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全国通訳案内士 口述試験対策メモ

0.前書き

全国通訳案内士の1次試験をなんとか突破した後、初受験となる口述試験に向けて、いったい何から手を付けて良いのかとても困りました。
で、最終的に僕がどんな対策をやったのかをまとめておきたいと思います。
皆さんのご参考になれば幸いです。

1.口述試験の内容

まず試験内容のおさらいからですが
全国通訳案内士の口述試験は外国人面接官と日本人面接官で実施されて
設問は2つのパートで構成されています。
・プレゼンテーション
日本の地理、歴史、産業、経済、政治、食べ物、人物そして文化について外国人観光客の関心が強いものから3つを題材として出されるのでその中から一つを選択して説明する。
説明が終わると面接官とのQ&A
・逐次通訳
日本人試験官が「通訳する日本文」を読み上げた後、すぐに英語で通訳する。
・シチュエーションプレイ
逐次通訳に関連したシチュエーションについて面接官を外国人観光客に見立てたロールプレイ
・注意事項
①面接全体は8分。
②プレゼンは始める前にメモを取る時間が30秒もらえる。
③プレゼンは2分を超過すると強制終了。
④逐次通訳はメモを取れるが問題を聞き終えたらすぐに始めないとだめ。
⑤逐次通訳は1分を超過すると強制終了。
⑥シチュエーションプレイでは外国人観光客を想定して無理めな依頼もある。

2.僕の試験対策内容

2021年はコロナ感染や東京オリンピックの影響のせいなのか
1次試験日が9月26日と例年より1ヶ月ほど遅く実施されたため一次試験と口述試験までの期間は2ヶ月と2週間でした。自己採点で合格見込みだったので10月から12月までのこの期間を真っ二つにして前半をInputに集中し、後半はInputの復習をしながらOutputに集中するようにしました。
で、具体的な対策内容は次のようになります。
Step1:Input-Term(前半の約1か月:10月)
この期間の作戦は試験内容・形式はあまり気にせずに、大きく分けて”単語・英語の定型表現・日本の事柄の説明例”の3つに慣れ親しむことを目標にしました。
1)口述試験対応の単語の暗記(約900語)
まずは日本に関連する単語(基本的に名詞ばかりですけど)の習得は必要ですよね。
ジャンルとしては、地形、季節、食べ物、植物、魚、生活習慣、美術、芸能、宗教、政治、医療、時事などなど
例えば、障子とか浴衣とか風鈴とか雨戸とか単語として知らないと説明しずらいですよね。
僕は”全国通訳案内士試験 英語2次[口述](三修社)”の巻末にある
”必勝!英単語必須バイブル”だけをやりました。
目標を20 words / dayに設定し、remainDOってアプリに叩き込んでひたすら暗記しました。900語あったので必要日数は約45日です。

全国通訳案内士試験 英語2次[口述](三脩社)

2)定型表現を定着させるためのシャドーイング(100パターン)
次にこの通訳案内士試験の口述試験に関わらず普段の英語プレゼンでも練習することが多いのですが、英語の定型表現(型)を叩き込みます。
Aとして(Bで)有名である:be well known as A (for B) とか
Aに基づいている:be based on Aとか
Aと見なされる:be regarded as Aとかですね。 
僕は”英語で説明する日本の文化 必須表現グループ100(語研)”のシャドーイングを会社への車通勤の時間を利用してやりました。
目標を3 sessions / dayに設定したので必要日数は33日です。

英語で説明する日本の文化 必須表現グループ100(語研)

 3)日本に関連する用語説明の練習(300題)
あとはプレゼンの最初の頭出しをとにかく話せるようにしようと通訳案内士を合格された諸先輩の皆さんがおすすめされている”日本的事象英文説明300選(ハロー通訳アカデミー)”のシャドーイングも帰宅の車の中でやりました。これは目標10 items / dayなので必要日数は30日です。

日本的事象英文説明300選(ハロー通訳アカデミー)

この3つがStep1:Input-Termでやったことなのですが、ガツガツ必死に丸暗記をするというよりも正確でなくていいから気楽に口ずさめるようにすることを心がけました。

Step2: Output-Term(後半の約1ヶ月:11月)
さてStep1のInput -Termではストレッチや筋トレみたいな準備運動的に一応は基礎的な土台は作り上げてるので残りの1ヶ月は実践練習に取り掛かりました。
この後半の作戦は2つでプレゼンテーマ別(芸術とか観光地とか食べ物とか)にある程度パターン化して話せるようにすることと模擬試験での試験への慣れてしまううことです。
1)プレゼンテーション対策
①プレゼンテーション自作

テーマ別にサンプル作成を自作しました(このNoteに掲載してますのでご参考になれば幸いです)。
ここでのポイントは本番の試験と同じように、まずはテーマに関するキーワードをいくつか連想してストーリ立てて作文するようにしました。
サンプルをご覧にいただけるとお分かりかと思いますがキーポイントをAgendaっぽく抽出して書いてます。こうしておくと話たい事の基本的な軸・骨格を忘れずらくなると思ってます。
②オンライン講座の模擬試験
・Japan Wonder Guideさんの講座:9講座を受講
Japan Wonder Guideに所属されている現役通訳案内士の先輩方を講師としてプレゼンテーション練習がメインの練習です(最大3人参加だったと思います)。
自分が用意したお題と講師から出されるお題を一つずつプレゼンテーションをやっってQ&Aをします。改善すべきポイントのアドバイスもいただけるので助かりました。一コマ1.5時間で3000円です。
今年はやってないのかな?

・バリューイングリッシュさんの講座:10講座を受講
この講座は外国人講師(フィリピン人の女性が多い印象)がプレゼンテーション、Q&A、逐次通訳、Q&Aと本番と同じ形式で模擬試験をやってくれます。模範回答とか教えてくれますがテンプレートとゆーかマニュアルがあるみたいで、自分がやったプレゼンそのものへのフィードバックはあまり期待できません。なので本番の試験に慣れることを目的に回数をこなしたい方には良いとおもいます。
しかも5講座で5980円なのでコスパは最高です。

2)逐次通訳対策
①2次試験模擬
この試験は少し特殊なのでまずは試験形式に慣れるために”全国通訳案内士試験 英語2次[口述](三修社)”を一通りやりました。
僕のこのテキストの使い方は
・まずは試験と同様に口頭で逐次通訳をやる。
・で、その話をした内容を模範解答を見る前にテキストに書き出す。
・模範解答を確認して、特に参考になった言い回しをそのまま言えるようにして、到底無理な説明方法は無視する。
・日をあけて再度試験をやってみる。
これを繰り返しました。

全国通訳案内士試験 英語2次[口述](三脩社)


②オンライン講座の模擬試験
バリューイングリッシュ:10回講座(プレゼンテーショ対策と同じ講座)
これは上記のプレゼン対策を参考にしてください。
③過去問を使って練習
あとは試験1週間前くらいからハロー通訳アカデミーさんのHPに過去問が掲載されているので、日本文の問題を一回パッと見して間髪入れずに口頭で英訳するのをやってみました(これが結構が自信ついたかも)。

3)InputーTermの復習
後半のOutput-Termでも継続してシャドーイングと単語の復習。
ここまでくると覚えられないものは所詮覚えられんって感じでやってました。

3.まとめ

ここまで目を通していただきありがとうございました。
長々と書いてみましたがご参考になりましたでしょうか?
ご質問・ご意見などありましたらお気軽に言ってくだされば幸いです。
どんな試験にも対策の王道なんてないですし、個人個人で向き不向きもあると思いますが、こんな感じなやり方でも口述試験の一発合格は出来ました。

よく言われることですが
全国通訳案内士の口述試験は英検の2次試験と違って英語の技術よりもクライアント役の面接官とのコミュニケーションが大切と言われてます。
ですので試験ではクライアントに英語で説明できる楽しさが伝われば合格できると信じてます。皆様のご健闘をこころよりお祈りします。
                                  Syun


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