日記:6年前のはなし

その時は仕事が休みで家にいた。だいぶやばい揺れが来たので妹と手分けして祖母を部屋から連れ出したり犬が飛び出さないように抱きかかえつつ玄関を開けたり、ひと通り無事が分かっても気持ちが落ち着かなくて、風呂の栓を抜いたままでお湯を沸かしたりしていた。不安から情報をもとめてテレビで色々見すぎてしまったせいだ。

あのときは翌日仕事だったので、輸送便が大変そうだという心配をしていた覚えがある。出勤したところ、輸送については懸念通りだったうえに社内システムが死んでいた。発着に半日以上の遅れが出て遅配の詫び電話をしまくっていたのだけれど、全員から怒られなかったのは、後にも先にもあのときぐらいだ。

こっちの心持ちは落ち着かないまま、それでも物は動く。流れは滞っていても止めないように動くことでだいぶ気持ちが落ち着いた。当時の職場は振り返ると人生で2番目に楽しい職場だったので、家にいるよりも安心できたというのもあったのかなとおもう。

家を離れて2度目の今日は、旦那さんがホワイトデーに作ってくれたマフィンを貪りお昼寝をしてのんびり暮らしている。