機能の評価や訓練に関する知識・技術を持つことが求められる
5) 臨床心理士
心理学の知識や技術を活用して、個人や集団の心理的な問題や困難に対して評価・診断し、適切な支援や治療を行う専門職
心理学関連の大学院で修士号を取得し、さらに臨床心理士の国家試験に合格することで資格を取得する
日本国内での民間資格として位置づけられている
【 今日のまとめ 】
◆ 診療報酬改定
医療サービスの対価として支払われる、診療報酬の金額や基準を見直し、改定すること
医療機関や医療従事者にとって重要な要素であり、改定の結果によって、収益や医療の提供方法が影響を受けることがある。また、改定には多くの関係者が関与し、議論や交渉が行われる
◆ DPCコード(Diagnosis Procedure Combination)
日本の診療報酬制度において使用されるコード体系
患者の診断や手術などの医療行為を分類し、それに基づいて診療報酬が算定されるシステム
主に入院患者の診断(傷病名)と手術(手術コード)を表す