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深夜に紅茶ラテを飲む日記

1月20日(月)
昨夜は帰宅早々にお風呂を決めて勝利したまでは良かったものの、その分、早くに寝たからかまたもや夜中に起きてしまった。
紅茶ラテを飲みながら、近々この位置にテーブルがやってくる。今夜みたいな夜に、温かいドリンクを飲みながらソファーに座ってぼんやりできたらとても幸せだなと妄想を膨らませる。

今、自宅にあるソファーにはひとつ苦い思い出がある。
当時サイトで一目惚れをし、長い入荷待ちを経てようやく我が家に到着した翌日、友人が引っ越し祝いで遊びに来てくれた。
お茶の用意をしていざ部屋に戻ると、にこにこ笑顔の友人がソファーの上に立ち上がっていた。

一瞬、思考が停止した。

子供ならまだしも彼女はれっきとした成人女性だ。案の定、彼女が立ち上がっていた方の座面に違和感が生じていた。
私はとても悲しかった。
一目惚れした商品の再入荷を待っていた時間。そこから自宅に届くまでのわくわく感。何より届いて1日で座面がへたれてしまったこと。それも長く愛用した結果ではなく、一時のふざけ半分の行為とそんなことをしている友人に。

物に執着が無いのは、その物に刻まれた思い出(良いものもそうでないものも)をいつまでも記憶から無くせないからなのかもしれない。
実家を出る際、卒業アルバムや写真関係もほとんど手放した。人からもらった手紙類やプレゼントも、実際に使うか否かで判断し後者の場合は贈っていただいた感謝の気持ちだけ大切にして、物自体は手放してしまう。


深夜、紅茶ラテを飲み終えて再びベットへ戻るとぼんやりとした視界の中にうっすらと部屋の様子が見える。
ここにテーブルを置いて、隣にあのソファーを置いて。観葉植物と間接照明も置きたい。あのサイトで見かけたポスターアートも素敵だった、と暗闇の中に頭の中に存在する理想のインテリアを投影する。

ソファーはワンシーターのものへ新調する予定。
こうして候補を並べてみると、なんとなく自分が求めてる形は決まっていると分かる。あとは部屋とのサイズバランスが合うかどうか。

一枚目のソファーはあまりにも有名なIKEAのソーデルハムン。サイズの大きさを度外視したら、カバーが洗える変えられるのはあまりにも高ポイント。ミニマルなデザインとシルバーの細い脚もテーブルと合いそう。
座面が広い分、チャコールグレーやグリーンなど部屋で一番中心アイテムとして取り入れて、キャビネットはホワイトでシンプルにするのもいいと思った。

クローゼットとテレビボードでの収納がメインなので、これくらいのサイズ感があれば十分まとまるはず。
大まかな家具が決まったところでラグをどうするか。白系が最有力だけれど、大きさや形、毛足の長さなど同じ白でも印象が変わるので色々見比べたい。


インテリアを一新したからといって、私自身の性格や人となりが劇的に変わることはないだろう。
これは、禊のようなものだ。あるいは脱皮。
ソファーに座る度に頭の片隅を過ぎる昔の友人の姿を。実家の四畳間に囚われている過去の自分を。
褒められた人生ではなかったかもしれないけれど、今こうして自分の力で好きなものを手にして生きているという実感を、私は部屋を一新することで手にしたいのかもしれない。

2025年が終わる頃、私はどんな場所で過ごしているんだろう。答え合わせを楽しみにしたい。

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