4767 テー・オー・ダブリュー(TOW) 受注残高推移と業績予想
4767 テー・オー・ダブリュー(TOW)の2025年6月期の業績について、どの程度見通しが良いかを予想してみます。
TOWの2025年6月期の売上高は、過去最高となる可能性が高い。(※コロナの特殊案件を含む2020年6月期を除けば)
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TOWは、「現在、企画・提案中の案件」まで決算に乗せてくれています。これが「梅竹」と呼ばれる残高。私は「ワンチャン受注残高」と呼んでいます。
ワンチャン受注残高は、2016~2019年まで高い数字で発表されており、コロナを通じてずっと下がっています。
が、その年度の売上との連動性を見ると、、、特に連動性がないように見えます。
業績が良い2024の竹梅は、2017年の半分以下。
これは、推察するに、2019年まで江草社長体制であり、竹梅のカウント方針も違っていた可能性もあります(数字大きく見せたい社長はよくいる)。
比較すると、「A・B・松」(=ほぼ確定の受注残高)の方が、その年の売上高を占うにふさわしい連動性があります。
そして、25年6月期は、「A・B・松=受注残高」が、コロナの特殊案件を含む2020年6月期を除くと、過去最高です。
TOWの2025年6月期の売上高は、コロナの特殊案件を含む2020年6月期を除くと、過去最高となる可能性が高い。
過去同様のポジティブサプライズもありうる。つまり、「上方修正あり」に、一定の根拠がある。
もう少し業績の伸び度合いをクリアにしてみます。
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売上の前年比と、受注残高の前年比の数字を並べてみました。
ちなみに、2020~2021年は、受注残高の伸びに対して売上の伸びがぜんぜんないですが、ここが、コロナ真っただ中です。当時は、受注残高が積みあがったけど、発注キャンセルも多発したと推察されるので、この2年は評価外として見ました。
ざっくりと過去の傾向を眺めてみると…2025年6月期は、受注残高前年比+12%に対して、売上予想前年比+3%。20,21年を除く過去の結果に対して随分と保守的な成長率だと思います。
村津社長体制の過去3年間は、受注残高の前年比に対して、上回るか同率を3回連続達成できていました。
過去同様のポジティブサプライズもありうる。つまり、「上方修正あり」に、一定の根拠があると判断します。
過去3年より、1.3倍も業績上振れの燃料が多い
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再掲。2025年6月期は「ワンチャン受注残高」も過去3年に比較して、1.3倍級です。
「竹梅=ワンチャン受注残高」は、25年6月期の業績会社予想の数値に当然織り込んでいないと考えています。となると、あんまり期待しては危険ですが、過去より1.3倍も、業績上振れの燃料が多いと言えます。
(2020~2021年の「ワンチャン受注残高」も高いですが、コロナ真っただ中の超特殊環境なので評価外)
25/06期の1Q決算は、見た目良くなりそう
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24/06 2Qはモーターショーを含むためイレギュラー的に利益が大きく出ていた。
上記の図の通り、25/06 上期は、モーターショーを除けば前期を超えてくる計画。となると、モーターショーを含む2Q単体は前年比が悪く、逆に1Q単体は前年比がよくなる。
1Qは好決算が普通で、2Qは悪い進捗となって普通。
とりあえず、目先3ヶ月目のイベントが悪くないのは救い。2Qは悪く出るが、同時に下半期の受注残高(=より確度の高い売上見込み)が発表される。
そこに最大限話題が行くので、2Qの見た目の悪さも大きく問題はないとみる。
総合評価
TOWの2025年6月期の決算は、会社計画より良い結果となる可能性が高い。
%にして、2桁レベルのサプライズはないが、5%ぐらいは十分ありうる。
安心して見守れる。「ホールド継続」と判断します。
本決算 評価
注釈
※2020年6月期は、決算資料によって数字が違い、どっちを連続性がある数字と見るか微妙。近年7/31時点で統一しているので、そちらを採用した。