【旧約聖書:12】十戒②
その3日後に、神はシナイ山に降り立った。
山は煙で湧き立ち、激しく震えたつ中、神は火で包まれた姿で現れた。
そして、モーセとアロンのみを頂きに呼び、民たちを近づけることを制した。
神は述べた。
「私は、おまえをエジプトの地から導き出した神である。
おまえには、私以外の神が存在してはならない。
おまえは、偶像を造ってはならない。
それを拝んでもいけない。
私を愛し、命を守る者は恵を施そう。
おまえは、神の名をみだりに口にしてはならない。
安息日を、聖なる日とし、守りなさい。
6日間働いて、それを仕事とせよ。
7日目は、いかなる仕事もしてはならない。
それは息子も娘も奴隷も同じである。
おまえの父と母を敬いなさい。
殺してはならない。
姦淫してはならない。
盗んではならない。
隣人について、偽証してはいけない。
隣の家を欲してはならない。
隣人のもの全てを欲してはならない。」
この様子は、民たちは遠くから眺めていた。
神はモーセに伝えた。
「イスラエルの子に伝えよ。
金の神々、銀の神々も造ってはならない。
私のために土で祭壇を造りなさい。
そこに、羊と牛の生贄を捧げよ。
そうすれば、お前たちを祝福する。」
そしてなおも神は、数々の掟をモーセに伝え、
彼はこれをすべて言葉で書き記した。
翌朝早く、モーセは山のふもとに祭壇を築き、
イスラエルの12部族(アブラハムの孫のヤコブには12人の息子がおり、
彼らの子孫が、イスラエルの十二部族と呼ばれる)に従って12の石の柱を立てた。
そして、民の前に立ち、この契約の書を読んで聞かせた。
生贄の血を抜き取り、人々に振りかけてこう言った。
「見よ、これは、これらすべての言葉に基づき、
神があなたがたと結ばれる契約の血である。」
神はモーセに言った。
「山の私のところへ上りなさい。
私はおまえに石の板をさずける。
それは、彼らを教え導くための命令である。」
すると、モーセと従者ヨシュアのみが神の山に登った。
山は6日間、雲で覆われて神の姿は見えなかった。
7日目に神はモーセを呼び、モーセは雲の中に入った。
その神の栄光は燃え盛る炎のようであった。
その中にモーセは40日40夜いた。