
私立文系受験で古文は捨てていいものか?
私立文系受験は通常、英語・国語・地歴公民の3科目入試が一般的です。概ね、MARCH以上だと傾斜配点で英語の比率がやや高く、日東駒専以下だと3科目均等配点のところが多いです。
地歴公民などは苦手科目を避けたり、場合によっては2科目受験の大学を探すことで回避することもできるのですが、古文の回避は結構難しいものがあります。
MARCH以上の回避方法としては慶應を受ける(笑)、早稲田のスポ科などニッチなところを狙う、法政と中央の一部日程にある英語と現代文だけの入試方式を選ぶ、法政多摩の英語・現代文・地歴公民のパターンを選ぶぐらいしか方法がなく、事実上古文の入試パターンがないものが多い法政狙いになります。
日東駒専は逆に古文避けがしにくく、現代文だけで受けられる入試パターンがほとんどないですね。似たようなレベルでいいのであれば武蔵大学や獨協大学はほぼ現代文で受験できます。または日大のN方式で英語と地歴公民で受けられる学部を狙うかぐらいですね。
そう、中堅大学を目指す受験生にとって、古文は英語並に回避しにくい存在だったりするのです。それでいて、配点は300分の35点程度、MARCH以上だと英語の比率が高いので350分の35程度だったり、だいたい全体の1割の配点となります。
日東駒専受験、古文の配点が300分の35として、古文の勉強にどこまで「投資」すべきかを考察したいと思います。
まずは数字で考えましょう。合格最低ラインが65%として古文は23/35点ぐらいがそのラインにあたります。逆に4択の完全あてずっぽうの点数が9/35点であり点差は14点。しかし、高校の授業だけの知識で単語だけは断片的にわかる、または単語・文法さっぱりだけどなんとなく意味を類推できる(私はこっち派)と1~2問は取れたり、少なくとも選択肢を絞ることができ、あと4点引き上げて13/35点。合格ラインとの差分は10点。
もし日東駒専の主力学部を受験して素点210/300点必要みたいな感じでしたら、この10点は250時間あまり勉強し、対策して取りにいかなければいけません。しかし、なんとか穴場に受かるだけであれば、地歴公民で引っ張った方が早いようにも思います。
日大国関A2日程の合格最低点素点80/200点は例外としても(苦笑)、日大生物資源科学部ですと素点で150/300点ぐらい。ここで古文対策で250時間突っ込む行為はよほど英語と現代文がダメでなければ不要です。政経で何点取れるかを確認して75点いけるならば、残りは200点中75点ですから英語と現代文を流れで解くだけで大抵の受験生は受かります。地歴公民が並で現代文のセンスがある受験生も古文の勉強は不要ですね。
英語が得意? 英語最恵待遇の日本の入試でそんな輩はどこかしらに受かるからそもそも古文なんかやらんでもいいし・・・ある意味英語と古文は単語と文法というシンクロ効果の高い科目ですので英語得意さんは地歴公民より古文の方が楽かもしれません。
何が言いたいかというと英語、現代文、地歴公民でどこまで引っ張れるかによって、古文の勉強度合いを変えよということです。英語と現代文は短期間に点数を変えるのは難しいですから地歴公民と古文で調整を取るしかないんですよね。
但し、政経が250時間で日東駒専共テレベルの問題で30点から80点(+50点)にできるのに対し、古文は13点から23点(+10点)。そして英語苦手さんは科目性質上、基本的に古文苦手というオプションまでついているので時間をかけるべきかは考えましょう。