ものづくり補助金の申請方法を、去年採択されたオレが説明しよう
先月からものづくり補助金、正確には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の公募が始まった。
補助金は数あれど、モノづくり補助金は金額が上限1,000万円と非常に大きい。
それゆえ倍率も高く、取引先でも「申請したけど採択されなかった」という話をチラホラ聞く。
実は去年、オレはほとんど一人で…いや正確には専門家の支援を受けながら書類を作成し、採択されている。
ということで今日は、採択されるものづくり補助金の書類の作成方法について説明しよう。
ものづくり補助金の書類を一人で作成してはいけない
まず、これを言いたい。
ものづくり補助金の書類を自分一人で作るのはダメだ。
公募要領に書き方が書いてあるが、ざっくりしすぎていてあれではなんだかわからない。
中身がスカスカになったり、的外れなことを書いてしまったりして、まず採択されない。
だから、専門家の助力を仰ぐ必要がある。
ではその専門家とは、いったい誰なのか?
ものづくり補助金は、よろず支援拠点、商工会議所、金融機関に支援を頼まなくてはならない
具体的には、各都道府県にある「よろず支援拠点」、商工会議所、あるいは銀行、信金など取引のある金融機関だ。
どこも、補助金を出す側の国と密接な関係があるので、適切なアドバイスをしてくれるし、そもそもものづくり補助金の申請を手伝うのが彼らの仕事だったりする。
しかも、どこも無料だ。
やり方は簡単で、よろず支援拠点は電話すればいい。
無料でやってくれる。
商工会議所も、会員であれば電話すればOKだ。
これまた無料でやってくれるだろう。
金融機関も同様。
取引がある会社の頼みとあればやってくれるし、それ用の人員が向こうにいたりもする。
しかも、実は役所に出向していて、ものづくり補助金の採択にも関わっていたなんて人もいたりする。
聞かない手はない!
ちなみにオレの場合、よろず支援拠点に主に書類の作成を手伝ってもらい、商工会議所には後述する加点項目となる認定の取得書類の作成をお願いし、金融機関にチェックしてもらって無事採択となった。
ものづくり補助金の加点項目はすべて取る
基本的には専門家の助力を仰ぐというただそれだけなのだが、注意点が三つある。
一つ目は、加点項目をすべて取るということだ。
加点項目とは何かって、補助率が1/2から2/3に上がる「先端設備導入計画」とか、「経営革新計画」のことだ。
これらは原則、すべて取得すべきである。
真偽のほどはわからないし、専門家によっても意見が割れるところだが、加点項目は複数とっても意味がないと書いてありつつも、実は取っておかないとまず採択されないという話を聞いたことがあるからだ。
どうしても取れない事情がない限り、すべて取得すべきである。
オレも去年は全部取った。
ものづくり補助金コンサルタントに頼んではいけない
注意点の二つ目は、ネットなどで出てくる丸投げできるコンサルタントに頼んでいけない、ということだ。
これまた真偽のほどはわからないが、去年コンサルタントに頼んだところは落とされたという話を聞いたことがある。
補助金の一部がコンサルタントに流れてしまうのは、国としては面白くない。
そして、コンサルタントに頼むと同じようなテンプレートに沿った書類が何通も出てくるので、見ればわかる。
その時点で採択しないという判断をした、と。
ただコンサルタントに頼んで採択されたという話も聞いたことがあるので何とも言えないところだが、確実性を求めるならやめたほうがいいだろう。
ものづくり補助金は採択されてからも大変
注意点の三つ目は、ものづくり補助金は採択されてからも色々やることがあるということだ。
取って終わりではなく、採択されたら申請書類に書いたことが実際できるか検証し、報告しなければならない。
しかもここからは各社に担当がつき、あれこれ細かな指示や修正が入るので、結構な仕事量になる。
それが終わってようやく補助金が下りても、その後5年間は毎年報告が必要になる。
オレはまだやっていないが、5年だよ、5年!
長い!
ものづくり補助金についてのまとめ
以上、まとめよう。
ものづくり補助金はよろず支援拠点、商工会議所、金融機関の支援を得ながら申請する。
申請する際、加点項目はすべて取得する。
また採択されてからも結構やることが多いことに注意してほしい。
丸投げできるコンサルタントはラクだが、基本的に頼んではいけない。
ということで、みなさんが採択されることを祈る。