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「ドラクエ3と共に歩んだ青春 あの春、冒険と感動に震えた日々」
はじめに 春の始まりと共に訪れた冒険
1988年の春、私は中学3年生から高校生になる前の春休みという特別な時期を迎えていました。この春休みは、私にとって新たな冒険が始まる季節でした。そして、その冒険の中心にあったのが、発売後2ヶ月遅れでようやく手に入れた『ドラゴンクエストIII』でした。
ドラクエ3は、世間を席巻した伝説的なRPGで、私もその魅力に取り憑かれていました。初めてファミコンにカセットを挿し込み、タイトル画面が表示される瞬間の興奮は、まるで新しい世界への扉が開かれるような感覚でした。
初めてのパーティー編成と冒険の始まり
ゲームをスタートさせ、まず行ったのは仲間を選ぶこと。勇者、戦士、武闘家、魔法使いという攻撃重視のパーティーを編成し、いざ冒険の旅へと出発しました。このパーティー構成は、攻撃に重点を置いていたため回復に不安はある編成でしたが、どんな状況でも対応できる自信がありました。
そして、冒険が進む中で訪れた町や村、洞窟やダンジョンの数々。特に、イシスに到着した時のことは今でも鮮明に覚えています。イシスの砂漠に囲まれた美しい街並みと、異国情緒溢れる音楽が流れる中での冒険は、まさに新しい世界に飛び込んだかのような感動を味わいました。
データ消失の悲劇と再挑戦
しかし、そんな楽しい冒険の最中に、イシスでの悲劇が訪れました。セーブデータが突然消えてしまったのです。当時のファミコンでは珍しくなかった「データ消失」の現象でしたが、私にとっては初めての経験でした。それまでの冒険、苦労して築き上げた仲間たちとの絆が一瞬で消えてしまった時のショックは、今でも忘れられません。
一度は冒険を諦めかけましたが、私は再びファミコンのリセットボタンを押し、新たな冒険を始める決意を固めました。再び同じ冒険を進める中で、私は一度経験したことが自信となり、より効率的に進めることができました。
ラーミアと「おおぞらをとぶ」のBGM
冒険を進める中で、特に忘れられないのは、ラーミアに乗って空を飛ぶ瞬間でした。ラーミアが蘇り、初めて乗った時、画面いっぱいに広がる青空と共に流れる「おおぞらをとぶ」のBGM――この瞬間、私は心の底から震えるような感動を覚えました。この曲は、ただのBGMではなく、まさに冒険そのものの象徴であり、広大な世界が私たちの前に広がっていることを感じさせてくれるものでした。
このBGMを聴きながら、世界を自由に飛び回る瞬間は、青春時代の私にとって、日常からの解放を感じさせるものでした。限られた時間の中で、この冒険をどこまでも続けたいという思いが溢れていました。
アレフガルドに到着した時の感動と震え
そして、冒険が進む中で、いよいよアレフガルドに到着した瞬間、私の心は再び大きく揺さぶられました。初代ドラクエの舞台であるアレフガルドに再び足を踏み入れるという、この壮大なサーガの繋がりを感じる瞬間は、まさに感動そのものでした。
BGMが流れる中、アレフガルドの薄暗い雰囲気が漂うフィールドに立った時、私は震えるような感覚に包まれました。この音楽は、懐かしさと共に、新たな冒険の幕開けを感じさせてくれました。まさに、過去と現在が交錯する瞬間、ドラクエの世界観が、私の心の中に深く刻まれた瞬間でした。
あの春、青春の一コマとして
こうして、ドラクエ3は私の青春の一部となり、忘れられない思い出として心に残り続けています。ラーミアに乗って空を飛んだ瞬間、アレフガルドに立った時の感動、そしてデータ消失という試練を乗り越えた経験――これらすべてが、私にとってかけがえのない宝物です。
ドラクエ3は、単なるゲーム以上のものであり、私たちロスジェネ氷河期世代にとって、人生の一部であり、成長の過程で得た大切な教訓を教えてくれる存在でした。あの春の日々を振り返りながら、今後もこの冒険の記憶を大切にしていきたいと思います。また、11月に発売されるHD2D版への期待も膨らみやりたい気持ちが一層高まりました・
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