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僕たちの眠れる森で会いましょう。

12月5日(木)
午後から病院の予約が入っていたので、2ヶ月ぶりに猫カフェへ行くことにした。
一時期、転職したての一番辛かった頃にふらっと立ち寄ったのがきっかけで今年は何度か店舗に通いお気に入りの子にも出会えた。

しっぽでずっと存在確認されてた
全力撫でられ待機中

二ヶ月ぶりということもあって忘れられてしまっているかと思ったのも束の間、椅子に着いたとたん待ってましたとばかりにしっぽをピンと立たせ、「はよ叩いてくれ」とお尻をこちらに向ける。
こんなにも歓迎ムードで出迎えられるのは初めてだったので、びっくりしたと同時に自分の体からまたたび臭でもしてるんじゃないかと思った。

場所を変えて他の子と遊んでいると、いつの間にか傍に来て背中に擦り寄る。
スリッパを引っ掻いて「構ってくれ」と強請る。
鳴き声を聞いたのもこの日が初めてだった。甘えてくる猫の可愛さ尋常じゃない。

極め付けは背中にひょいと乗ってこられたこと。
前に店員さんから「マコモは慣れてくると背中に乗ることがある」と聞いてはいたけれど、それにしたって突然が過ぎる…!
写真に残せなかったのは残念だけど、愛猫の足蹴にされる幸せを噛み締めていました笑

いつか猫をお迎えするのが夢。
夢のまま終わりそうな気がしなくもないけれど。
(推し猫が可愛いすぎてあの子以上の子が見つからないとかなりそうな予感)
どこへ行っても後を着いてきて、独占欲全開で甘えてきて。でも気が済んだらふいっと他所を向いてしまう気まぐれさ。
可愛いなあ、猫。


12月7日(土)
ここ最近、仕事が順調。
うん、今のこの状態は順調と言っていいような気がする。明らかにFBの回数が減ってる。
今日は引継ぎ用文面のまとめ方を「よくできてる」と褒めてもらえたし、実質自分でも四苦八苦しながら取り組んだだけにそう評価してもらえて嬉しかった。
やらかすこともケアレスミスも多々あるけれど、ミスに自分で気付けるようになった。(以前は指摘されてもピンとこなかった=理解していない)

とにかく知識を詰め込むだけ詰め入れて、なのに整理する間も無いままケース別に臨機応変な対応も求められる日々からようやくほんの少し先が見えてきた気がする。

休憩中、note内の記事で16タイプ骨格診断という気になる投稿を見かけた。
ウエストマークが必須とされる骨ウェながら、ここ最近ゆったりシルエットのファッションを好みがち。顔タイプやパーソナルカラーもこれを機にプロの診断を受けてみたい。


12月8日(日)
私が子供の頃、当たり前にテレビの中で目にしていた方の不幸を知る度に、過ぎた時間の長さと重さを不意に目の前に突きつけられたような感覚になる。
中山美穂さんが亡くなられた。

今は亡き父から初めて聴かされた音楽は松任谷由美さんと中山美穂さんだった。
木村拓哉さんと共演された『眠りの森』は今でも心に残る好きなドラマランキングTOP5にランキングしている。

キービジュアルの美しさよ

初回(第一幕という表現も世界観に合っていて素敵)の冒頭は二人のモノローグから始める。

「眠り姫はずっと眠っていたのに、なんで王子様だと分かったんだろう」とボヤく直季に、「きっと一目見て分かったのよ。この人が私を目覚めさせる為に頑張ってくれたんだって」と柔らかく答える実那子。
幕はまだ上がったばかりなのに、二人が話しているのは物語の終幕で。二人の関係もこれから先の展開もまったくわからないのに、二人の中に流れる空気、時の流れ、誰も踏み入ることのできない何かを感じさせられるシーンだ。

眠れる森が放送されたのは1998年。
今から26年前という事実に戦慄するほど、26年後の今、目にしても美しい。
そしてこの作品の中で一際輝きを放っていた女性がいないことを、私はまだ遠いどこかの出来事のように感じている。

正直に言ってしまえば、特別応援していたわけではない。
けれど、『眠れる森』という作品とその世界は私が何を好み、何に惹かれ、何を美しいと思うのか。私という人間の根源に残る作品となり、それは中山美穂という一人の素晴らしい女優が実那子を演じてくれた他ならない。

ウェディングドレスと白いファーを纏う姿がとにかく綺麗だった記憶が一番に強く、訃報を知り久しぶりに最終話を見返した。
「あれ?なんかもっと光り輝いていなかったっけ?」と思ったのは、当時の画質の粗さと思い出補正もあったんだろう。それでも、やっぱり画面の中の彼女は美しかった。

ショックを受け、倒れる実那子を支える直季。
「なんか…すごく眠い」という彼女に「寝ていいよ」と声をかける。ここで思い浮かぶのが冒頭のモノローグだ。

「私が目覚めるとき、あなたが傍にいてくれる?」
「いいよ」

揺れるハンモック。
同じ場所に立っているのに二人が一緒にいる絵は無い。
主題歌も映像の色の深さやコントラストもただただ素敵だった。

哀悼の意を表して。

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