いい文章を書くための3つのコツとは?
いい文章の定義ってあるの?
弟子:師匠、また聞きたいことがあるんですけど・・・
師匠:なんだい?暗証番号は教えないよ
弟子:サンシャイン池崎じゃないんですから、違いますよ。聞いたって教えてくれないでしょ。また文章に関する質問ですよ。
師匠:何だ、聞かれたらどうしようかと思ったけど・・・また文章に関する質問ね、何についてまた悩んでいるのかな?
弟子:はあ、難しい質問かもしれないんですけど、師匠の考える「いい文章の定義」って何かありますか?
師匠:いい文章?まあ、あるにはあるけど、聞きたい?
弟子:そりゃ聞きたいですよ。悪い文章より、いい文章の方がいいに決まっているじゃないですか・・・
師匠:そんな事を考える前に、本当は手を動かすことが大事なんだけど・・・まあいいや。今回は、いい文章について僕の考えを話してみよう。
まずは、いい文章の前に、何のために文章を書くか?ということについてレン君の考えを教えてほしいな。
弟子:ええ、そうですねえ・・・何か自分の知っていることを伝えたい、それでちょっとすごい人と思われたい・・・とかですね。
師匠:まあ、それもあるだろうね「自分の存在を他の人に認めてもらいたい」と、承認欲求で書くということもあるだろう。それはある意味前向きなエネルギーとも言えるね。でも、それだけだとちょっとキツイかな・・・
弟子:それだけだとちょっとキツイ・・・どういうことですか?人に認めてもらうために文章を書くじゃダメなんですか?
師匠:それは必要なんだけど、それだけだときついんだよね。前回も言ったけど、自分の考えをはっきりさせる、それで読んでくれた人の心を動かしたり行動を変えたりするってのが文章を書く動機として強いと思うんだ。
弟子:確かに、自分の考えをはっきりさせるために書くって教えてもらったんですけど・・・(前回のことを振り返る)
師匠:そう、それらが出来る文章が僕は「いい文章」と呼ばれる物と考えているんだ。それにはコツがあるんだよ。
いい文章を書くための3つのコツとは?
弟子:コツがあるんですか?是非教えてほしいです。
師匠:そのあからさまに、メモ帳とペンを取り出すんじゃないよ(呆)まあいいや。いい文章のコツを一言でいうと
必ず「読み飛ばせない箇所がある」ということかな。
弟子:読み飛ばせない場所・・・どういうことですか?
師匠:読み飛ばせない場所、素通りすることが出来ないフックがあるということだね。
弟子:フック・・・ってどうやって作ればいいんですか?
師匠:じゃあ、フックを作るコツを教えよう。大きく分けると3つのポイントが有るんだ。
読む人の関心をつかむフック
文章の構成のフック
自分の心のフック
と、こうなるね。
弟子:φ(..)メモメモ。なるほど・・・それぞれ詳しく教えてほしいんですが。
①読む人の関心をつかむフック
師匠:レン君は、本屋とか最近行ったりするかな?
弟子:ああ、基本Amazonでさーっと見るくらいで、本屋はあまり行かないですねえ・・・
師匠:まあ、なるべく行ったほうがいいとは思うけど、過去に本屋に行った時のことを思いだしてもらいたいんだけど、ふと気になる本を見つけたとしよう。そこで思わず足を止めて立ち読みをしたり・・・という行動を取らないかな?
弟子:そうですねえ・・・なんとなく目について、立ち止まってページめくったりしますね。
師匠:そう、その目についた理由。足まで止まって立ち読みさせるくらいのフックはなんだろうね。タイトルかな?表紙かな?それとも本の帯やポップに書いていた店員さんの紹介文かな?。その感覚がフックなんだ。
例えば、「思考の生理学」という本がある。外山滋比古先生のベストセラーなんだけど、なんでこの本がベストセラーになったかわかるかな?
弟子:なんでですか・・・まあタイトルが面白いから・・・もありそうですけど。
師匠:もちろんタイトルも、もちろん内容も素晴らしいけど、この本の帯にはこう書いてある
「全国の大学生に1番読まれた本」とね。
あと「もっと若い時に読んでいれば……」という書店の店員さんが書いたポップも大きかっただろう。
弟子:確かに、そこまで言われると気になりますねえ・・・
師匠:気になるだろう。そう、読者の心が引っかかる仕掛けを作るのは大事なんだ。読んで貰う前に、レン君の書いた文章は一言でいうとどういうもの?って説明出来でそれが、引っかかってもらえれば、素晴らしいね
②文章の構成のフック
師匠:次に構成のフックだ。例えばだけど、レン君が朝起きてから、1日のことを記録として日記に書いてみよう。さてどうなるだろうね?
弟子:え?まあ、ベッドから出て、顔洗って、仕事行くのに◯◯駅から電車に乗って・・・こんな感じですか。
師匠:そうだね、これはこれで正しいんだけど、これじゃ面白くないよね(笑)
弟子;酷い・・・やれって言われたから書いてみたのに
師匠:ごめんごめん、でもこれは文章というより、ただの記録だ。もちろん、記録文が全てダメとは言わないけど、レン君以外の人がこれを読むと思う?
弟子:読まない・・・でしょうね
師匠:そう。読まないだけじゃなく、伝わらないし解りにくい文章になってしまうね。これだと他の人に何かを伝えたり、自分の考えを明らかにするということは難しくなる。いい文章とは言えないね。
弟子:では、どうすればいいんでしょうか・・・
師匠:ここで伝えてもいいんだけど、それだけでかなりの時間が必要になるので、タダの時系列の記録文にならないように気をつけるくらいだけでも把握して次に行きたい。
弟子:そういうのって、嫌われるんですよ(ジト目)
③自分の心のフック
弟子:これって、前回も言っていた、考えているときのプロセスってことですか?
師匠:そうだね。もうちょっと詳しく言うと「なぜ、それについて書きたいと思ったのか」という動機が大事ということだね。文章を書こうという時、大抵は「なんか、あれ気になるんだよなあ・・・・」というモヤモヤから書くことが多い。それで書いているうちにそのモヤモヤが言語化されることで、判明して霧が晴れるように無くなっていく・・・これが大事なんだよね。
弟子:本当に、そんな事ってあるんですか・・・
師匠:まだそれを味わうほど数をこなしていないかもしれないけど、なんでこれについて書きたいと思ったのか?それは自分の中の引っ掛かり、フックがあったからとも言えるんだ。その正体を突き止めるために、手を動かして考えながら文章を書くんだ。
弟子:はい、やってみますね・・・
まとめ
いい文章とは、フックがある文章である
フックは大きく分けて3つ
①一言でいうと何?と他人にわかること
②ただの時系列になっていない
③なぜ、そんな事を考えたのかのキッカケがってその正体まで書いている