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誰かのコトバ

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いわゆる名言集です。その人が何をしたか、ではなく、いい言葉だなと思ったら更新していきます。
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#言志四録

己と似ている人がいる。  
ともに交わることもよいが、その益はあまり多くない。  

己と違う人がいる。  
ともに交わることがよく、益は少なくない。  

「他山の石で玉を磨くべし」とはこのことである。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

物に対して愛憎の心を持つことは悪くない。  

人に対して愛憎の心を持つことはしてはいけない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

人と自分は一つである。己を知って人を知らない者は、未だ己を知ってるとはいえない。  

己を愛して人を愛さない者は、未だ己を愛しているとはいえない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

恩を受けた人を疎遠にしてはいけない。  

新しく知った人には、なれなれし過ぎてはいけない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

他人に施した恩は忘れよ。  

他人から受けた恵みは、決して忘れてはいけない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

事理を説くのは、人に了解させるためである。だから自分は、まず概略を説明し、相手自身が考えつくようにしている。
自分がこれを詳細に説明し過ぎると、相手は思考を停止させる。かえって深意を得られないことになる。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

人と仕事を共にするならば、相手に快い仕事を任せて己は苦しい仕事を担うとよい。 仕事は苦しくても心は快い。 己が快い仕事を担い、相手に苦しい仕事を任せると仕事は楽だが心は苦しい。

人は苦楽がある。 ただ、君子の心は苦楽に安んじて、苦があっても苦しむことを知らない。 小人は苦楽にわずらわされて、楽があっても楽しむことを知らない。

今日の貧賤を自覚出来ないと、将来に富貴を得ても驕りたかぶってしまう。

今日の富貴を自覚出来ないと、将来の艱難に必ず狼狽してしまう。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

朝食をとらないと昼に空腹を覚える。
若い頃に学ばないと壮年になって惑う。  

飢えることは耐えられるが、惑うことはどうすることも出来ない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

逆境に遭う者は順境にいる心構えをするとよい。  

順境にいる者は逆境を忘れてはいけない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎

口先で人を諭す者は人を従えさせることは出来ない。  

自ら実践して率いる者には人々は従う。  

道徳を以て感化させる人に人々は自然と服従する。  

この際、痕跡は残らない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

世を渡る道は「得」「失」の二字にある。  

得てはいけないモノを得てはいけない。  

失ってはいけないモノを失ってはいけない。  

この通りである。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

己の感情を慎んで、まず相手の反応を見る。   相手の反応を見て、更に己の感情を慎む。 『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著