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誰かのコトバ

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いわゆる名言集です。その人が何をしたか、ではなく、いい言葉だなと思ったら更新していきます。
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2022年1月の記事一覧

事理を説くのは、人に了解させるためである。だから自分は、まず概略を説明し、相手自身が考えつくようにしている。
自分がこれを詳細に説明し過ぎると、相手は思考を停止させる。かえって深意を得られないことになる。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

人と仕事を共にするならば、相手に快い仕事を任せて己は苦しい仕事を担うとよい。 仕事は苦しくても心は快い。

己が快い仕事を担い、相手に苦しい仕事を任せると仕事は楽だが心は苦しい。

人は苦楽がある。 ただ、君子の心は苦楽に安んじて、苦があっても苦しむことを知らない。 小人は苦楽にわずらわされて、楽があっても楽しむことを知らない。

今日の貧賤を自覚出来ないと、将来に富貴を得ても驕りたかぶってしまう。

今日の富貴を自覚出来ないと、将来の艱難に必ず狼狽してしまう。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

朝食をとらないと昼に空腹を覚える。
若い頃に学ばないと壮年になって惑う。  

飢えることは耐えられるが、惑うことはどうすることも出来ない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

直心是道場
(じきしんこれどうじょう)

自分を磨く道場は人里離れた場所にあるのではない。素直な心でいれば、どこででも磨くことができる。

逆境に遭う者は順境にいる心構えをするとよい。   順境にいる者は逆境を忘れてはいけない。 『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎

口先で人を諭す者は人を従えさせることは出来ない。  

自ら実践して率いる者には人々は従う。  

道徳を以て感化させる人に人々は自然と服従する。  

この際、痕跡は残らない。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

世を渡る道は「得」「失」の二字にある。  

得てはいけないモノを得てはいけない。  

失ってはいけないモノを失ってはいけない。  

この通りである。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

己の感情を慎んで、まず相手の反応を見る。  

相手の反応を見て、更に己の感情を慎む。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

人は忙しい中でも落ち着いた心が必要である。  

苦しい中でも楽しみを持つ工夫が必要である。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

およそ人は心の中で絶対に考えないことは夢にも見ない。  

昔の人は「男は子を産む夢を見ない。女は妻をめとる夢を見ない」といった。  

この言葉は真にその通りである。

『現代語訳 言志四録 完全版 (現代語訳文庫)』水上基地, 佐藤一斎著

善いことをしろという時は、へりくだっていうべきである。 沢山いってはいけない。 騒々しくいってはいけない。

人の過失を責める時には、全部責めてはいけない。 二三分残して自棄を起こさせないようにする。 そして、自ら新しく立ち直らせるとよい。