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商社マンの最強スキル:メタ思考力の入門書

メタ思考」という言葉を聞いたことがありますか?

「なんとなく知ってるけど詳しくは分からない」「自分で使いこなせている気がしない」と感じるならぜひ本記事を読んで欲しいです。

メタ思考とは、簡単に言うと【物事を一段高い視点で捉える力】です。

商社の仕事は、多種多様な取引先・パートナーからの無理難題や、社内からの時には納得はできないものの甘んじて従わざるを得ない指示、「あり得ないこと」が起きうる不確実な外部環境を相手に、したたかな「ビジネス総合力」が求められます。

そのため、自分に与えられた業務を上手ににこなす力だけでは通用しません。

これは専門であろうと総合であろうとも、職種も営業・企画系職掌に限る話ではなく、商社マンの基礎資質としてメタ思考力は個人的に極めて重要な能力だと思っています。

つまり、周囲や複層的な切り口が見えていない「作業者」ではなく、戦局を俯瞰して適格かつスピーディに舵を切れる、いわゆるシゴデキタイプの「商社マン」になるためには、メタ思考力が必要不可欠であるというのが僕の持論です。

※僕が色々な商社マンを専門・総合で観測してきた限りにおいて、成果を出している人はもれなくメタ思考力を備えています

例👇

・目的とゴールに照らすと本件はどのような意味を持つか?
・自分がどのような言葉を使えば相手に伝わるだろうか?
・この局面において自社・自分が鑑みないといけない最優先事項は何か?
・顧客の本音はいったい何なのか?
・社内他部門の期待値とのズレをどのように埋めるか?
・この考え方はそもそもバイアスが掛かっていないか?

こうした問いを瞬時に考える癖がつき、確からしい仮の結論(仮説)を導き出せるようにする思考の基礎体力がメタ思考のイメージです。

本記事はメタ思考力について、僕自身が実践している具体的なトレーニング方法まで詳しく解説しています。

僭越ながら、僕自身が専門商社で「ただ言われた通りにモノを売る営業マン」から成長できた原動力は、このメタ思考力に他ならないと確信しています。

現役商社マンの方はもちろんですが、今いるステージから一歩高い成果を出せるようになりたい若手中堅ビジネスパーソンや、商社を志望する学生の方にもぜひお読みいただければ幸いです。


メタ思考とは?

一段上から、自分やものごとを客観的に考えること

僕たちは普段、自分が理解できる世界のレンズを通じて、無意識に思考しています。

そこには自分の世界と、自分の外にある世界の間を隔てる目に見えない「壁」があります。

自分が想像できること・自分が認知/理解していること・自分ができること等と、そうではない事にの間にあるとも言えますね。

このの存在をわかった上で、あらゆる物事を思考する力がメタ思考力です。メタ思考力が弱い人はこの壁の存在を意識できず、無意識に自分の世界のなかでしか思考ができません。

言い換えると、”抽象的”に考える力とも言えます。
ものごとを一段上から考える=つまり抽象的に考える力なのですね。

一言でいうと幽体離脱する力とも言えます


ちなみにメタバースのメタ思考の”メタ”は同じ文脈で使われており、「高い次元の」とか「一段と高いレベルの」といった意味合いです。

ではなぜこのメタ思考力が商社マンにとって大事か?

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