コンセプトとビジョン、描くとしたら
素晴らしい製品を次々と生み出すことで有名な、ある企業が公開してるドキュメントを読んでいたところ、コンセプトとビジョンが同じような扱いで語られていたので、少し違和感を覚えました。
実際、よい製品を生み出しているのであればどうでもいい話なんですが、自分なりに違いをはっきりさせたかったので、絵に描いてみることにしました。 こんな感じでしょうか。
「○○は軸がぶれていない」などと聞いたりすることがあると思いますが、コンセプトはまさに軸のことです。
おちまさとさんが「その企画に背骨はあるか」と書いているのを見たことがありますが、それにも近いです。
それは言い換えれば「その企画はコンセプトがはっきりしているか」と言えるでしょう。
軸や背骨が弱いと簡単に曲がってしまいますが、同様にコンセプトが弱いと簡単にぶれていきます。
なので、しっかりとしたコンセプトを持つことは非常に重要なことだと考えていますが、たまに偉い人から「コンセプトなんていいから、早くやって。」と言われ、気が萎えそうになるときがあります(笑)。
もちろん、インターネット業界をはじめとするスピードが求められる所では、手を動かし、前に進みながらコンセプトを固めていく姿勢も大切かもしれませんね。
さて、コンセプトは軸だと言ってもまだピンとこない方もいるかもしれませんが、そういう方は「コンセプトはそれが存在する意味のことだ」と考えるようにしてはどうでしょう。
私自身はそう捉えるようになってから、よりしっくりくるようになりました。
一方、ビジョンですが、上にある絵のとおりコンセプトの先にあるものとして捉えています。
ひと言で「理想とする将来像」と表現できますが、「コンセプトに基づいてサービスや製品が成長していくと、どのような未来が待っているのかを明確にしたもの」とも言えるでしょう。
この記事をベースに「描くとしたら」シリーズをもう少し展開していきたいと思います。
※本記事は2009年5月29日に筆者の個人ブログに投稿したものの再掲載となります。