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楽しくなければITじゃない! -お客様とともに新しい文化を作っていくDXの世界-

●今回のテーマは「楽しくなければITじゃない! -お客様とともに新しい文化を作っていくDXの世界-」

今回ご紹介する竹石大祐(たけいしだいすけ)は2000年の入社。
入社以来、プロジェクトマネージャーとして金融業界のお客様との信頼関係を築いてきました。
近年は新しい発想で企業とシステムの関係を再構築するDX(デジタルトランスフォーメーション)の分野で、お客様のサービスや文化を、お客様と共に変えていくプロジェクトを進めています。
そんな竹石のチャレンジを通して、新しいシステムエンジニア像を探っていきます。

●エクサが持つ「テクノロジーの力」

 ——DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉について教えてください

DXはとても広い意味を持っています。
"D"はデジタル、"X"はトランスという言葉の略語で、この場合はトランスフォーメーションを表しています。社会や企業組織をITに適応させることで劇的に変化させて、新しい価値や文化に移行していこうという概念です。
日本では2018年に経済産業省が「DXレポート」と呼ばれる報告書を発表して、産業界にかなりの衝撃を与えました。
企業がいますぐDXに取りかからないと、2025年には現在日本の企業が持っている情報システムが老朽化、複雑化、ブラックボックス化してしまって、年間12兆円の損失を生み、国際競争力も著しく低下する、と指摘したのです。

 ——システムの全面的な更新を促進しようということでしょうか

今あるビジネスプロセスをいかに効率化するか、ということがこれまでのITの世界だったのですが、この5年ほどで、新しいプロセス、新しい利益構造、新しいサービスを実現して企業を時代に適応させたいという要望がITに集まっていると感じています。
ですから、DXは単なるシステムの更新ではなく、企業の生み出す価値や組織の文化、個人のマインドがITによって変わることを指しています。
また、そのような変化を具体的にどのような方法で生み出していくか、を考えていこうというチャレンジだと思います。

 ——エクサがそのような変革を提供することは可能なのでしょうか

そのようなお客様の動きは、「DXレポート」の前に既に始まっていました。
2016年にはエクサの中に、私が中心になって金融業界のお客様に新しい価値を提供するためのチームが立ち上げられました。当初7人だったメンバーは今では31人になっています。
DX実現のために必要な力は2つあると思っています。
ひとつは「テクノロジーの力」です。背景としては、ITが実現できることが急速に広がっていることが挙げられます。
お客様のニーズは、いきなり会社の全てを変えたい、ということではなく、市場環境が変わって、顧客へ到達することが困難になってしまったので、新しい方法を探りたい、新しいサービスを模索したい、というところから始まります。そのために必要なら社内の体制や制度も変えていきたいという流れになります。

そのような課題にITが重要な役割を果たすことは既に常識となっています。
そこで、エクサのスペシャリストが持っているAI、AR・VR、プロックチェーン、ロボットなどの先進的なテクノロジー要素を提供することが重要なインパクトになります。

 ——「テクノロジーの力」をチームで高めているということでしょうか?

これはいままでのシステムエンジニアの得意分野といってもいいでしょう。
私たちのチームでは仕事の2割を自分のテーマを深めるために使うことにしています。
そうやって一人ひとりの付加価値を上げることで、成果をお客様に体験していただいて、前に進んでいけるようにしています。

●もうひとつの「デザインの力」

 ——「テクノロジーの力」の他のもう一つの力は何ですか?

もうひとつは「デザインの力」だと思っています。
お客様の立場にたてば、いかに色々なことがITで実現できるからといって、今までにない新しいこと、結果が分からないことに取り組むことには不安がつきものです。
ひとつの新しいサービスを実現するためには、どのようなプロセスが必要なのかをゼロからデザインする必要があります。
特にそのプロセスにITが不可欠となった時、UX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインターフェース)といったITの発想でサービスのデザインをお手伝いすることができるはずです。

 ——具体的にはどのようにデザインを進めるのですか?

エクサは従来から銀行、生保、損保、クレジットカードといった金融業界のお客様と長くお付き合いがあります。この5年間で金融業界の危機感はとても大きくなっていることを感じます。社外のリソースとつながろうという動きも活発になってきました。
そこで、新しい利益構造、新しいサービスを作るために、お客様自身が社内に他から独立した戦略的な部署を次々に立ち上げています。その部署をエクサがパートナーとしてサポートする、というプロセスを提案しています。
いわばDXの「出島」「ラボ」のような組織になりますが、このラボで、お客様の強みや課題を明らかにし、それらについてお客様と共有・共感しながら新しいサービスをどのように実現していくかの仮説やステップをゼロから作っていきます。
私たちの「テクノロジーの力」と「デザインの力」でサポートしつつ、サービスデザインを進めていくと、その部署の中から次第に従来の企業文化とは異なった発想やマインドが生まれてきます。

 ——エクサがサポートするDXの一つの方向性ですね

最初は社内の小さな特別な部署なのですが、その部署でDXを進めていくと、社内の様々な部署から支援を要請されたり、相談を受けたりするようになります。
考えてみれば、私たちのチームもエクサの中で新しいシステムエンジニアのあり方を作って、周囲とともに進もうとしているのだと思います。
エクサは人の「成長」がそのまま利益に結びつく会社です。
お客様のサービスや組織をデザインすることを通して、私たちの「テクノロジーの力」と「デザインの力」をさらに成長させていくサイクルを作っていきたいと思っています。

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