生まれたばかりの子どもの何年も先の保育環境をもう決めさせられる違和感

保活してるのですが、小規模保育園の選択肢もありえるので、参考にと思い読んでみました。


福井渉『3歳までに芽が出る、その子だけの個性――小さな子どものための小さな保育園』


小規模保育園の運営者の視点での本です。

3歳までの子どもの環境の考え方とか、保育園の選ぶ時のポイントなどがまとまっててよかったです。


ちょっと大きな家族ぐらいのサイズ感である小規模保育園の親しみやすさや柔軟さを謳ってらっしゃいます。

実際のところは個別の園によるだろうと思いつつも、確かに理念としては良いなあと賛同します。

一般的な保育園だと大人数になるので、核家族世帯の環境から一変するのは確かですし。



なにより、2歳までの子どもの個性に応じて3歳以降の進路を考えるのが本来の姿という著者の主張はほんと同感でした。

まさしく保活を始めてから感じていた違和感を言語化してくださってるなと。


保育園の情報を集めていると自然と「こんな教育方針でやってます」とか色々アピールを見るんですけど、それってもう「幼児」な年頃の話だったりするんですよね。

でも、うちの子はまだ生まれたばかりもばかりの赤ちゃんで、会話はおろか、歩くことも、ハイハイも、一緒に遊ぶことも難しい段階です。


どんな性格の子どもか親でさえまだ知らないんですよ。

なのに、保活というものは「小学校に入るまでの子どもの保育環境を決めろ」と迫ってくるのです。


なぜ生まれたばかりでどんな性格かもまだ分からない子の何年も先の環境をもう決めないといけないのか、疑問でしかありません。


確かに3歳児の保活は激戦と聞きます。

2歳までしか預けられない小規模保育園ではその点に不安が残りますよね。

でも、3歳以降の保育園落選に怯えた結果子どもの将来を拙速に決めるのも、あまりに大人の都合すぎるなとどうしてもモヤモヤしちゃうんです。


もちろん、だからといって小規模保育園が良いと断言できるわけではないのですけれど、「あえて3歳時に改めて進路を考えることになる」という意味で面白い選択肢ではあるなと感じました。



保活むずかしいです。

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江草 令
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