【8914】エリアリンク 2021年12月期 第2四半期 決算事前分析 と展開予想

6月のハローストレージ稼働状況が発表されました。

結論から言うと、リスクをとってリターンを狙ってみようと思います。

■投資判断

買い増し
2000株 @1346 [21/07/07]
(既存 2000株 @850)

後で振り返るために、自分の判断の過程を記録しておきます。


【21/07/16追記】その後、一部利確しました。反省の多いアクションなのでこれも記録しておきます。


■月次進捗で稼働率向上を確認

1Qに比べて、稼働室数は平均+1.8%上昇、稼働率も1%弱上昇。

6月の新規稼働率は減少。しかし、年間1000室の新規出店予定の内、245 室を6月に出店したからなので順当。

稼働率が永遠に上昇することはないので、今後に向けた種まきも必要だが、自分としては合格レベル。「今後の成長展開に持続性を見せられた」ことが地味に重要。

株式市場は、「成長しない会社」を恐ろしいほど嫌う。

「総室数マイナス」という数字を短期でも見せていると、衰退企業のレッテルを貼られてしまうので良かった。


■2021年12月期 第2四半期の営業利益を予想してみる

1Qのストレージ運用営業利益は8.5億。2Qは稼働室数・稼働率を向上させているので超ざっくり8.7億程度を期待する。

底地事業は分からない。

が、競合サンセイランディックを見てみると、

特に底地の販売が大幅に増加し、不動産販売事業を牽引した
出典:サンセイランディック 2021年12月期第1四半期 決算短信補足資料

エリアリンクも

売上、利益ともに計画を若干上振れ
出典:エリアリンク 2021年12月期第1四半期 決算説明資料

1Qから風向きが変わった感じはない。相続節税絡みの不動産が活況しているのは方々から聞く、底地がよく動いていることに違和感はない。

2Qの底地営利は、1Q1.3億程度出せると見積もる。

はて、その他、特にサプライズ要素もない。買い戻しがあれば嬉しいが、「お断りされての特益」があるかもぐらい、と考えている。


合計では、1Qの営利7.8億から、ストレージ運用向上分を加味して、2Q累計営利16億。うーん、話ができすぎていると考えて営利15億にしよう。

2Qの決算短信の1ページ目は、こういう数字が出てくる。

営業利益15億!
前年比 +20%!
計画比 +20%!

「決算短信1ページ目至上主義者」が食いつきそうな絵面。しかも、フツーの投資家が決算説明資料を読み込めば、4Qまでストックビジネスの力で勢いが続くことが簡単にイメージできる。

上方修正だ、二桁成長だと、食いつきやすい単語が溢れる。

ただし、このストーリーは全員周知の近未来予想と考えている。だからこそ、前回の本決算後からマーケットで合意形成ができて、アップトレンドが続いていた。

そこから何も環境変化がないのに、直近のマーケットでは微減が続く。なぜか?割高?不安要素?環境変化?


■ここまでのマーケットの動きを見てみる

1Q決算後に急騰した後、新高値を作ってダウントレンド。直近高値(@1480あたり)から-8%(@1362あたり)での出来高を伴う売り。-10%(@1332あたり)での出来高を伴う売り。

画像1

「新高値で買われ、直近高値ピーク-8%、-10%で損切りルール発動で売った人が出た」という様に見えるチャート。1Q以降、社内社外に変化が何もない中で、この値動き。典型的な「チャートだけを見ている人達が売買している状況」に見える。

私の浅はかなテクニカル理解では、下がると「もう一段の損切り投げ」が発生して下がる。上がり始めたら損切り投げ終了の合意形成ができて、今度は2Q決算に賭けている人が買っていくから上がる。

下がれば下がって、上がれば上がる展開に見える。

この状態で上記の月次進捗発表。2Qに向けて、最後の不確定要素が確定した。


■月次発表後の夜に考えたこと

「これで不安要素は限界まで無くなった。かなり良い展開がくる。とはいえ、全員周知の展開。だからこそ本決算後から合意形成されて上がってきた」

「1Q前頃から環境は変わっていないのに、なぜ2Qの起爆点を目前にした今の方が、誰も買わないのだろう?」

「”チャートだけを見ている人達が、損切り展開で下げた”という仮説で考えてみると、決算期待組が誰も買わないのは「値下がりしてくれた方が買うのに好都合だから」だ。」

「だとすると、買うつもりの投資家は、いつ買い始めるのだろうか。月次発表のトリガーがもっとも目立つし、決算前に入る最後のタイミングとなる。そして株価が上がったら「もう一段の損切り投げ」が発動しなくなるから、チャートで売っていた人も売らなくなって、上がってしまう。こうなってしまったら、待っていた投資家も動くだろう」

明日上がって、それを見てさらに上げてゆくようなら、自分と同じ考えの人がマーケットに多数いることになる。賛成多数で買われていく。明日上がったら買おう(プランA)」

「まてよ。朝イチで買っておいて、もし閑古鳥が泣いていたら静かに売ってしまえばいい。自分の目論見なんて誰も注目してない(プランB)。予想通り上がってきたら、先に買っておいた分だけ得だ」


全て仮説の話だ。

自分の理論に従ってトレードしたら、自分が正しいかどうかはマーケットに聴けばいい。全然的外れだったなら、すぐ売ろう。

画像3


■月次発表後の翌日7/7の動き

寄り付きは拍子抜けする様な出来高。たしか1700株ぐらいか。

プランBで、朝一に買う。

2000株@1346

昼まで待って閑古鳥が泣いていたら「自分と同じ考えの人がマーケットに全然いない」ということになる。自分の見立てが的外れだったということ。勝負は失敗。こうなったら静かに売る計画とした。

その後、昼食中に五分足を確認。

画像2

2500株ぐらいの「ドーン」「ドーン」と音が聞こえる様な買いが入っている。歩み値を見ると、成り行きで値幅気にせず買ってる。

僕はこういう買いを「お大尽買い」と呼んでいる。大抵の場合、短期的な買いではない。すぐ売るつもりはない。ここで数円安く買うことを狙ってトレードをしていない。3円安く買うかどうかなど、結果への影響は微々たるものなので気にしていない。

これが「成り行きで2500株ぐらいをドーン」の人たち。


この買いが、自分と同じシナリオを見ているのだと考える。明日以降の値動きがどうなるかでわかる。明日から押し合いへし合いの乱高下が始まるなら、自分と同じ考えを持っている人は少数派だ。

素直に上がっていくようなら、買って待ち状態に入っていく人が多くて、売る人が少ない状態。自分と同じ考えの人が多い状態だ。

「素直にスーッと上がったという事実」こそ、自分の見立てが、マーケットから同意を得られていることを意味している。


株価が上がったら、君が正しかったと言うことだ。

だからこそ、上がってしまってから買っていいのだ。



なので、本来は上がった後買っても全然間に合うので、これを確認してから@1380ぐらいで買うプランAでも良かった。

プランBで得たアドバンテージは、差額@35円ぐらい。

2000株、270万突っ込んで、7万の上乗せリターン。これを大きいと考えるか、無駄なリスクと考えるか。

今回に関しては、静かに始まったのでリスクは小さいと考えた。もし朝から大荒れだったら、プランBはやるべきではないと思う。上がったこと(自分の見立てに対してマーケットが同意したこと)を確認してからの、プランAが良いと思う。今後も検証しよう。


■今後のトレードプラン

@1346の買付直後から、@1306を損切りポイントに置いていた。これを継続。

どんな展開があっても8万円程度(PFの1%)の損失で終わる。「最悪自分が何を失うのか」を決めてゲームを始める。


明日から、びっくりするほどしっかりとした売りが出て大きな乱高下が始まったら、自分のシナリオとは違う人たちが一大勢力を持って動いていることになる。撤退。

イメージとしては、ですよねー」と隣の人に話しかけたら、全然違うパンフレット持ってる宇宙人だったと想像してほしい。自分がこれから何の戦争を一緒にするのか分からないのだから、当然撤退だ。

マーケットでは実際には声もかけられないし姿も見えない。出来高と値動きで、一緒に買っていたのが宇宙人なのか判断するしかない。


■想定シナリオ

自分と同じ考えの人がワラワラ出てきて、アップトレンド。7/28の第2四半期決算が前年比+20%という結果となって急騰、1Qの新高値(@1480ぐらい)をブレイク。新高値更新で、自分とは別タイプの人たちも参加し始める。

この人たちの「別の戦争」が始まって上がったあたりで、この買い増し分は手仕舞い。

ただし買い増し分なので、迷ったらいつでも早期に手を引く。


■リスクシナリオ

7/28までマーケットリスクを引き受けることになる。オリンピックやコロナ関連での日経暴落は、なんの落ち度もないけどただただ辛いアクシデント負け。今年のツールのログリッチのようなリタイア。

ただし、これを避けて決算直前に買いたくはない。決算直前の買いで何度も失敗しているので、やらない。


底地や買戻損失関連での決算ネガティブサプライズ。ありうるだろう。だからこそ

決算後に買え。全然遅くない。

のマイルールに従えば、2Q決算後の急騰の最初に買えばいいとも思う。これも後で検証してみる。


カバウターマネジメントLLCの大量売り


買い増し分なので、これ以外の要因でも、迷ったらいつでも手を引く。

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