【 36日目 】医療情報技師試験 過去問解説 2021年度 医療・医学系 問11~問15
【 目標 】
◆ 医療・医学系、医療情報システム系の合格
【 前提 】
◆ 2022年に一度受験し、情報処理技術系のみ合格
◆ 2023年は医療・医学系と、医療情報システム系の合格を目指す
【学習の流れ】
◆ 主に、医療に関する用語をまとめ、理解を深める(5問/1日)
◆ まず、2021~2022年度の医療用語の学習を実施
◆ 次に、頻出するとされているポイントを絞って学習を実施
◆ 解答群の用語などを一つ一つ調べ、まとめる
【 2021年度 医療・医学系 】
<問11>
メタボリック・シンドロームの診断に用いられないのはどれか。(2つ選択)
<解答>
1) 血圧
2) 体重
3) 血糖
4) 尿酸
5) HDLコレステロール
<解説>
体重は、メタボリック・シンドロームのリスク因子の一つではあるが、直接的な診断基準ではない。メタボリック・シンドロームの診断では、体重よりも腹囲(ウエストサイズ)が重要な指標とされる
尿酸は、高尿酸血症と関連していることがありるが、メタボリック・シンドロームの診断基準には含まれていない。高尿酸血症は、独立した疾患として扱われ、メタボリック・シンドロームとは異なる診断基準がある
◆ 尿酸
体内で生成される代謝物の一種
人間の体内にはプリンという化合物(プリン体)があり、それが代謝される過程で尿酸が生成される
尿酸の生成が過剰になったり、排泄が妨げられたりすると、血液中の尿酸濃度が上昇し、高尿酸血症と呼ばれる状態が生じることがある
高尿酸血症の治療や予防には、食事の改善や特定の薬物の使用が考慮される
<問12>
病床機能報告制度における病床機能区分でないのはどれか。
<解答>
1) 回復期
2) 急性期
3) 慢性期
4) 療養期
5) 高度急性期
<解説>
病床機能区分は、回復期、急性期、慢性期、高度急性期の4つとされている
◆ 病床機能報告制度
医療機関が提供する病床の種類や、機能を明確にするために行われる制度
◆ 病床機能区分
病床の利用目的や医療ニーズに基づいて行われ、患者の状態や治療方針に合わせて、適切な医療サービスを提供するための基準
◆ 回復期
病気やケガから回復し、日常生活に戻るためのリハビリテーションや、リカバリーが主な治療目的となる患者が対象
例:脳卒中後のリハビリ、大手術後のリカバリー
◆ 急性期
病気やケガによって発生した、急性の状態を持つ患者が対象
例:急性感染症、急性中毒
◆ 慢性期
病気や障害が長期間にわたって継続し、持続的なケアや管理が必要な患者が対象
例:糖尿病、高血圧などの慢性疾患
◆ 療養期
病気やケガから回復して退院が可能ながら、一定のケアや治療が必要な患者が対象
◆ 高度急性期
重症で救命的な治療や、集中的なモニタリングが必要な患者が対象
例:集中治療室(ICU)や救急病棟での治療
<問13>
在宅医療・介護連携推進事業を進める機関の組み合わせとして正しいのはどれか。
<解答>
1) 市町村が主体となり国保連等と連携
2) 国保連が主体となり都道府県等と連携
3) 都道府県が主体となり国保連等と連携
4) 市町村が主体となり郡市医師会等と連携
5) 厚生労働省が主体となり都道府県医師会等と連携
<解説>
郡市医師会は、地域の医師たちが所属する組織であり、在宅医療の提供や連携を支援する役割を果たしている
市町村が郡市医師会と連携することで、地域の医療ニーズに合わせた在宅医療の充実や医療連携の強化が図られる
◆ 在宅医療・介護連携推進事業
地域の在宅医療や介護の充実を図るために行われる取り組み
市町村が主体となり、地域の医師会や介護施設、保険者などと連携して実施される
<問14>
医療の質評価指標の分類について正しい組み合わせはどれか。(2つ選択)
<解答>
1) プロセス ー 手術後死亡率
2) アウトカム ー 病院標準化死亡比
3) アウトカム ー 早期リハビリテーション実施率
4) ストラクチャー ー SCUの有無
5) ストラクチャー ー 手術後合併症発症率
<解説>
◆ プロセス
医療の過程や手順に関する評価指標
具体的には、医療行為や処置の実施率、ガイドラインに基づく遵守度、予防措置の実施などが含まれる
例:手術の適切なタイミング、手順に関する評価
◆ アウトカム
医療の結果や効果に関する評価指標
患者の健康状態や生存率、合併症の発生率、リハビリテーションの成果などが含まれる
例:手術後の生存率や合併症の有無、治療効果の評価
◆ ストラクチャー
医療機関の構造やリソースに関する評価指標
施設の設備や装備、専門スタッフの配置などが含まれる
例:専門的な治療やケアを行う特殊な部門やの有無、診療所や診療科の設置
<問15>
医療法および同施行規則において医療安全管理体制として義務付けられていないのはどれか。
<解答>
1) 患者相談窓口の設置
2) 感染制御体制の整備
3) 臨床倫理委員会の設置
4) 医療安全に関する職員研修
5) 医療事故等の院内報告体制
<解説>
医療法および同施行規則において、医療安全管理体制として臨床倫理委員会の設置が義務付けられていることはない
医療安全管理体制においては、患者相談窓口の設置、感染制御体制の整備、医療安全に関する職員研修、医療事故等の院内報告体制などが重要な要素として挙げられる
◆ 臨床倫理委員会
医療倫理的な問題や、研究倫理に関する助言や審議を行う組織
直接的に医療安全管理に関する規定は存在しない
【 今日のまとめ 】
◆ 尿酸
体内で生成される代謝物の一種
人間の体内にはプリンという化合物(プリン体)があり、それが代謝される過程で尿酸が生成される
尿酸の生成が過剰になったり、排泄が妨げられたりすると、血液中の尿酸濃度が上昇し、高尿酸血症と呼ばれる状態が生じることがある
高尿酸血症の治療や予防には、食事の改善や特定の薬物の使用が考慮される
◆ 病床機能報告制度
医療機関が提供する病床の種類や、機能を明確にするために行われる制
◆ 病床機能区分
病床の利用目的や医療ニーズに基づいて行われ、患者の状態や治療方針に合わせて、適切な医療サービスを提供するための基準
◆ 回復期
病気やケガから回復し、日常生活に戻るためのリハビリテーションや、リカバリーが主な治療目的となる患者が対象
例:脳卒中後のリハビリ、大手術後のリカバリー
◆ 急性期
病気やケガによって発生した、急性の状態を持つ患者が対象
例:急性感染症、急性中毒
◆ 慢性期
病気や障害が長期間にわたって継続し、持続的なケアや管理が必要な患者が対象
例:糖尿病、高血圧などの慢性疾患
◆ 療養期
病気やケガから回復して退院が可能ながら、一定のケアや治療が必要な患者が対象
◆ 高度急性期
重症で救命的な治療や、集中的なモニタリングが必要な患者が対象
例:集中治療室(ICU)や救急病棟での治療
◆ 在宅医療・介護連携推進事業
地域の在宅医療や介護の充実を図るために行われる取り組み
市町村が主体となり、地域の医師会や介護施設、保険者などと連携して実施される
◆ 臨床倫理委員会
医療倫理的な問題や、研究倫理に関する助言や審議を行う組織
直接的に医療安全管理に関する規定は存在しない