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Spirited Away 鑑賞
私多分舞台って、小学生の時の社会見学での演劇鑑賞くらいしか記憶になくて、ロンドンでは聖地だということもあってLes MiserableとFROZENは観たけど、舞台というよりミュージカルだからやっぱり舞台は観る機会は今までなかった。
千と千尋の神隠しは映画そのものがとても好きで、ロンドンで公演すると聞いてこれは日本人としていかなければと思いとりあえずチケットを買った。
でもあの世界観を現実で表現するのは難しそうだし、全く期待をしないと言うより「まあ観るか」くらいの感覚でスケジュールにとりあえず入れて、当日友人となんとなく観に行った。
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……………………と思って行ったことを関係者全員に謝りたい。
……行く前の自分もびっくり。もう、言葉にできない感情の嵐。
この気持ち達はどんな言葉でも表せない、気持ちに言葉が追いつかない、がピッタリ状態。
舞台だから全ての動きを人の手だけで行っているわけだけど、多分それ自体が一番感動だったのかな。
- 竜を舞わせている人
- 釜爺の手の1つを動かしてる人
- 陰の1部を表している人
- ススを動かしてる人々
- 怒った湯婆婆の目の1つを動かしてる人
- 桶が流れるのを表している人
- ハク竜の尻尾を動かしてる人
等、1人のキャラクターではないから際立って目立つわけではないけど、全ての情景にその役割の人がいて、その1人1人から「最高なものを創りたい」という想いが詰まっているのが目に見えて、人の懸命な努力の織りなす力が舞台全体から2時間半ひしひしと伝わってきて、それ自体が感動としか表せないような作品だった。
竜が舞う動きは竜自体もだけど黒衣の方の動きも本当に美しかった。湯婆婆の怒った時の巨大な目で瞬きをする動きも、細かいところまでの描写の表現が素晴らしいなと感じた。2、3階の舞台までオクサレ様が舞っていくシーンは圧巻で、予想だにしていない素晴らしさだった。
陰役の人も、皆で行うから陰の表現ができている、というのも心にグッとくる。
そして何と言ってもハクが人間から竜になるところ、竜から人間になるところの描写が美しすぎて…本当に神秘的で、これを人の手で表せていることにも心を動かされた。
ネズミと蚊も可愛かった☺️
初回観てからもう1度観た過ぎて我慢できなくて、結局チケットが空いた時に2回追加で観に行った。
何回観ても最高すぎて、観たすぎる禁断症状みたいになってた(笑)
大千秋楽は早々売れてしまっていたけど、ライブ配信がされるとのことでばっちり7:30pmからリアルタイムでライブ配信を見ました!!!
私は当初出演者の方に全くこだわりがなくて行ける日で選んだのだけど、観たのは千尋が萌音ちゃんで、ハクが増子さんという方だった。偶然3回ともその2人が主演のだったから他の方を観たことがなかったのだけど、今回ライブ配信はハクが醍醐さんという方で、それがまた全く違うハクで、新たなキャラクターをみたような気持ちになった。
2人のハクが良い意味でそれぞれ全然違って各々違う味を持ったハクで、それがとってもとっっっっっても良かった!!!
増子さんのハクは動きが美しい完全無欠な神的ハクで(そして検索してお顔見てびっくり、めちゃくちゃ美形w)、醍醐さんのハクは力強くも少年さが残った少し人間味がある優しい感じ✨(そしてこの方も超美形w)
その違いも面白すぎて、「これは他の方が演じる千尋やハクも観たい!」と思って即日本公演の環奈ちゃん回も購入。
そしてこれがまた最高。
萌音ちゃんの千尋はすごく繊細で壊れそうな優しい感じで、環奈ちゃんの千尋は少し子供っぽいやんちゃな感じで、萌音ちゃん千尋より少し力強くてそれがまた違った良い味を出していて。
人によってこんなに雰囲気が変わるのか、映画自体の味が変わるのかというのが面白くて、あと2人の女優さん回もHuluで購入してみたいなと思った。そしてもう1人のハク、三浦さんハクも観てみたいな。
カオナシって映画でもとても重要な役割を担ってるけど、舞台のカオナシはオリジナル曲(?)があって、カオナシの孤独や苦しみの葛藤した想いが繊細な動きを通して見事に体現されていて、それがとても印象的で本当に本当に素晴らしかった。
もうここは私の1番のおすすめシーンです!曲もシーン自体も全てが心に深く刺さり、オンライン配信映像では何度もここをリピートしました。
カオナシの動きや踊りが演者さんによって違って、2人ともそれぞれ味が違って良くて、"踊りを通して想いを伝える"ってこういうことなのかと初めての感覚を知った。
個人的に銭婆婆の家のランプさんの舞台上で踊りでの表現も最高に目を引いて、もっと見ていたいくらい美しかった。
カオナシの曲、配信されないかな…ずっと聞いてたい…
夜公演で7:30pmに開演したのだけど、まず始まって40分くらいで泣き始めて、その後終わるまでずっと1人で部屋で泣きながら観てたw
もう、心を動かされすぎて感動でしんどいレベルでした。笑
実際に何回も繰り返して観るエンターテイメントなんて人生で1つしかなかったから(それも感動というよりは面白くて且つ英語の勉強で見てる感じ)こんなに真剣に心から「観たい!」と求めてガッツリ集中して観たいと思えるものに出会えて嬉しいな。そんなふうに思う自分がいたんだという発見も出来た。
自分に強ーーーく刺さるものや人って、私はかなりピンポイントみたいでほとんど出会わないのだけど、出会ったらもう「これだ!」となってそこにとことん奥深くハマる…。自分の性格なんだろうな。出会うまでの道のりはしんどいけど、出会ったときの感動ったらない。
出会わせてくれてありがとう。
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