アメリカ初の弾道ミサイル(ロケット) レッドストーンミサイル・ロケット 目で見るロケット図鑑
前回紹介したV2ロケット。その技術がアメリカに持ち込まれ、設計されたのが「レッドストーンミサイル・ロケット」です。
(写真:NASA)
レッドストーンは、V2の技術を生かし、アメリカで初めて開発された大型のミサイル・ロケットです。ドイツのペーネミュンデからきたフォン・ブラウン博士を中心とするグループが開発しました。
<データ>
・打ち上げ国:アメリカ
・運用開始:1958年
・運用終了:1964年
・全長:21m〜25m
<歴史>
1950年ごろから開発がスタートし、1958年から配備がスタート。非常に長い時間を要して開発されていますが、V2という非常に小さいミサイルからアメリカの軍事・宇宙開発を成す機体を作り上げたという功績は非常に大きいと思います。
短距離弾道ミサイルとして使用され、弾頭には原子爆弾を搭載し核実験を行いました。その後、レッドストーンから、いくつかの種類に派生していき、アメリカ初の宇宙飛行士を運ぶようにまでなります。
「レッドストーン」という名前の由来は、当時このミサイルを管理していた陸軍のミサイル廠のあった場所に由来すると言われています。その場所は、赤い岩石が多く点在していたようです。
<派生型>
○ジュピターA・C
ミサイルに搭載した弾頭を大気圏に再突入させた時のデータを集めるために開発されました。
○ジュノー1
ジュピターCの改良型ロケットで、アメリカ初の人工衛星エクスプローラー1号を打ち上げました。
○マーキュリー・レッドストーン
アメリカ初の有人宇宙計画「マーキュリー計画」で、アメリカ初の宇宙飛行士アラン・シェパードを宇宙へ打ち上げます。
(写真)左から順にレッドストーン(ミサイル)、ジュピターC、マーキュリー・レッドストーンロケット
※それぞれのロケットについて、個別に項目を設けて書いていきます。
番号:1-1958-1964-0001
(写真:NASA)
2020.4.20 追記